静かな夜に聴きたい、南米+北欧の詩的なギタートリオ

Saluzzi Fracchi Bisgaard Trio - Lugar

アルゼンチン音楽と北欧ジャズが重なったら

南米アルゼンチンのギタリスト、ホセ・サルーシ(José Saluzzi)と同じくアルゼンチンのベーシスト、フアン・フラッキ(Juan Fracchi)に、デンマークのドラマー、ウルリック・ビスガアルド(Ulrik Bisgaard)が加わった極上のギタートリオ作品『Lugar』。このメンバーでは初めての録音とのことだが、アルゼンチンと北欧音楽に共通する叙情性がギタートリオという小編成の中で見事に結実した素晴らしい音楽だ。

時折被さる雑踏などのアンビエントな効果音もこの作品をより印象的にしており、全体を通して詩的で哲学的な楽曲と演奏が続いていく。

表題曲(3)「Lugar」

アルバムに収められた楽曲はホセ・サルーシやフアン・フラッキのオリジナルの他、デンマークを代表する作曲家カール・ニールセン(Carl Nielsen)による(1)「Tit er jed gla」や、ルシオ・デマレ(Lucio Demare)作曲のアルゼンチンタンゴ(6)「Malena」、アルゼンチン・フォルクローレをポピュラー音楽として広めた最大の貢献者であるアバロス兄弟のアドルフォ・アバロス(Adolfo Abalos)作曲による(8)「Agitando Pañuelos」といった古典の再解釈も。

ギターのホセはディノ・サルーシの息子

ギターのホセ・サルーシはアルゼンチン・タンゴの巨匠バンドネオン奏者ディノ・サルーシ(Timoteo “Dino” Saluzzi)の息子で、16歳の頃から父のバンドに帯同し最初はドラマーとして、のちにギタリストとして長年活動を行ってきた。

ベースのフアン・フラッキは長年ホセ・サルーシとも演奏をしてきた。今作でも太いベースの音色が印象的なプレイだが、2018年のリーダー作『Rio Imaginario』もアルゼンチン・タンゴをベースとした現代的なジャズで、とても面白く、おすすめだ。

(1)「Tit Er Jeg Glad」のライヴ演奏。

José Saluzzi – guitar, percussion
Juan Fracchi – bass
Ulrik Bisgaard – drums

Saluzzi Fracchi Bisgaard Trio - Lugar
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