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ピアノ

  • 2023-01-06
  • 2023-01-04

伊ピアニスト/作曲家アレッサンドロ・スゴビオ、社会の喜びと絶望を繊細に描くソロピアノ作

イタリア出身、ノルウェー音楽アカデミーなどで学んだピアニスト、アレッサンドロ・スゴビオ(Alessandro Sgobbio)の2022年のソロピアノ作『Piano Music』は、世界中で起こる出来事に時に喜び、時に心を痛め、驚きを噛みしめながら淡々とその心情を描き出す繊細な作品だ。

  • 2023-01-05
  • 2023-01-04

セルビアの才女マヤ・アルヴァノヴィッチ、叙情性の中に激情を秘めたピアノトリオ+α

セルビア・ベオグラード出身のピアニスト/作曲家マヤ・アルヴァノヴィッチ(Maja Alvanovic)が率いるピアノトリオ、マヤミスティ・トリオ(Majamisty TriO)の2022年作『Wind Rose』。大きな話題を呼んだ2012年のデビュー作『Mistyland』から数えて4枚目の作品となる今作でもミステリアスな雰囲気を纏い、抒情的だが内面が激しく燃える独創的な音楽を聴かせてくれる。

  • 2023-01-03
  • 2023-01-03

ピアノ、トロンボーン、チェロによる魔術的な音響空間。『Reverso – Harmonic Alchemy』

心が、精神が浄化されるような一枚だ。ドイツのピアノ奏者フランク・ヴェステ(Frank Woeste)、アメリカ合衆国のトロンボーン奏者ライアン・ケバリー(Ryan Keberle)、そしてフランスのチェロ奏者ヴァンサン・クルトワ(Vincent Courtois)によるトリオ、レヴェルソ(Reverso)による『Reverso - Harmonic Alchemy』。

  • 2022-12-20
  • 2022-12-15

ハンガリー発、多様性のジャズ。新鋭ラファエル・マリオ・トリオの2nd『Blessing』

ハンガリー・ブダペスト生まれのピアニスト/作曲家、ラファエル・マリオ(Rafael Mario)のピアノトリオによる第二作目『Blessing』は、並外れた作曲センスと現代的な演奏感覚を持つ彼らの真価が発揮された見事な作品だ。ヨーロッパらしいジャズに留まらず、ハンガリーやローマの伝統音楽、ラテン音楽、バルカン音楽、エレクトロニックなども取り入れた多様性が楽しい。

  • 2022-12-19
  • 2022-12-18

南アフリカ現代ジャズの立役者。サックス/フルート奏者ントゥンジ・ンヴブの初リーダー作

南アフリカのアルトサックス/フルート奏者、ントゥンジ・ンヴブ(Mthunzi Mvubu)によるデビュー作『The 1st Gospel』がリリースされた。注目の若手ベーシストのダリス・ンドラジ(Dalisu Ndlazi)、中堅ピアニストのアフリカ・ンキーゼ(Afrika Mkhize)、数曲でゲスト参加するンプミ・ダラミニ(Mpumi Dhlamini)など、ハイレベルな南アフリカの現行ジャズシーンを象徴するようなメンバーが集い、多様なプレイを聴かせてくれる好盤だ。

  • 2022-12-18
  • 2022-12-17

アンダーソン・パークに見出されたエレクトロデュオ、DOMi & JD BECKのデビュー作『Not TiGHT』

前回のグラミー主要4部門を受賞したブルーノ・マーズ(Bruno Mars)とアンダーソン・パーク(Anderson .Paak)のスーパーデュオ、シルク・ソニック(Silk Sonic)。ちょうど昨年の今頃、本サイトでも取り上げた彼らの作品『An Evening With Silk Sonic』の楽曲「Skate」に参加した才能溢れる若者が、アンダーソン・パークが主宰するレーベル、エイプシット・インク(APESHIT Inc.)から今年デビューを果たした。キーボードのドミ (DOMi LOUNA)と、ドラムスのJD・ベック (JD BECK)による2人組ユニット、DOMi & JD BECK。そのあどけない見た目とは裏腹な大人びたサウンドと超絶テクニックでアンダーソン・パークのみならず、ハービー・ハンコック(Herbie Hancock)やロバート・グラスパー(Robert Glasper)からも熱い視線を浴びる22歳と19歳の若きアーティストのデビュー作『Not TiGHT』。これを聴けば錚々たるレジェンド達が何故ここまで彼らをフックアップするのかがきっとわかるはずだ。

  • 2022-12-17
  • 2022-12-14

北欧ジャズとアメリカーナの幸せな邂逅。ピアノとスライドギターの異色のデュオ作

2018年のデュオ作『Hummingbird』も好評を博したノルウェーのピアニスト、ヘルゲ・リエン(Helge Lien)と同国のスライド・ギター奏者クヌート・ヘム(Knut Hem) による新作『Villingsberg』が届いた。カントリーやブルーグラスのフィーリングを持ちながら、やはり曲調や音は北欧そのものの装いで、前作がアメリカーナならぬ“ノルディカーナ(Nordicana)”と評されたという逸話も頷ける。

  • 2022-12-11
  • 2022-12-10

故郷ウクライナへの声なき祈り…。ディミトリ・ナイディッチ、あらゆる感情を込めた魂のソロピアノ

クラシックとジャズの両分野で活躍するウクライナ出身のピアニスト、ディミトリ・ナイディッチ(Dimitri Naïditch)の新作 『Ukraine, les chansons sans voix』は、“ウクライナ - 声なき歌”のタイトルが示すとおり、故郷への声にならない祈りを捧げるソロピアノ演奏集となっている。

  • 2022-11-23
  • 2022-11-23

北欧ジャズの伝説、エスビョルン・スヴェンソンが死の直前に録音したソロピアノ音源がリリース

ヨーロッパ・ジャズのグループとして最も成功し、後進に大きな影響を残したピアノトリオ、e.s.t.(Esbjörn Svensson Trio)のリーダーでありピアニスト/作曲家のエスビョルン・スヴェンソン(Esbjörn Svensson)がスキューバダイビング中の不慮の事故で亡くなるわずか数週間前に、彼の自宅で録音され、その後妻のエヴァ・スヴェンソンによって“発見”されるまでハードディスクの中に眠っていたままになっていた未発表音源が1枚のアルバムとなってリリースされた。

  • 2022-11-19
  • 2022-11-19

北欧ジャズ名トリオとオランダの古楽オーケストラ、夢のような共演作『Just Ignore It』

ポーランドのピアニスト、レシェック・モジジェル(Leszek Możdżer)と、スウェーデンのベーシスト、ラーシュ・ダニエルソン(Lars Danielsson)、そしてイスラエルの打楽器奏者ゾハール・フレスコ(Zohar Fresco)。 長らく北欧ジャズのシーンを牽引してきたこの3人がオランダの室内楽集団ホラント・バロック(Holland Baroque)を迎え録音した稀有な室内楽×北欧ジャズのハイブリッド作品『Just Ignore It』。

  • 2022-11-14
  • 2022-11-13

現代アルゼンチン・ジャズを代表するピアノ奏者エルナン・ハシント、待望の最新作

アルゼンチンを代表するピアニスト、エルナン・ハシント(Hernán Jacinto)の実に7年ぶりとなるリーダー作『Hope』。彼の作品としては3枚目で、スピネッタやスナーキー・パピー、ルベン・ラダ、メルセデス・ソーサにエルメート・パスコアールといった国内外のレジェンドたちと共演を重ねる彼らしく、瑞々しい感性と音楽的発想力に溢れた素晴らしい作品となっている。

  • 2022-11-13
  • 2022-11-13

群を抜く表現力に魅了される、ブラジルの“声とピアノ”。MPB名曲が新たな輝きを放つ名盤

ブラジル出身のピアニスト、エンヒキ・アイゼンマン(Henrique Eisenmann)と、ブラジル系米国人の歌手リヴィア・ネストロフスキ(Lívia Nestrovski)のデュオによる2022年新作『Nação』は、ブラジル音楽をこよなく愛する二人が祖国を代表する音楽家たちの名曲を中心に表現力豊かに演奏した名作だ。