YEAR

2022年

  • 2022-12-31
  • 2022-12-30

アルゼンチン発!古楽器×南米音楽のアンサンブル La Chimera、至高の新譜『Iguazú』

ブエノスアイレス出身のテオルボ奏者エドゥアルド・エグエス(Eduardo Egüez)率いるアンサンブル、ラ・キメラ(La Chimera)が素晴らしい。古楽器を多く用いた編成からクラシックにカテゴライズされてはいるが、その音楽性はジャンルを超え、多くの音楽を愛する人々の心に刺さるだろう。

  • 2022-12-30
  • 2022-12-30

新進気鋭の作曲家ガイア・ヴィルメル、ブラジリアン・セクステットで奏でる知的なジャズ

ブラジルとアメリカで活動する作曲家/指揮者/木管奏者ガイア・ヴィルメル(Gaia Wilmer)の2作目となる新作『Nosso Carnaval』は、自身もアルトサックスで参加するセクステット編成に、数曲でブラジル屈指の歌手タチアナ・パーハ(Tatiana Parra)を迎えたオリジナル曲中心の作品だ。

  • 2022-12-29
  • 2022-12-28

メリーナ・モギレフスキー、アルゼンチン音響派の流れを汲み新たな魅力を開花させた3rd

傑作だったデビュー作『Árbola』から早10年。アルゼンチンの女性シンガーソングライター、メリーナ・モギレフスキー(Melina Moguilevsky)の第3作目となるアルバム『Huecos』がリリースされた。共同プロデューサーにOchoを率いるフアン・ベルビス(Juan Belvis)とマルチ奏者のルシアナ・ビターレ(Luciano Vitale)を迎え、アルゼンチン音響派の流れを取り入れつつもこれまでの彼女の作品に見られたオーガニックな感触を失わない、美しく先鋭的なフォーク・ミュージックとなっている。

  • 2022-12-29
  • 2022-12-29

Música Terra が選ぶ 2022年ベストアルバムTOP10【DJ mitsu編】

Música Terra(ムジカテーハ)ライターDJ mitsuが選ぶ2022年のベストアルバム。基本、当サイトで紹介してきたもの中心ではありますが、取り上げきれなかった作品もここではPick Up。R&B~HipHop、Jazz、日本人アーティストまで、幅広い選出となりました。共通するのは間違いなく「いい音楽」であること。今年1年お世話になった作品を振り返っていきましょう。

  • 2022-12-28
  • 2022-12-29

Música Terra が選ぶ 2022年ベストアルバムTOP10【lessthanpanda編】

Música Terra(ムジカテーハ)を主宰するlessthanpandaが選ぶ2022年のベストアルバム。今年もほぼ毎日、新しく聴いて何かしら感じるもののあった音楽作品を当サイトにて紹介してきましたが、その中でも特に感銘を受けた作品群です。判断基準は自分の耳のみ!

  • 2022-12-27
  • 2022-12-27

ドイツ発。アイロニカルかつ刺激的な音のギタートリオ、Melt Trio 4枚目『Consumer』

ベルリンを拠点とするギタートリオ、メルト・トリオ(Melt Trio)。ギターのペーター・マイヤー(Peter Meyer)、ベースのベルンハルト・マイヤー(Bernhard Meyer)の兄弟と、ドラムスのモーリッツ・バウムガルトナー(Moritz Baumgärtner)によって2010年に結成されたこの刺激的なトリオは、2011年のデビュー作『Melt』以来、徐々にその人気を拡大してきた。

  • 2022-12-26
  • 2022-12-25

キューバ、ブラジル、NYジャズシーンの饗宴。ダフニス・プリエトの曲者揃いのカルテット作

キューバのドラマー、ダフニス・プリエト(Dafnis Prieto)がブラジル出身の歌手ルシアーナ・ソウザ(Luciana Souza)を全面的に迎えて制作した新作『Cantar』は、所謂“ラテン音楽”として認知されるキューバの音楽と、ルシアーナがもたらすブラジル音楽のエッセンスを絶妙にブレンドした新しい視点の作品だ。

  • 2022-12-25
  • 2022-12-24

深い精神世界に誘う。現代NYジャズの中心で活躍するイスラエル人&ベナン人の初デュオ作

イスラエル出身ドラマー、ジヴ・ラヴィッツ(Ziv Ravitz)とベナン共和国出身のギタリスト、リオーネル・ルエケ(Lionel Loueke)とのスピリチュアルなデュオ作 『Within This Stone』がリリースされた。丁寧に演奏され、深淵に響く音がリスナーを彼らの内なる精神的音世界に誘う、哲学的な性質を持った作品だ。

  • 2022-12-24
  • 2022-12-24

チリ屈指の歌手フランチェスカ・アンカローラ、アルゼンチン・サンバへの深い想いを乗せた新譜

チリ出身の歌手フランチェスカ・アンカローラ(Francesca Ancarola)とアルゼンチンのギター奏者オラシオ・ブルゴス(Horacio Burgos)の共演作『Cartas de Amor』。これぞ南米の声とギターのデュオという温かく美しい音が素敵な作品だ。半数以上の曲ではパーカッションのルイス・バルエト(Luis Barrueto)も参加し色彩を添える。

  • 2022-12-24
  • 2022-12-23

異形のギターを抱え、抑圧の中で叫ぶスーダンのバンド Noori & His Dorpa Band

アフリカ・スーダンの紅海沿岸に生まれ育ったギタリスト/作曲家Nooriが率いるバンド、Noori & His Dorpa Band の国際デビュー作『Beja Power! Electric Soul & Brass from Sudan's Red Sea Coast』。アルバムタイトルに冠されたベジャ(Beja)とは主にスーダン東部に住む古代エジプトから続くといわれている民族で、Nooriの出身である。

  • 2022-12-23
  • 2023-08-21

ブラジリアンSSWの芸術の真髄を見る。鬼才ダニ・ブラッキ、底知れぬ才能を感じさせる新作

ブラジルの現行MPB(Música Popular Brasileira, ブラジルのポピュラー音楽)シーンを代表するシンガーソングライター、ダニ・ブラッキ(Dani Black)がまた素晴らしい作品を届けてくれた。新作『Frequência Rara』はナイロン弦ギターによる弾き語りを核にして構成されており、抑制的だが非常に効果的なほかのインストゥルメンタルのアレンジも素晴らしいセンスで、現代最高の吟遊詩人の風格が漂う。

  • 2022-12-22
  • 2022-12-22

澄み渡る空に自由に描く音楽。キケ・シネシとマカレナ・ロブレド、そして多彩なゲストの最高の芸術

「Cielo Abierto」などの名曲で知られるアルゼンチンの世界的ギタリスト、キケ・シネシ(Quique Sinesi)と、女優としても活躍する同国の歌手マカレナ・ロブレド(Macarena Robledo)の双頭名義の作品『Cielos』。キケ・シネシの7弦ギターやチャランゴ、マカレナ・ロブレドの歌はどこまでも澄み渡る空のように清らかで、ジャズや伝統音楽をハイレベルに融合し文化として育むアルゼンチン特有の美しさを湛えた素晴らしい作品だ。

  • 2022-12-21
  • 2022-12-21

クセになる洗練されたグルーヴ。アンゴラの歌姫ヨラ・セメードの最高傑作『Filho Meu』

今回紹介するのはアンゴラの女性歌手/作曲家、ヨラ・セメード(Yola Semedo)の2014年リリースの作品『Filho Meu』。これがとんでもない傑作で、今でも時々聴き返している。特に大好きなのがラストの(14)「Você Me Abana」という曲だ。この曲は本当にこれまでに聴いた全音楽の中でも上位にランクする名曲で、偶然にこの曲に出会ってから何度も何度もリピートしていた。