- 2020-06-15
- 2020-06-15
最先端から見るショーロの長い歴史。アンドレ・メマーリ&ダニロ・ブリート『Nosso Brasil』
ブラジルのピアニスト、アンドレ・メマーリ(André Mehmari)とバンドリン奏者ダニロ・ブリート(Danilo Brito)の共演作『Nosso Brasil』(2019年)はブラジルの古いショーロを中心に構成された作品だ。
ブラジルのピアニスト、アンドレ・メマーリ(André Mehmari)とバンドリン奏者ダニロ・ブリート(Danilo Brito)の共演作『Nosso Brasil』(2019年)はブラジルの古いショーロを中心に構成された作品だ。
現代ジャズを代表する米国のピアニスト、ブラッド・メルドー(Brad Mehldau)が6月12日にリリースした新譜には『Suite: April 2020』というタイトルが付けられている。アルバムにはコロナ時代の生活様式に不安と戸惑いを覚えながらも適応しようとしていく12曲の組曲と、彼にとって大切だという3曲のカヴァーがいずれもソロピアノ演奏で収録されている。
当初2020年5月1日にリリースが予定されていながら、発売が延期となっていた今作『GoGo Penguin』。2012年のデビュー以来、現代ジャズ/ポストロックシーンの常に先頭を走ってきた彼らの集大成的な音楽だ。もう、誰が聴いてもかっこいいと思う音なのではないだろうか。
イスラエル出身のピアニスト/作曲家/音楽プロデューサー、シャウル・エシェット(Shaul Eshet)がNYブルックリンで録音した『Love and Fear』(2020年)は、数々の著名ミュージシャンとステージや録音を共にしてきたこの知られざるピアニストの初リーダー作だ。
ボツワナ生まれのピアニスト、ボカニ・ダイアー(Bokani Dyer)が率いる南アフリカのピアノトリオ、ボカニ・ダイアー・トリオ(Bokani Dyer Trio)の2018年作『Neo Native』。注目される南アフリカのジャズシーンの中でも頭ひとつ抜けたピアニストによるエキサイティングな現行ジャズ作品だ。
現代的な嗅覚と、独創的かつ豊かな叙情性を湛えたピアニズムで人気を博すフランスのピアニスト、ベンジャミン・モウゼイ(Benjamin Moussay)の新作『Promontoire』は全編ソロピアノでECMからのリリース。これまでもヨーロッパを代表するサックス/クラリネット奏者であるルイ・スクラヴィス諸作への参加でECMと関わってきたベンジャミン・モウゼイだが、自身のソロ作としては初となる。
アルゼンチン、コルドバ出身のSSW/ピアニストのクララ・プレスタと、同郷のベーシスト、フェデリコ・セイマンディによるデュオ作品『Casa』は、スペイン語で「家」を意味するタイトルが示す通りに、クララ・プレスタの自宅で生まれたばかりの娘フランシスカの授乳の合間を縫って録音されたという作品だ。耳元で奏でられるようなドメスティックな音楽が夢見心地な、深い慈しみが溢れ出た傑作。
フランスのサックス奏者、ステファン・スピラ(Stéphane Spira)と、イタリア出身でパリを拠点とする人気ピアニスト、ジョヴァンニ・ミラバッシ(Giovanni Mirabassi)が2009年のデュオ作『Spirabassi』以来の共演を果たした。特筆すべきは後半の4曲だ。
アルゼンチンのSSWサンティアゴ・バラヴァーレ(Santiago Baravalle)がバンティ(Banti)名義でリリースしたソロデビュー作『Proyecciones』。日本盤のフィジカルリリースも決まり、今話題となっている。
エンリコ・ピエラヌンツィはなんと美しい音楽を創るピアニストなんだろう…。彼の音に触れるたびに、心からそう思う。ビバップな演奏もあるが、私が個人的に好きなのは彼が演奏するバラードだ。ビル・エヴァンスをも超える詩情は、このイタリアのベテラン・ピアニストの右に出る者はいないとさえ思っている。
アゼルバイジャンの俊英ジャズピアニスト、エティバル・アサドリ(Etibar Asadli)による『1 Hour Azerbaijani Piano Music』は、アゼルバイジャンのクラシック音楽、伝統曲や歌曲をメドレー形式で1時間にわたるノンストップのソロピアノで演奏した作品。
イスラエル系メキシコ人のギタリスト、イラン・バール=ラヴィ(iLan Bar-Lavi)がイスラエルのピアニスト、オムリ・モール(Omri Mor)を迎え2019年末に行ったセッションをEP『Duet』としてリリースしている。楽曲は全てイラン・バール・ラヴィの作曲で、2016年の名盤『Unprofessional』に収録されていた曲も。
フランス出身のピアノやフルートの演奏家、作曲家、プロデューサーであるダヴィド・オーベイル(David Aubaile)が、カナダ生まれで欧州を拠点に活躍するベーシスト、クリス・ジェニングス(Chris Jennings)とアルジェリア出身のドラム奏者カリム・ジアド(Karim Ziad)とのトリオで作り上げた『Thinko』は欧州ジャズの知られざる傑作のひとつだ。
アゼルバイジャンを代表するジャズミュージシャン、レイン・スルタノフ(Rain Sultanov)、イスファール・サラブスキ(Isfar Sarabski)とスウェーデン出身のニルス・オルメダル(Nils Olmedal, b)のトリオによる新譜『Influence』は、北欧的な静けさと美しさを内々に讃えた極めて抒情的なジャズ作品だ。