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アメリカ

  • 2022-04-23
  • 2022-04-23

自らの出自を明確に打ち出したカミラ・カベロのラテンポップアルバム『Familia』

2年半振りにリリースされたカミラ・カベロ(Camila Cabello)の3作目の作品『Familiar』は正直、驚きの連続だった。キューバ人の父とメキシカンの母を持つ、キューバ出身のカミラの本作は、プロデューサーにエドガー・バレラ(Edgar Barrera)やチェチェ・アララ(Cheche Alara)といったラテン・ポップ界の売れっ子サウンドメイカーがクレジットされているように、メインストリームのアーティスト作品とは思えない濃度のラテンアルバムに仕上がっている。

  • 2022-04-09
  • 2022-06-18

【連載】ネイティブ・タンの衝撃~③数多のプロデューサーに愛される音の探求者・コモン

今回取り上げるのは初期作の中でも完成度の高い94年発表の2nd『Resurrection』。まだまだラップが荒削りであったり若さを感じる部分はあるが、それは「今のコモンに比べて」という注釈入りのものであり、ジャジーなトラックも含め、この時代のHipHopのトーン&マナーを押さえた重要作と言っていいだろう。

  • 2022-03-26
  • 2022-03-24

スムースジャズ女性ギタリスト、ジョイス・クーリング19歳のエヴァーグリーンな大名盤『Cameo』

米国の女性ギタリスト/作曲家ジョイス・クーリング(Joyce Cooling)のデビュー作である『Cameo』。特に1曲目「It's You」での複雑ながらスムースで美しいギターのコードワークや表現力豊かなソロ、Viva Brasilのクラウディオ・アマラル(Claudio Amaral)の伸びやかなヴォーカルには心を大いに射ち抜かれた。

  • 2022-03-21
  • 2022-05-07

セシル・マクロリン・サルヴァント、失われたものへの憧憬滲む新譜『Ghost Song』

現代最高峰のヴォーカリスト、セシル・マクロリン・サルヴァント(Cécile McLorin Salvant)の新譜『Ghost Song』は、彼女の豊かな歌の表現力が楽しめるだけでなく、タイトル通り亡霊やノスタルジア、憧れをテーマとしたコンセプト・アルバムとしてトータルに楽しめる作品に仕上がっている。

  • 2022-03-12
  • 2022-03-12

【特集】現代のロジャー・トラウトマン!?トークボックスを駆使したSSW・Swatkinsが今、世に放つポジティブソウル

歌?楽器?カテゴリとしてはエフェクターであり、楽器の音をビニールチューブを通して演奏者の口に入れて響かせるというその衝撃的なビジュアルと、ホワホワしたその特徴的な音色が耳に残って離れない、トーキング・モジュレーター(通称:トークボックス)。ザップ(Zapp)および、そのフロントマンであるロジャー・トラウトマン(Roger Troutman)などのPファンクに愛された音というイメージだが、ロック界隈ではボン・ジョビ(BON JOVI)があの有名な「Livin’ on a Player」や「It's My Life」で使っていたり、最近ではブルーノ・マーズ(Bruno Mars)が「24K Magic」で使用したことで再度注目を集めている。

  • 2022-03-10
  • 2022-03-08

アーティストとしての表現の極みに辿り着いた、エリック・クラズノーの最新作

4作目となるらしいソロ作『Always』で、エリック・クラズノー(Eric Krasno)というギタリストの音楽をものすごく久しぶりに聴いた。おそらく、当時大好きで来日公演まで観に行ったソウライヴ(Soulive)やレタス(Lettuce)以来ではないかと思うが、私は今作で初めて彼の歌声を聴いた。

  • 2022-02-20
  • 2022-02-20

【特集】The Weekndが現代のNe-yoたる7つの理由

2022年年明け早々に2年ぶり5枚目のアルバム『Dawn FM』をリリースした現代R&Bの旗手・ウィークエンド(The Weeknd)。考えてみれば、POP/R&Bの垣根を超え、ここまで市民権を得、チャートを賑わしているR&Bに触れるのはどれくらいぶりだろうか。そこに浮かび上がるのは一人のR&Bシンガー、今から約15年前『In My Own Words』で鮮烈なデビューを果たしたニーヨ(Ne-yo)の存在だ。The Weekndが「陰」だとしたら、Ne-yoは「陽」。嗜好も音楽性も違う2人のR&Bアーティストの意外な共通点から、今注目を集めるThe Weekndを考察していきたい。

  • 2022-02-16
  • 2022-02-15

世界を巡るコロナ禍のデジタル・ビッグバンド。チャド・レフコウィッツ=ブラウン『Open World』

米国のサックス奏者、チャド・レフコウィッツ=ブラウン(Chad Lefkowitz-Brown)の 『Open World』は、コロナ禍の新時代デジタル・ジャズ・アンサンブルの最たる成功例ではないだろうか。20人を擁するビッグバンドに、世界中から招かれた超豪華なフィーチャリング・アーティストが夢の饗宴。スタンダードで世界中を飛び回る。

  • 2022-02-04
  • 2022-02-04

【連載】ネイティブ・タンの衝撃~②レアグルーヴが鳴り響く90年代ヒップホップの金字塔

第2回で取り上げるのは、ネイティブ・タンで唯一「The Source」の5本マイクをデビューから2作連続で獲得した、ア・トライブ・コールド・クエスト(A Tribe Called Quest、以下ATCQ)のデビュー作『People's Instinctive Travels and the Paths of Rhythm』(1990)。本作の特徴は何といってもそのサンプリングソースの多彩さにある。

  • 2022-01-14
  • 2022-01-14

『&chill』シリーズの一部がヴァイナルでリリース。ゲームがいざなう極上のチルアウト。

開会式での故すぎやまこういち氏のドラゴンクエスト序曲「ロトのテーマ」が世界中で絶賛された2021年東京五輪。我々が思っている以上に、日本のゲームが"クールジャパン"として世界に浸透していることの証左になった昨年の一大トピックであるが、それより前に日本のゲームに熱視線を送っていたレーベルが米国にあった。

  • 2022-01-03
  • 2022-01-03

多数の旬な音楽家が参加したスコット・キンゼイ&メル・サルのデュオ作『Adjustments』

ジョー・ザヴィヌルの最後の愛弟子として知られる鍵盤奏者スコット・キンゼイ(Scott Kinsey)と、シンガーソングライターのメル・サル(Mer Sal)の双頭名義によるアルバム『Adjustments』は、これまでインストゥルメンタル作品を中心に発表してきたキンゼイにしては異色の作品だ。