- 2025-03-27
- 2025-03-26
ギターとチェロ、魔法のように美しい。キケ・シネシ&アストリッド・モトゥーラ『La Magia』
アルゼンチンを代表するギタリストのキケ・シネシ(Quique Sinesi)が、同国のチェリストのアストリッド・モトゥーラ(Astrid Motura)とのデュオで新譜『La Magia』を発表した。収録の7曲はすべてキケ・シネシの作曲で、純粋で淀みのない、彼らしい澄み切った美しい音楽をたっぷりと堪能できる作品となっている。
アルゼンチンを代表するギタリストのキケ・シネシ(Quique Sinesi)が、同国のチェリストのアストリッド・モトゥーラ(Astrid Motura)とのデュオで新譜『La Magia』を発表した。収録の7曲はすべてキケ・シネシの作曲で、純粋で淀みのない、彼らしい澄み切った美しい音楽をたっぷりと堪能できる作品となっている。
ピアノとトランペットのドイツの兄弟デュオ、ジュリアン&ローマン・ヴァッサーフール(Julian & Roman Wasserfuhr)がチェロ奏者のイェルク・ブリンクマン(Jörg Brinkmann)を迎え録音したアルバム『Safe Place』は、アルバムタイトル“安全な場所”が示すとおり、日常の喧騒から離れ、雑念を取り払い、静かに心を洗うための音楽だ。
グアテマラ出身でメキシコシティを拠点に活動するチェロ奏者/歌手/作曲家のマベ・フラッティ(Mabe Fratti)の4枚目となるアルバム『Sentir Que No Sabes』。チェロとヴォーカルをサウンドの軸に据えた実験的な作風で現代エクスペリメンタル・ジャズの旗手に名乗りをあげた彼女の最新作は、これまで以上にロックやポップスの輪郭を浮かび上がらせつつも、アヴァンギャルドな音響空間に留まった魅力的な作品だ。
スウェーデンのベーシスト/チェリストのラーシュ・ダニエルソン(Lars Danielsson)、イギリスのギタリストのジョン・パリチェッリ(John Parricelli)、そしてフィンランドのトランペッターのヴェルネリ・ポホヨラ(Verneri Pohjola)の新作。アルバムのタイトルはシンプルに『Trio』だが、この何とも味気ないタイトルとは裏腹に彼ら3人の演奏は美しい色彩感覚に満ちている。
フランスのチェロ奏者/作曲家アデル・ヴィレ(Adèle Viret)のデビュー・アルバム『Close to the Water』が素晴らしい。チェロ、トランペット、ピアノ、ドラムスというジャズの編成としては珍しいフォーマットで、混ざり合う地中海周辺の世界の“今”を体現するような複雑さと美しさが織り重なる。
フランス育ちのアルジェリア系チェリスト/歌手/作曲家のネスリーヌ(Nesrine)の新作『Kan Ya Makan (Once Upon a Time)』がリリースされた。ジャズ、北アフリカの伝統音楽、西洋クラシック音楽、R&Bなどか混合する個性的で非常に豊かな色彩を持った作品だ。
チェリスト/歌手のマヤ・ベルシッツマン(Maya Belsitzman)と、ピアニストのウリエル・ヘルマン(Uriel Herman)はともにクラシック音楽を学んでいた20年以上前からの友人だったが、これまでにレコーディングを行ったことはなかった。COVID-19によるパンデミックは彼らに再会と初めての録音の機会を与え、二人は事前のリハーサルも楽譜も計画も何もないままにスタジオに入り、互いに深い精神的な対話を重ねることによって僅かなコンポージングを即興で彩った素晴らしい音楽『Pauses in Shades』を作りあげた。
2019年に音楽活動に復帰して以来、驚異的なペースで次々と傑作アルバムをリリースし続けているイスラエルのベーシスト、ヨセフ・ガトマン(Yosef Gutman)が新作『The World And Its People』をリリースした。今作は完全アンプラグドなベース、ギター、ピアノ、チェロの四重奏編成で、彼らしく素朴で温かな眼差しが感じられる優しい音楽に仕上がっている。
長い闘病の末、2022年に63歳で亡くなったアルメニアを代表するシンガーソングライター、アルトゥール・グリゴリアン(Arthur Grigoryan, 1958 - 2022)。彼が残したアルメニアのポピュラー音楽史を彩る名曲をピアニストのバハグン・ハイラペティアン(Vahagn Hayrapetyan)、チェリストのアルチョーム・マヌーキアン(Artyom Manukyan)、そしてドラムス奏者アーマン・ムナツァカニャン(Arman Mnatsakanyan)が美しいジャズで奏でるトリビュート作『Music of Arthur Grigoryan』。
ギリシャのアコーディオン奏者/作曲家サノス・スタヴリディス(Thanos Stavridis)と、同じくギリシャ出身のチェロ奏者ステラ・テンプレリ(Stella Tempreli)による初のデュオ・アルバム『Ciel』には素敵な音が詰まっていた。
柔らかな感性と卓越した技術のチェロ弾き語りで多くのリスナーを魅了した女性SSW、アナ・カルラ・マサ(Ana Carla Maza)。セルフプロデュースの新譜『Caribe』は驚いたことに、最大時にはセクステット編成で一気に“ラテンジャズ”の作風を前面に押し出してきた作品となった。新曲を中心に、(5)「Astor Piazzola」や(6)「Bahia」などソロで演じた過去作からの楽曲も新たなアレンジが躍動。これまで彼女が見せてこなかった新たな魅力を堪能できるアルバムに仕上がっている。
シリア出身のクラリネット奏者/作曲家キナン・アズメ(Kinan Azmeh)と、米国の弦楽四重奏団ブルックリン・ライダー(Brooklyn Rider)の共演作『Starlighter』は、クラシックやジャズの分野で革新的な活躍を続ける両者の長年のコラボレーションを記念するクラリネット五重奏の作品だ。
中国系アイスランド人で、現在はロサンゼルスを拠点に活動するシンガーソングライター/マルチ奏者レイヴェイ(Laufey)が2ndアルバム『Bewitched』をリリースした。キュートなルックスからは想像の難しい渋い低音ヴォイス、ジャズやボサノヴァの影響を受けた洗練された自作曲には恋愛中心の少女的で幼い歌詞が乗るなどそのギャップも魅力的な新世代のアーティスト。表現力豊かな声が、ジャズコンボやオーケストラ(ロンドンのフィハーモニア管弦楽団)を起用したサウンドでより妖艶な魅力を増した。
マリ出身のコラ奏者バラケ・シソコとフランス出身のチェロ奏者ヴァンサン・セガール、そして共にフランス出身のソプラノサックス奏者エミール・パリジャンとアコーディオン奏者ヴァンサン・ペイラーニの4人が初めてカルテットを組み、それぞれの楽曲を持ち寄って制作した『Les Égarés』はジャズ、クラシック、アフリカ音楽、フランス音楽などがバランスよく融合した穏やかで美しく、厳粛な作品に仕上がっている。