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Jazz

  • 2023-04-28
  • 2024-09-23

インドとブラジル、ほか多様な音楽文化に満たされた奥深き傑作。ガナーヴィヤ&ムニール・オッスン 初のデュオ作

南インド出身の歌手/作曲家/ダブルベース奏者/学者のガナーヴィヤ(Ganavya)と、ブラジル出身のギター/ベース奏者/作曲家ムニール・オッスン(Munir Hossn)。異なる文化的背景を持ちながら、ともに国際的に注目される二人のアーティストによる初のデュオアルバム『Sister, Idea』は、余計なものを一切排除しつつもそれぞれの類稀な感性と圧倒的な技術で相当に深みのある音楽作品となっている。

  • 2023-04-26
  • 2023-04-26

UKジャズ孤高の音楽家アルファ・ミスト、HipHop経由のひとつの到達点を示す新譜『Variables』

UK現行ジャズを代表する作曲家/鍵盤奏者/MC/プロデューサーのアルファ・ミスト(Alfa Mist)の5枚目のアルバム『Variables』。トランペット、ローズピアノ、ギター、細かく刻むドラムスなどを軸にグルーヴを作る。その根底には地下水のようにヒップホップのビートメイキングが流れているが、無機質なループはなく、自由な即興演奏を重視しライヴバンドとしての生々しいフィーリングが終始一貫している。

  • 2023-04-25
  • 2023-08-21

ブラジリアン・ジャズギター最高峰、夢のデュオ。シコ・ピニェイロ&ホメロ・ルバンボ

共にブラジルに生まれ、故郷の音楽に深く根差しつつ米国でジャズを軸に活動する二人のギタリスト、シコ・ピニェイロ(Chico Pinheiro)とホメロ・ルバンボ(Romero Lubambo)。20歳ほどの歳の差がありつつも共通点のある天才的な二人による初めてのデュオアルバム『Two Brothers』がリリースされた。

  • 2023-04-24
  • 2023-04-24

万華鏡のようなサウンドに魅了される、フランス発ジャズ・ヴァイオリン新星のデビュー作!

ステファン・グラッペリやディディエ・ロックウッドといった史上最高峰のジャズ・ヴァイオリニストを輩出したフランスから、新たな若いヴァイオリンの才能が現れた。名はアルバ・オベール(Alba Obert)。彼女のデビュー作『Kaleidoscope』には、クラシックからマヌーシュ・スウィング、バルカン音楽、ジャズロックなど幅広いスタイルでヴァイオリンを弾き、ついでに歌手としての才覚も備えたこの新星の稀有な魅力が詰まっている。

  • 2023-04-22
  • 2023-04-22

エレクトロニックもプログレも吸収。アゼリの気鋭デュオが挑むムガーム・ジャズの新境地

現在のアゼルバイジャンのジャズシーンをリードする二人の音楽家、ピアニストのエティバル・アサドリ(Etibar Asadli)と木管楽器奏者アラフサル・ラヒモフ(Alafsar Rahimov)。深い音楽的パートナーシップを築いてきた二人が、デュオの名義で新作『Sexy Caffards』をリリースした。アゼルバイジャンの伝統音楽ムガームに強く影響されたジャズが、プログレシッヴ・ロックやエレクトロニックの衣を纏い、グロテスクでもあり美しくもある異様な世界観を創出する。

  • 2023-04-20
  • 2023-07-31

フランス出身気鋭ベース奏者バシーレ・ラオラ、バルセロナからブリュッセルの旅路の果てで生んだ傑作

フランスに生まれ、現在はベルギーを拠点に活動する新進気鋭のベーシスト、バシーレ・ラオラ(Basile Rahola)の初のソロ名義作『Moments』。ヨーロッパ・ジャズらしい叙情性を湛えつつ、彼のこれまでの短くはない旅の中での出会いから豊富なインスピレーションを得た個性的で創造的な作品だ。

  • 2023-04-17
  • 2023-04-17

鶏も飛び立つ最強グルーヴ!? アミルトン・ヂ・オランダ新譜は現代ブラジルJazz最高峰の超絶トリオ!

ブラジルを代表するバンドリン奏者アミルトン・ヂ・オランダ(Hamilton de Holanda)が、ドラマーのチアゴ・ハベーロ(Thiago Rabello)とピアニストのサロマォン・ソアレス(Salomão Soares)とのトリオで作り上げた新譜『Flying Chicken』は、ショーロの香りを残しながらもNYを中心とする現代ジャズに大きく寄せた楽曲や、3人の超絶技巧が堪能できるアルバムだ。

  • 2023-04-15
  • 2023-04-15

LRK Trio、モスクワの宇宙パビリオンで行われた初のオーケストラとの共演ライヴ盤

ロシアを代表するピアノトリオ、LRK Trioが初めてオーケストラと共演したライヴ・アルバム『Concert at Vdnh Cosmos』がリリースされた。これは2022年12月18日にモスクワの歴史ある全ロシア博覧センターの宇宙パビリオンで演奏されたもので、LRK Trioの持ち前の叙情性と、現代音楽のオーケストラであるオープンサウンド・オーケストラ(Opensound Orchestra)の滋味深いサウンドが見事に融合した、傑作と呼べる作品に仕上がっている。

  • 2023-04-14
  • 2023-07-31

急速に混ざり合う世界を象徴する新時代のジャズ。チュニジア出身ワジディ・リアヒのトリオ作

チュニジア出身でベルギーを拠点に活動するピアニスト、ワジディ・リアヒ(Wajdi Riahi)の初リーダー作『Mhamdeya』。フランス出身のベース奏者バシーレ・ラオラ(Basile Rahola)とベルギーのドラムス奏者ピエール・ハーティ(Pierre Hurty)とのトリオを軸に、チュニジアの民族的な音楽の要素を大胆に取り入れた豊かな色彩感のあるジャズを展開する傑作だ。

  • 2023-04-12
  • 2023-04-14

北アフリカ、中東、欧州の音楽を濃縮した圧巻のジャズ。アレフ・クインテット、デビュー。

2018年に結成以来、ベルギーのジャズシーンに新風を起こすアレフ・クインテット(Aleph Quintet)が待望のデビューアルバム『Shapes of Silence』をリリースした。ウード奏者のアクラム・ベン・ロムダンとピアニストのワジディ・リアヒはともにチュニジア出身。彼らがもたらす北アフリカ/アラブのエッセンスと、ベルギー出身のヴァイオリン奏者マーヴィン・ブルラス、ドラマーのマクシム・アズナール、そしてフランス出身のベース奏者テオ・ジッパーによる欧州の抒情的なジャズの完璧な融合は、彼らの演奏技術の高さとも相まって唯一無二の音楽体験を与えてくれる。

  • 2023-04-11
  • 2023-04-09

バルセロナの才能と創造性を結集する斬新なラグタイム楽団、Barcelona Art Orchestra

クラリネット/テナーサックス奏者のLluc Casares、ドラマーのJoan Vidal、ピアニストのNéstor Giménez、そして同じくピアニストのLluís Vidalというスペインを代表する4人の作曲家が中心となって始めたオーケストラ・プロジェクトであるバルセロナ・アート・オーケストラ(Barcelona Art Orchestra)。彼らが「ラグタイム」をキーワードに、演劇や詩、ダンスなど幅広い芸術をジャズの観点から探求するファースト・アルバムが『Ragtime Stories』だ。

  • 2023-04-10
  • 2023-04-09

HipHop世代のハープ奏者ブランディー・ヤンガー、先駆者への敬意を示す新譜『Brand New Life』

米国のハープ奏者/作曲家、ブランディー・ヤンガー(Brandee Younger)の新譜『Brand New Life』がリリースされた。今作はマカヤ・マクレイヴン(Makaya McCraven)をプロデューサー、ドラマーとして迎え、ジャズ・ハープの先駆者ドロシー・アシュビー(Dorothy Ashby, 1932 - 1986)への敬意を全面的に表した作品になっている。

  • 2023-04-08
  • 2023-04-08

エルチン・シリノフ、ムガームジャズの真髄に迫る2018年の自主制作盤『Waiting』

2019年から2022年10月まで、アヴィシャイ・コーエンのトリオに参加したことで国際的に知られるようになったアゼルバイジャン出身のピアニスト、エルチン・シリノフ(Elchin Shirinov)。彼が2018年に自主制作しライヴ会場限定などで限定的に売っていた個人名義での初リーダー作『Waiting』が、デジタル・プラットフォームで配信開始された。

  • 2023-04-07
  • 2023-04-06

沈黙とトランス、美を探求する“癒しの儀式”。シリア系フルート奏者ナイサム・ジャラル新譜

コンテンポラリー・ジャズやアラブ音楽、ヒップホップなど幅広い分野で活躍するフランス在住シリア系フルート奏者、ナイサム・ジャラル(Naïssam Jalal)の9枚目のアルバム『Healing Rituals』は、彼女が数週間の入院生活で過ごした時間の中からインスピレーションを得たという架空の癒しの儀式(= Healing Rituals)である。