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Jazz

  • 2022-10-17
  • 2022-10-16

ショパンの叙情性とラテンの情熱を併せ持つ女流ピアニスト、マリアリー・パチェーコ新作

2012年のモントルー・ジャズ・フェスティバル「ピアノ・ソロ・コンペティション」で女性として初めて優勝したことで知られるキューバ出身のピアニスト/作曲家、マリアリー・パチェーコ(Marialy Pacheco)の通算12枚目となる2022年新譜 『Reload』は、ピアノトリオを軸に多様なゲストを迎え入れた華やかなラテン・ジャズ作品だ。

  • 2022-10-15
  • 2022-10-15

フランスのジャズ・ピアノ奏者ポール・レイ、ベートーヴェンの人生に想いを寄せるソロピアノ集

2010年代以降のフランスのジャズ・シーンを代表するピアニスト、ポール・レイ(Paul Lay)による、彼自身初の全編ソロピアノのアルバム 『Full Solo』。今作はベートーヴェンへのリスペクトをテーマにした珍しいジャズ作品となっており、ベートーヴェンに縁の深いウィーンで書かれたというポール・レイのオリジナル数曲と、(3)「交響曲第9番」、(5)「月光ソナタ」、(7)「エリーゼのために」といったベートーヴェンの名曲のジャズ・アップで構成されている。

  • 2022-10-14
  • 2024-09-27

極上の室内楽ブラジリアン。ジャズ・クラリネット名手アナット・コーエンの新作『Quartetinho』

イスラエル出身のジャズ・クラリネット奏者アナット・コーエン(Anat Cohen)が新作『Quartetinho』をリリースした。アルバムタイトルは4人組を意味するカルテット(Quartet)に、ブラジル・ポルトガル語で“可愛いもの”“小さいもの”といったニュアンスをもつ“-inho”をくっつけた、ブラジル音楽に傾倒するアナット・コーエンらしい言葉選びも秀逸な作品だ。

  • 2022-10-13
  • 2022-10-09

現行UKジャズシーンを代表するサックス奏者カミラ・ジョージ、ルーツを意識した3rd『Ibio-Ibio』

ロンドンのサックス奏者/作曲家のカミラ・ジョージ(Camilla George)が、自身のルーツであるナイジェリア南東部に住むイビビオ族へと捧げた新作『Ibio-Ibio』をリリースした。現在のUKジャズシーンの精鋭たちで固められたバンドで、ジャズ、ヒップホップ、アフロビートがシームレスに融合するサウンドを展開する。

  • 2022-10-12
  • 2022-10-11

イスラエル最高のドラマー Dan Mayo、完全ソロで魅せる人間のリズムへの欲求を刺激する傑作

スリーピースバンドのTATRANでも活躍するイスラエルを代表するドラマー、ダン・マヨ(Dan Mayo)の新作 『Greenhouse』は、ライヴ・エレクトロニクスも組み込んだ独自の“ドラムセット”から繰り出す驚異の一人グルーヴ・エンターテインメント・ショウだ。魔法のようなリズムの洪水に酔いしれる。

  • 2022-10-11
  • 2023-04-30

マーク・ジュリアナ。最高峰ドラマーが稀代のジャズ・カルテットで魅せる内なる声と表現力

現代最高峰のドラマー/作曲家マーク・ジュリアナ(Mark Guiliana)のジャズ・カルテットによる3作目となる『the sound of listening』がリリースされた。メンバーは2015年の『Family First』、2017年の『Jersey』と変わらず、ピアノにシャイ・マエストロ(Shai Maestro)、ベースにクリス・モリッシー(Chris Morrissey)、サックスにジェイソン・リグビー(Jason Rigby)という編成。

  • 2022-10-10
  • 2022-10-10

これぞミナスの現代器楽ジャズ!豊かなリスニング体験が得られるペドロ・ゴメスのデビュー作

ブラジル・ミナスジェライス州のベーシスト/作曲家、ペドロ・ゴメス(Pedro Gomes)の初のリーダー作となる『Magma』。サックス、トロンボーン、ピアノ、ギター、ベース、ドラムスというセクステット編成で現代のミナスらしい複雑さと美しさを持った豊かなアンサンブルを聴かせてくれる。

  • 2022-10-08
  • 2022-10-08

秋晴れのように爽快。トランペットとピアノの兄弟デュオ、ジュリアン&ローマン・ヴァッサーフール新譜

ドイツの兄弟デュオ、ジュリアン&ローマン・ヴァッサーフール(Julian & Roman Wasserfuhr) が4年ぶりの新譜『Mosaic』をリリースした。今作では12人のミュージシャンをゲストに迎え、ロマンティックでポジティヴな音楽を創出。秋晴れのように爽やかな気分にさせてくれる素敵なジャズに仕上がっている。

  • 2022-10-07
  • 2023-06-14

ジャズ、ボサノヴァ、クラシックそして稀代のポップセンスを持ち合わせた新世代SSW、レイヴェイ

アイスランドのSSW、レイヴェイ(Laufey)のフルレンス・デビューアルバム『Everything I Know About Love』が素晴らしい。アイスランド人の父と中国人の母の間に1999年に生まれ、ピアノとギター、チェロを弾き、米国バークリー音楽大学で学んだという彼女のこの作品は、個人的にはグラミー賞で7冠を達成したあのノラ・ジョーンズのデビュー作のときと同種の衝撃と感動を覚えた。

  • 2022-10-05
  • 2022-10-04

イスラエル新星ピアニスト/作曲家ナダフ・ベルコヴィッツ、尋常でない熱気で魅せる圧巻のデビュー作

親の世代から子の世代へと脈々と受け継がれつつ、少しも進化を止めないイスラエルのジャズ・シーンから、また新たな逸材が現れた。その彼はイスラエル・エルサレムを拠点とするピアニスト/作曲家、ナダフ・ベルコヴィッツ(Nadav Berkovits)。2021年にリリースされたデビュー作『Waking the Heart』は、ピアノトリオを中心とし、さまざまな顔を覗かせつつ熱気を深く纏った見事な演奏を聴かせてくれる。

  • 2022-10-01
  • 2022-10-01

現行イスラエル・ジャズ最高峰のピアノトリオ!ヨセフ・ガトマンの新譜『Upside Down Mountain』

イスラエル・ジャズ・シーンの中心的存在になりつつあるベーシスト/作曲家のヨセフ・ガトマン(Yosef Gutman)が、ピアノトリオ編成による新作『Upside Down Mountain』をリリースした。現行イスラエル・ジャズ・シーンの最高峰とも言えるメンバーを迎え、ヨセフは本来のベースの役割である低音から、和音弾きやシーケンス、高音弦での主旋律やソロまで幅広い音域で躍動しまさしく音楽の骨格を支える。

  • 2022-09-30
  • 2022-09-30

南アのサックス奏者リンダ・シカカネ、進化するアフリカの現代ジャズを象徴する傑作2nd

ズールー族にルーツを持つ南アフリカのサックス奏者、リンダ・シカカネ(Linda Sikhakhane)の新作『Isambulo』は、独自の進化と発展を遂げる南アフリカの最新のジャズの象徴するような傑作だ。アルバムタイトルの意味は「啓示」、プロデューサーはブルーノート・レコードで活躍するンドゥドゥーゾ・マカティニ(Nduduzo Makhathini)が務めている。