ポーランドのEABS×パキスタンのJaubi、7,000kmの距離を超えた革新的バンド同士の初コラボ!

EABS & Jaubi - In Search of a Better Tomorrow

伝統と革新を融合し、創造的なジャズを奏でるEABSとJaubiがコラボ

ポーランドの革新的ジャズ・クインテットのEABSと、パキスタンのスピルチュアル・ジャズバンドのJaubiがコラボレーション!ヨーロッパとアジア、その伝統と革新が入り乱れた圧巻のアルバム『In Search of a Better Tomorrow』がリリースされた。これは2023年のジャズ/グローバル・ミュージックのひとつの事件のようなものだ。

作曲はそれぞれのメンバーがバランスよく担当しており、曲ごとに異なる個性が出る。だからといってアルバムに統一感がないわけではなく、EABSの洗練されたサウンド・メイキングをベースに、Jaubiの特長であるインド・パキスタン周辺音楽の強い個性が絶妙にマッチし初のコラボレーションとは思えないほど素晴らしく馴染んだ演奏が次々と展開される。うねるグルーヴでサックスが唸るスピリチュアルな(2)「Judgement Day」は、中間部のサーランギーのソロでよりその神秘性を増す。

(2)「Judgement Day」

タブラが象徴的に用いられ、今作中でももっともラーガ要素の強い(3)「Whispers」ではEABSのマレク・ペンジヴャトゥル(Marek Pędziwiatr)がポルタメントを多用したシンセ・ソロをとる。

7,000kmの距離を超えた、両者の音楽の“共通点”

ロンドンのAstigmatic Recordsのレーベル・メイトである二者は、数年前からコラボの構想を練っていたようだ。EABSの鍵盤奏者マレク・ペンジヴャトゥルはJaubiの前作『Nafs at Peace』(2021年)にサポート・ミュージシャンとして全面的に参加しており、その発展形が今回のバンド同士の共演であるとも言える。

EABSが拠点とするポーランドのヴロツワフと、Jaubiが拠点とするパキスタンのラホールは7,000kmもの距離で隔てられているが、両者が志向する音楽には驚くほどの共通点がある。即興演奏とスピリチュアル・ジャズ、地域の伝統音楽を深く敬愛しつつ、その上でヒップホップやエレクトロニックも積極的に取り入れていく姿勢。互いのサウンドを尊重し、新しいものを作り上げている精神に溢れた彼らのコラボレーションは必然だったのかもしれない。

EABS × Jaubi ライヴの動画

EABS :
Marek “Latarnik” Pędziwiatr – grand piano, Fender Rhodes Mark II, Nord Stage 2, Moog Voyager
Marcin Rak – drums
Paweł “Wuja HZG” Stachowiak – bass guitar, Moog Little Phatty
Olaf Węgier – tenor saxophone, soprano saxophone, bass clarinet
Jakub Kurek – trumpet

Jaubi :
Ali Riaz Baqar – guitar
Kashif Ali Dhani – tabla, vocals
Zohaib Hassan Khan – sarangi

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