- 2022-12-30
- 2022-12-30
新進気鋭の作曲家ガイア・ヴィルメル、ブラジリアン・セクステットで奏でる知的なジャズ
ブラジルとアメリカで活動する作曲家/指揮者/木管奏者ガイア・ヴィルメル(Gaia Wilmer)の2作目となる新作『Nosso Carnaval』は、自身もアルトサックスで参加するセクステット編成に、数曲でブラジル屈指の歌手タチアナ・パーハ(Tatiana Parra)を迎えたオリジナル曲中心の作品だ。
ブラジルとアメリカで活動する作曲家/指揮者/木管奏者ガイア・ヴィルメル(Gaia Wilmer)の2作目となる新作『Nosso Carnaval』は、自身もアルトサックスで参加するセクステット編成に、数曲でブラジル屈指の歌手タチアナ・パーハ(Tatiana Parra)を迎えたオリジナル曲中心の作品だ。
ブラジルの現行MPB(Música Popular Brasileira, ブラジルのポピュラー音楽)シーンを代表するシンガーソングライター、ダニ・ブラッキ(Dani Black)がまた素晴らしい作品を届けてくれた。新作『Frequência Rara』はナイロン弦ギターによる弾き語りを核にして構成されており、抑制的だが非常に効果的なほかのインストゥルメンタルのアレンジも素晴らしいセンスで、現代最高の吟遊詩人の風格が漂う。
好き0完璧なサンバ・パゴーヂ。ホベルタ・サーの新作『Sambasá』 ブラジルの歌姫ホベルタ・サー(Roberta Sá)の新作 『Sambasá』は、彼女らしい飾らない美しさがとにかく魅力的なド直球のサンバ・アルバムだ。ヴィオラォン(ガットギター) […]
絵画的な美しい音楽を描き続けてきたイタリアの3人──クラリネット奏者ガブリエーレ・ミラバッシ(Gabriele Mirabassi)、ギタリストのナンド・ディ・モドゥーニョ(Nando Di Modugno)、バス・ギター奏者ピエルルイジ・バルドゥーチ(Pierluigi Balducci)──による3枚目のアルバム『Girasoli』。
6年間にわたり声とギターのデュオとして活動してきたルシアーナ・ヴィアーナ(Luciana Viana)とエディ・アンドラージ(Eddy Andrade)のデュオが、ブラジル随一の音楽家であるアンドレ・メマーリ(André Mehmari)の総指揮のもと、テコ・カルドーゾ(Teco Cardoso)やカロル・パネッシ(Carol Panesi)といった演者の協力も得て最高のデビューを飾った。
イスラエル出身のギタリスト/作曲家ヨタム・シルバースタイン(Yotam Silberstein)の新作『Universos』は、近年の彼の作品の傾向に漏れず南米音楽への愛が詰め込まれた楽しい作品だ。現代NYのシーンで最も注目されるジャズ・ギタリストとしての技巧はもちろん、伝統音楽への深い理解の表れた音楽性豊かな作曲家としての才能を存分に発揮している。
NYで活躍する韓国出身シンガーソングライター、ソン・イ・ジョン(Song Yi Jeon)と、ブラジル・サンパウロ出身のギタリスト/作曲家ヴィニシウス・ゴメス(Vinícius Gomes)の双頭名義の新作『Home』。ギター1本と声という最低限の編成ながら、二人の圧倒的な技巧と表現力で聴かせる素敵な作品だ。
ブラジル出身のピアニスト、エンヒキ・アイゼンマン(Henrique Eisenmann)と、ブラジル系米国人の歌手リヴィア・ネストロフスキ(Lívia Nestrovski)のデュオによる2022年新作『Nação』は、ブラジル音楽をこよなく愛する二人が祖国を代表する音楽家たちの名曲を中心に表現力豊かに演奏した名作だ。
スペイン・バルセロナの人気シンガーソングライター/プロデューサー、パウ・バルベー(Pau Vallvé)の2022年新作『: )』。肯定的な感情を表す顔文字のタイトルに象徴された今作は“パンデミック後と崩壊前の快楽主義を蒸留する”をテーマとし、ブラジル音楽に由来するサウダージの感覚と甘酸っぱいティーンエイジャー風のロック/ポップス、そして人生を達観した風なシニカルな大人の感覚も融合した、コンプレックス(感情の複合)を煮詰めたような怪作となっている。
ベラルーシの首都ミンスクを拠点に活動するユニット、ソユーズ(SOYUZ, ベラルーシ語:СОЮЗ)が3rdアルバム『Force of the Wind』をリリースした。ソユーズは作編曲家/シンガーのアレックス・チュマク(Alex Chumak)が率いており、サウンドの影響源は1970年代頃のブラジル音楽であることを明言している。
2014年のデビュー作『Oásis de Vidro』が高く評価されたブラジル・ミナスジェライスのSSWハファエル・ドゥトラ(Rafael Dutra)が待望の新作『Agora』をリリースした。今作もハファエル・マルチニ、ユリ・ヴェラスコ、ガブリエル・ブルース、ペドロ・ドゥランエスといった現代ミナス音楽のキーマンたちを迎え、衝撃をもって受け入れられた前作にも負けず劣らずのミナス発の特徴的なロックを聴かせてくれる注目作となっている。
米英のロックやファンク、ポップスと、ブラジルの伝統的な音楽文化を巧みに融合させたその豊かな音楽性をして“Pop Florestal(森のポップ)”を体現するブラジル・サンパウロのSSW、トゥリッパ・ルイス(Tulipa Ruiz)の2022年新譜『Habilidades Extraordinárias』。トロピカリアのサイケロックやノルデスチ音楽、ファンキ・カリオカなど多様なブラジルの音楽を飲み込んだ好盤だ。
オーストラリア・メルボルンのマルチ奏者/作曲家ゴードン・リー(Gordon Li)の別名プロジェクト、ドン・グローリ(Don Glori)の新作 『Welcome』は、ジャズ/ブラジル音楽/クラブジャズ/ソウル/ファンク好きにおすすめのグルーヴィーで爽快な作品だ。
ブラジルの北東部音楽を代表するシンガーソングライター(SSW)、シコ・セーザル(Chico César)が新作『Vestido de Amor』をリリースした。2019年の『O Amor É um Ato Revolucionário』以来となる10枚目のアルバムで、今作も随所に北東部(ノルデスチ)音楽に由来するリズムと熱情に溢れ、文化を愛するアーティストらしい精神性に満ちたブラジリアン・ロックの傑作に仕上がっている。