- 2022-05-29
- 2022-05-29
トルコ新世代歌手エリフ・サンチェス、世界観を拡げる中東×スパニッシュな新譜『Mi Voz』
2021年にアルバム『Elif Sanchez』でデビューしたばかりのトルコ出身のヴォーカリスト/オーボエ奏者エリフ・サンチェスの新作『Mi Voz』が早くも届いた。中東・東欧のフォークミュージックをベースにした前作からすると、今作は驚くほどスペインのフランメンコに寄せられており大きく音楽的な変貌を遂げている。
2021年にアルバム『Elif Sanchez』でデビューしたばかりのトルコ出身のヴォーカリスト/オーボエ奏者エリフ・サンチェスの新作『Mi Voz』が早くも届いた。中東・東欧のフォークミュージックをベースにした前作からすると、今作は驚くほどスペインのフランメンコに寄せられており大きく音楽的な変貌を遂げている。
兄妹バンド、アブラハム・レユニオン(Abraham Réunion)でピアノやコーラスを担当していたグアドループ出身のクレリア・アブラハム(Clélya Abraham)がソロデビュー作『La source』をリリースした。明るい音色と確かなテクニックのピアノのほか、数曲でヴォイスも聴かせる。
2年半振りにリリースされたカミラ・カベロ(Camila Cabello)の3作目の作品『Familiar』は正直、驚きの連続だった。キューバ人の父とメキシカンの母を持つ、キューバ出身のカミラの本作は、プロデューサーにエドガー・バレラ(Edgar Barrera)やチェチェ・アララ(Cheche Alara)といったラテン・ポップ界の売れっ子サウンドメイカーがクレジットされているように、メインストリームのアーティスト作品とは思えない濃度のラテンアルバムに仕上がっている。
南米出身のメンバーで構成され、オーストラリアを拠点に活動するアマル・トライブ(Amaru Tribe)の新譜『Between Two Worlds』。コロンビアの伝統的なダンス音楽であるクンビアや、ヒップホップが混ざり合った強烈なビートと個性的な作風が魅力的な一枚だ。
カナダのトロントを拠点とするコロンビア出身の音楽家、ベニー・エスゲーラ(Beny Esguerra)の『Northside Kuisi, A New Tradition, Vol. 3』は、南米の民族楽器と北米のヒップホップ文化を折衷した興味深い作品だ。
フルート奏者、イタイ・クリス(Itai Kriss)の新譜 『Supermoon』は、プエルトリコ、イスラエル、キューバ、米国という多国籍バンドで作り上げたジャズ作品。宇宙や占星術にインスパイアされたということでスピリチュアルな響きも持つが、軽やかに舞うフルートやパーカッションをサウンドの中心としたラテン感覚がベースとなっており、創造的で面白い。
フランスのテナーサックス奏者サミー・ティボー(Samy Thiébault)新譜『Awé !』。カリブ海周辺音楽のルーツを探究する『Caribbean Stories』、交響楽団を率いインド音楽の精神世界との融合を試みた壮大な『Symphonic Tales』に続く、ラテンジャズのソロプロジェクト三部作の集大成となる作品。
ブラジル出身のジャズピアニスト/歌手のイリアーヌ・イリアス(Eliane Elias)新譜『Mirror Mirror』は、なんとチック・コリア(Chick Corea)が4曲、チューチョ・バルデス(Chucho Valdés)が3曲をイリアーヌと共に演奏したピアノ・デュオアルバム!タイトル通り、鏡合わせに向かい合ってピアノを演奏する二人の想像力と創造力が反射し共鳴し合う、ジャズピアノ好きには堪らない作品だ。
キューバのピアニスト、オマール・ソーサ(Omar Sosa)とセネガルのコラ奏者セク・ケイタ(Seckou Keita)が再び共演。ロックダウン中に制作された新譜『Suba』のタイトルはセク・ケイタの母国語であるマンディンカ語で「日の出」を意味し、パンデミック後の新しい世界への希望の願いが込められているとのこと。
ペルーのディーヴァ、スサーナ・バカ(Susana Baca)の新譜『Palabras Urgentes』は、プロデュース/アレンジメントはスナーキー・パピーのマイケル・リーグ(Michael League)が務めていることでも話題になりそうな作品だ。深く丁寧に紡がれる音楽は、ゆったりとした時間の流れを約束してくれる。
活動25周年を迎えたブラジルのレゲエバンド、ナチルッツ(Natiruts)の新譜 『Good Vibration』。Iza、カルリーニョス・ブラウン、Melimといったブラジル国内の人気ミュージシャンのみならず、ボブ・マーリーの息子ジギー・マーリーやバルセロナのカリスマ的存在マカコなど豪華なゲストが目白押しの話題作だ。
デビュー当時、ふざけたキャッチコピーとともに日本にもセンセーショナルに紹介されたナタリア・ラフォルカデ(Natalia Lafourcade)の最近のプロジェクトは本当に素晴らしくて見違える。前作に続き、故郷メキシコの文化を深くリスペクトした『Un Canto por México, Vol. II』も非常にクオリティの高い、素晴らしいアルバムだ。
2010年代のバルセロナ・ミクスチャーのシーンを代表する10人組バンド、チャランゴ(Txarango)。新型コロナ禍のため2020年に予定されていたファイナル・ツアーは中止に。その“悲しみとショックを補うため”、同国の音楽シーンを代表する50組以上のアーティストを招き彼らの代表曲を再録音し、2枚組のアルバム『El Gran Ball』として完成させた。
上原ひろみやヤマンドゥ・コスタとの共演などで知られるコロンビア出身の超絶技巧のアルパ奏者、エドマール・カスタネーダ(Edmar Castaneda)が新譜『Family』をリリースした。タイトル通り、ヴォーカリストの妻や二人の子供もコーラスで参加したヴィジュアル的には家庭的な作品だが、ジャズやファンクやタンゴなどを自在にブレンドし超絶技巧で仕上げた音楽には現代ジャズらしい独特の緊張感が漂う。