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ジャズ

  • 2023-06-01
  • 2023-05-29

フィンランドの奇才イーロ・ランタラ、ベルリン・フィルとの共演でヴェネツィアの音楽と芸術を描く

ジャズとクラシックに跨って活躍し、他の追随を許さない圧倒的な超絶技巧とユーモアのセンスで知られるフィンランドの奇才ピアニスト/作曲家イーロ・ランタラ(Iiro Rantala)。ソロピアノ作『Potsdam』から1年ぶりのリリースとなる2023年新譜『Veneziana』は、多くの芸術家たちが憧憬した水の都ヴェネツィアをテーマに、かの地に生きた作曲家たちへの敬意を表し新たに書かれた楽曲群を、ベルリン・フィルハーモニーの名手たちを従えて演奏した実況録音盤だ。

  • 2023-05-31
  • 2023-05-30

ベルギーの伝統音楽にインスパイアされたピアノトリオ、Mapping Roots デビュー作『First Daylight』

ベルギーのベーシスト/作曲家のミシェル・ヴリダーグ(Michel Vrydag)が率いるベルギーのピアノトリオの第一作『First Daylight』。ピアノには同郷のブラム・ワイテルス(Bram Weijters)、ドラムスにオランダ出身のダニエル・ヨンカース(Daniel Jonkers)という布陣で、全14曲、計88分に及ぶ壮大なアルバムとなっている。

  • 2023-05-30
  • 2023-09-27

ベーシスト必聴!ミシェル・ピポキーニャ新譜はブラジル音楽やジャズの粋の結晶

世界的にも稀な超絶技巧を持ちながら、それに浴せず高度な芸術性や音楽性を兼ね備えたブラジルのベーシスト/作曲家ミシェル・ピポキーニャ(Michael Pipoquinha)の新作 『Um Novo Tom』が登場した。多彩なゲストが参加し、すべての曲がミシェルのオリジナルで演奏時間もすべて5分以上、さらに8分以上の曲も6曲あるなど量も質も充実した一枚となっている。

  • 2023-05-29
  • 2023-05-28

音楽の申し子、天才アンドレ・メマーリのピアノトリオ新譜『Choros e Pianos』

近年クラシック絡みのプロジェクトが多くなっていたブラジルを代表するピアニストのアンドレ・メマーリ(André Mehmari)が、久々にジャズアルバムをリリースした。タイトルは『Choros e Pianos』。その名の通りブラジルのショーロに影響を受けたオリジナル曲集で、基本的にピアノトリオを軸とした編成の作品となっている。

  • 2023-05-28
  • 2023-05-28

エルチン・シリノフのピアノで、スコットランドの伝統曲を謳う。ジャズ×フォークの温かな作品

スコットランドのヴォーカリスト、ルイーズ・ドッズ(Louise Dodds)と、アゼルバイジャン出身のピアニスト、エルチン・シリノフ(Elchin Shirinov)のデュオによるスコットランド歌曲集 『Two Hours After Midnight』がリリースされた。スコットランドの原風景を感じさせる素朴で美しい旋律と歌声、個性的で優れた編曲とピアノ演奏がジャズの感性で調和し、耳に優しく響く素晴らしい作品だ。

  • 2023-05-27
  • 2023-10-28

ウクライナ出身歌手ローラ・マルティ、あまりに美しいラーシュ・ダニエルソンへのトリビュート作品

ウクライナ出身の歌手ローラ・マルティ(Laura Marti)が、スウェーデンのベーシスト/作曲家ラーシュ・ダニエルソン(Lars Danielsson)へのトリビュート・アルバム『Africa』をリリースした。アルバムには(1)「Africa」や(3)「Lviv」といったラーシュ・ダニエルソンの過去の名曲のほか、ラーシュがローラのために書き下ろした新曲(5)「For Laura」も収録されている。アレンジはウクライナを代表する女性ピアニストのナターリヤ・レベジェヴァ(Nataliya Lebedeva)によって施されている。

  • 2023-05-27
  • 2023-05-26

フジロック出演の奇才、ルイス・コールが残した2022年の傑作『Quality Over Opinion』

この夏、二人の天才が来日する。それもBlue NoteやBillboardといった格式高いジャズ箱ではなく、フェスへの出演である。一人は本サイトでも取り上げたことのある「神童」ジェイコブ・コリアー(Jacob Collier) 。そしてもう一人が、そのMVも含めすべてにおいて独特なクリエイティビティを見せつけながらも、質の高さからそれすらもスタンダードに昇華されてしまう「奇才」と呼ぶべきマルチアーティスト、ルイス・コール(Louis Cole)だ。2022年のベストアルバムに入れそびれてしまった最新作『Quality Over Opinion』を今回は来日を記念してご紹介したい。

  • 2023-05-26
  • 2023-05-27

ニュージーランド発スピリチュアル・ジャズ楽団、The Circling Sun デビュー作『Spirits』

20年以上前にその活動を始め、以来常に変化し続けてきたというニュージーランドのジャズ・コレクティヴ、ザ・サークリング・サン(The Circling Sun)が待望のファースト・アルバム『Spirits』をリリースした。サン・ラやファラオ・サンダース、アリス・コルトレーンらを彷彿させるスピリチュアル・ジャズを身上とする9人のミュージシャンと、8人から成るコーラス隊が繰り広げる音楽は非常に空間的かつ刹那的で、身を委ねたくなる心地よさがある。

  • 2023-05-25
  • 2023-05-24

まるで樹氷のような、息を呑む美しさ。Mammal Hands 5thアルバム『Gift from the Trees』

サックス、ピアノ、ドラムスの3人から成るUKジャズ新世代トリオ、ママール・ハンズ(Mammal Hands)の通算5枚目となる新譜『Gift from the Trees』がリリースされた。今作は彼らとしては初めてレコーディングスタジオではなくウェールズの住宅で演奏・録音されたものとのことで、意識的にリラックスした環境の中で即興的なアイディアを試したり、より深く、より有機的な体験を求めて夜遅くまで過ごす機会を楽しみながら制作されたという。

  • 2023-05-23
  • 2023-05-20

ベネズエラの伝統楽器クアトロに革新もたらすミゲル・シソ、多様でハイブリッドな現代ラテンジャズ

2018年作『Identidad』がラテングラミー賞「ベスト・インストゥルメンタル・アルバム賞」を受賞したベネズエラを代表するクアトロ奏者/作曲家ミゲル・シソ(Miguel Siso)。彼が2021年にリリースした3rdアルバム『Itinerante』も、南米音楽とジャズのハイブリッドな魅力に溢れた素晴らしい作品だ。

  • 2023-05-20
  • 2023-05-20

カエターノに魅入られたクラリネットとギターのデュオ、ブラジルをジャズで描く初のアルバム

カエターノ・ヴェローゾとのデュオ・アルバム『Caetano Veloso & Ivan Sacerdote』で一躍その名を知られることになったクラリネット奏者イヴァン・サセルドーチ(Ivan Sacerdote)が、 長年デュオを組むギタリストのフェリピ・ゲヂス(Felipe Guedes)と作ったアルバム『Festival de Jazz do Capão 2021』。

  • 2023-05-19
  • 2023-05-14

エリック・クラズノーとスタントン・ムーアの新プロジェクト始動! オルガンジャズに浸る新譜

米国のジャムバンド・シーンの立役者の二人、ギタリストのエリック・クラズノー(Eric Krasno)とドラマーのスタントン・ムーア(Stanton Moore)が新たなプロジェクトを始動した。『Krasno/Moore Project: Book of Queens』と題された彼らの最初のアルバムで、卓越したグルーヴ・マスターの共演を楽しむことができる。

  • 2023-05-14
  • 2023-05-14

無限の可能性を秘めたコントラバスと女声ヴォーカルの前衛ジャズ・デュオ2nd『reTORNAR』

フルートやピアノ、パーカッションなどのマルチ奏者であり、類稀な声を持つ歌手のマガリ・サレ(Magalí Sare)と、コントラバス奏者マネル・フォルティア(Manel Fortia)のデュオによる第二作『reTORNAR』。二人の高い芸術性のなかで、即興のアイディアがこれでもかと溢れる傑作だ。

  • 2023-05-11
  • 2023-05-10

奇術のようなサウンド・デザイン。仮面のピアニスト、ランバート新譜『All This Time』

仮面で素顔を隠し活動するドイツのピアニスト/作曲家ランバート(Lambert)による実験的な新譜『All This Time』。カテゴライズするとしたら、ジャズか現代音楽、もしくはクラシック・クロスオーヴァーか。エレクトロニックも交え、刺激的な世界観だが、音は聴きやすく万人にもおすすめできる作品だ。