アルバ・プジャルス、注目の2ndアルバム『Sincretisme』
スペイン・カタルーニャ出身、現在はアメリカ・ニューヨークを拠点とするトロンボーン/フルート奏者/歌手/作曲家のアルバ・プジャルス(Alba Pujals)の2ndアルバム『Sincretisme』。8曲中6曲がアルバ・プジャルスによる作曲で、タイトルであるシンクレティズム(混淆主義)が示すとおり、ジャズを基調に現代的なジャンル混淆をテーマとした先鋭的な快作だ。
重厚でクラシカルな管・弦楽器によるイントロから、独特の7拍子のリズムに乗せた(1)「Afinitat」に始まり、ブラジル音楽の影響を強く感じさせる(2)「El Perdonar」、寛いだ心地よいグルーヴの(3)「Damunt el meu cap」といった冒頭を聴けば、今作が素晴らしい作品であることを疑うことはなくなるだろう。
アルバムはバルセロナとニューヨークで録音され、それぞれ別のバンド編成で演奏されている。
バルセロナ組はアルバ・プジャルスのトロンボーンのほか、トランペット、ピアノ、ベース、ドラムスのクインテット。
ニューヨーク組はトロンボーン、ピアノ、コントラバス、ドラムスのカルテット。
Alba Pujals プロフィール
アルバ・プジャルスは、1992年にスペイン・カタルーニャ自治州のバルセロナ近郊のテラッサ市に生まれたトロンボーン奏者/フルート奏者/作曲家。幼少期より地元で音楽教育を受け、バルセロナのカタルーニャ高等音楽院(Escola Superior de Música de Catalunya, ESMUC)でクラシック音楽の学士号を、続いてオランダのアムステルダム音楽院(Conservatorium van Amsterdam)でジャズの学士号を取得した。その後ニューヨークに移住し、ジュリアード音楽院(The Juilliard School)においてウィントン・マルサリスが率いるジャズ演奏修士課程に在籍し、修士号取得に向けた研鑽を積んでいる。
現在はニューヨークを拠点に、ニューヨーク・バルセロナ・ヨーロッパのジャズシーンで国際的な活動を展開。主なリーダー・プロジェクトとして、2本のトロンボーン(もう一人は日本でも人気のリタ・パイエス)をフィーチャーした独自のジャズ・クインテット「Two Slides」(旧称:Alba Pujals Quintet)を率い、自身のオリジナル曲を中心に演奏。また、アイリーン・レイグ(Irene Reig)率いるThe Bop Collective、Smack Big Dab、The Penguins などのグループにも所属し、The Gramophone All StarsやNew Cool Collectiveなど著名バンドとの共演も数多い。
これまでにDizzy’s Club Coca-Cola(ニューヨーク)、Jazz at Lincoln Center(ニューヨーク)、Bimhuis(アムステルダム)、North Sea Jazz Festival(オランダ)、Palau de la Música Catalana(バルセロナ)、Festival Jazz de Terrassa など世界的な会場・フェスティバルに出演。ディスコグラフィーとしては2023年にデビュー・アルバム『Apologia』をリリースし、2025年には2作目のアルバム『Sincretisme』を発表した。両作品ともカタルーニャの伝統とジャズの現代性を融合させた独自のスタイルで高い評価を得ている。
アルバ・プジャルスは、クラシック音楽の厳格な訓練を基盤に持ちながら、ジャズの即興性と作曲家としての自由な表現を両立させることで、欧州ジャズ界における次世代の重要な女性ミュージシャンの一人として注目されている。
Alba Pujals – trombone, flute, vocals
Clara Gorrias – vocals (1)
Lau Noah – vocals (6)
Oriol Vallès – trumpet (1, 3, 4, 5, 8)
Joan Monné – piano (1, 3, 4, 5, 8)
Giuseppe Campisi – contrabass (1, 3, 4, 8), electric bass (5)
Andreu Pitarch – drums (1, 3, 4, 5, 8)
Esteban Castro – piano (2, 6, 7)
Jayla Chee – contrabass (2, 6, 7)
Domo Branch – drums (2, 6, 7)