- 2020-10-05
- 2023-04-30
スペイン発、驚異的な歌手シルビア・ペレス・クルスが放つ伝統と革新の新作『Farsa』
2019年のブルーノート東京公演を収録したライヴ盤『MA. Live In Tokyo』を今年5月にリリースしたばかりのスペインの歌姫、シルビア・ペレス・クルスから、早くもスタジオ盤の新作が届いた。実験的な要素も交えつつも、全体的な雰囲気はカタルーニャの伝統音楽に則った落ち着いたサウンド。そしてシルビアの圧倒的な歌唱の存在感がやはり際立つ。
2019年のブルーノート東京公演を収録したライヴ盤『MA. Live In Tokyo』を今年5月にリリースしたばかりのスペインの歌姫、シルビア・ペレス・クルスから、早くもスタジオ盤の新作が届いた。実験的な要素も交えつつも、全体的な雰囲気はカタルーニャの伝統音楽に則った落ち着いたサウンド。そしてシルビアの圧倒的な歌唱の存在感がやはり際立つ。
オーストラリアが誇るジャズヴォーカリスト、ケイティ・ヌーナン(Katie Noonan)の通算20枚目のスタジオアルバムとなる『The Sweetest Taboo』は、彼女が愛する'80年代のヒット曲が満載の良作だ。
西側諸国を巻き込んで様々な論争を引き起こしてきたレバノンのバンド、マシュロウ・レイラ(Mashrou' Leila)の2019年作『The Beirut School』。中東の不安定な政治情勢下で、社会には人々の不満や怒り、諦めが蔓延する。彼ら以前のアラブの音楽は自身が抱える問題をほとんど歌ってこなかったが、この特異なバンドは彼ら自身の言葉で痛烈に社会を批判する。
フェルナンダ・タカイ(Fernanda Takai)の新譜『Será Que Você Vai Acreditar?』は、一聴して彼女とわかるキャッチーで特徴的なソフトロックな良曲がたっぷり詰まった良作だが、収録されたそれぞれの音楽を深く掘り下げていくと世界に大きな変化をもたらしたコロナ禍のなかで制作されたアルバムらしく、深いメッセージが読み取れる作品だった。
ポップ/ロックシンガーとしてキャリアをスタートしたメキシコを代表する歌姫、ナタリア・ラフォルカデは近年ますますルーツミュージックへの傾倒を見せている。彼女の2020年新譜『Un Canto por México, Vol. 1』はそのタイトルが示すようにオリジナル曲からカヴァーまでメキシコのための歌の数々が収められている。
イスラエルの1991年生まれの女性シンガーソングライター/ハープ奏者、レナナ・ネーマン(Renana Ne'eman)のセカンドアルバム『Rebel Bell』。「反逆の鐘」という不穏なタイトルが冠された本作は、美しいハープの響きと英語とヘブライ語で歌われる少しダークで素朴な歌、そしてさりげなく洗練された音響処理などが相まってとても独特な魅力的に満ちた作品だ。
イスラエルの歌手イリット・デケル(Irit Dekel)と、マルチ奏者エルダッド・ジトリン(Eldad Zitrin)によるデュオアルバム『Last of Songs』は、ボサノヴァの名曲「Chega de Saudade」やジャズスタンダードなどに中東音楽のスパイスをだいぶかけすぎた、斬新なアルバム。
アルゼンチンのSSWサンティアゴ・バラヴァーレ(Santiago Baravalle)がバンティ(Banti)名義でリリースしたソロデビュー作『Proyecciones』。日本盤のフィジカルリリースも決まり、今話題となっている。
アルゼンチン・ブエノスアイレス出身のマリアナ・ミチ(Mariana Michi) というシンガーソングライターが最近気になっている。私がこのアーティストを動画で初めて観たとき、彼女はOchoというバンドで全裸で歌っていた。それ以来、この表現家の魅力に取り憑かれてしまったようだ。
アルゼンチンの鬼才、フアン・ベルビス率いるグループ、Ocho の2ndアルバム『8 II』が素晴らしい。フアン・ベルビス自身が「このアルバムは2019年で最も美しく、分類することができない作品のひとつだ」と語っている通り、サウンドはロック、ジャズ、サイケ、メタル、カンドンブレ、アフロビート、エレクトロニカなどのごった煮。
2008年にApple社のMacbook AirのCM曲に起用され、一躍世界中で人気となったフランス生まれ、イスラエル育ちのSSWヤエル・ナイム(Yael Naim)の新譜『Nightsongs』はその名の通り静かな夜にぴったりのアルバムだ。
アルゼンチン出身で現在は米国NYで活動する女性歌手、フアナ・ルナ(Juana Luna)が多彩なゲストを迎え制作した2019年作『Ocean Avenue』は現代南米音楽特有の上品な風と香りの漂う、ジャジーで良質なヴォーカル作品だ。
インドネシアの首都ジャカルタ、1995年生まれのシンガーソングライター、アルディート・プラモノ(Ardhito Pramono)が凄い!20代前半とは思えない渋みのある歌声や作編曲、かつ若者らしい瑞々しい感性も兼ね備えた新世代ポップスの逸材だ。若いミュージシャンにありがちな奇を衒うような表現ではなく、シンプルに“良い音楽”を提供してくれる、今後要注目のアーティストだ。
ローファイなサウンドが魔法のようにエレクトロミュージックに馴染む「エレクトロスウィング」。そのジャンルを代表するフランスのバンド、キャラバン・パレス(Caravan Palace)が新作『Chronologic』をリリースした。