- 2022-04-29
- 2022-04-28
南イタリアのSSWアントニオ・カストリニャーノ、バビロニアの熱風運ぶ地中海音楽
イタリア南部の伝統音楽を復興させる活動を続ける作曲家/打楽器奏者/シンガーのアントニオ・カストリニャーノ(Antonio Castrignanò)。彼の新作『Babilonia』は、その名のとおりメソポタニア文明の中心にあった古代都市バビロンをテーマに据えた壮大な抒情詩だ。
イタリア南部の伝統音楽を復興させる活動を続ける作曲家/打楽器奏者/シンガーのアントニオ・カストリニャーノ(Antonio Castrignanò)。彼の新作『Babilonia』は、その名のとおりメソポタニア文明の中心にあった古代都市バビロンをテーマに据えた壮大な抒情詩だ。
アルゼンチンを代表するギタリスト/作曲家キケ・シネシ(Quique Sinesi)と、若手パーカッション奏者ファクンド・フェレイラ(Facundo Ferreira)による初めてのデュオ作品『Otro Lado』がリリースされた。タイトルは“Other Side”、つまり“もうひとつの側面”“反対側”といった意味のスペイン語だ。
ジョアナ・ケイロス(Joana Queiroz)やマリア・ベラルド(Maria Beraldo)らが参加するブラジルのショーロバンド、Abrideira。この6人組の唯一の作品となったセルフタイトルのアルバム『Abrideira』が2021年に再発された。
Snarky PuppyやBanda Magdaなどで活躍するアルゼンチン出身打楽器奏者/作曲家、マルセロ・ウォロスキ(Marcelo Woloski)のデビューアルバム 『Mundo Por Conocer』。アルバムには10ヶ国以上から30名近い音楽家が参加し、躍動感の溢れる音楽がとても魅力的な一枚だ。
一聴してインパクト絶大なサウンドにやられてしまうが、彼が叩くドラムスの奏法を知ればその驚異的なプレイスタイルにも驚きを禁じ得ない。フランスの打楽器奏者/作曲家ステファン・エドゥアール(Stéphane Edouard)のデビュー作である『Pondicergy Airlines』は、新しい音楽を知る悦びに満ちた途轍もないアルバムだった。
カリブ海に浮かぶフランス海外県グアドループ出身の作曲家/ドラマーのアーノウ・ドルメン(Arnaud Dolmen)が自身2作目となる新譜『Adjusting』をリリースした。グォッカのリズムを想起させる、自由度の高いアンサンブルが魅力的だ。
アルゼンチンのSSW/打楽器奏者/ギタリストのヘルマン・ゴメス(Germán Gómez)の2021年作『Sesión (Beauchef)』が素晴らしい。丁寧に紡がれる8曲は自作の(3)「Almas Jugando Solas」を除くすべてが南米の知られざる名曲のカヴァー。
グアドループ出身のSSW/作曲家シンシア・アブラハム(Cynthia Abraham)は自身による声、フルート、打楽器のみで自由に、クリエイティヴに音楽を構築してゆく女性アーティストだ。2021年11月リリースの最新作『Unisson』は一応“ジャズ”にカテゴライズされているが、とてもその分類で片付けてしまうことはできない。
マイエレ・マンザンザ(Myele Manzanza)の最新フルアルバム『Crisis & Opportunity, Vol. 2 - Peaks』。今作もヒップホップやネオソウル、エレクトロ・ミュージックを経由し、ミックステープからもインスパイアされた現代感覚満載のジャズ。
イスラエルのウード/打楽器奏者/作曲家、イノン・ムアリム(Yinon Muallem)の新譜は『Norwegian Oud』。もうこのタイトルだけで興味津々なのだが、内容もとても良かった。表題曲の1曲目「Norwegian Oud」はタイトル通り、ビートルズの名曲「Norwegian Wood」のアラブ風カヴァー。
これは英国産アフリカン・ジャズの傑作!バリマヤ・プロジェクト(Balimaya Project)のデビュー作『Wolo So』はジャンベやトーキングドラム、バラフォン、コラなどのアフリカの楽器群にブラス隊が交わった大迫力のサウンドで聴くものを大興奮の渦に巻き込む。
ヘナート・モタ(Renato Motha)とパトリシア・ロバト(Patricia Lobato)の夫婦デュオにマウリシオ・チズンバ(Mauricio Tizumba)を加えたトリオ名義の新作『Terreiro Zen』。15分半に及ぶ壮大な詩曲(1)「Suíte dos Santos Pretos」に始まる、オーガニックで生命の喜びに溢れた至福の43分間。
ブラジルの作曲家/パーカッショニスト/ギタリストのアベル・ボルジェス(Abel Borges)が、自身の音楽家としての20年に及ぶキャリアの集大成として発表したデビューアルバム『Alafiá』をリリースした。演奏にはギタリストのルーカス・テレス、フルートのアレシャンドリ・アンドレスといったミナスの優れたミュージシャンが参加。
独自のハイブリッドなアフリカン・パーカッション奏法を確立し、セネガルなど西アフリカで人気を確立するイスラエル出身のパーカッション/ハラム奏者のベン・エイロン(Ben Aylon)の集大成的なアルバム『Xalam』がリリースされた。変幻自在で複合的なリズムの中でいくつもの打楽器が折り重なり、弦のバズ音も魅力的なプリミティヴなハラムの響きも素晴らしい傑作だ。