- 2020-12-21
- 2020-12-20
ピアノ、ウード、トランペットによる静かで典雅な地中海音楽
ギリシャのピアニスト/作曲家、タニア・ジャンノウリがトランペット奏者アンドレアス・ポリツォゴプロスとウード奏者キリアコス・タパキスという変則ピアノトリオで制作した2020年作『In Fading Light』は、ジャズとクラシックの境界線に静かに香る地中海の空気のような感覚をもった作品だ。
ギリシャのピアニスト/作曲家、タニア・ジャンノウリがトランペット奏者アンドレアス・ポリツォゴプロスとウード奏者キリアコス・タパキスという変則ピアノトリオで制作した2020年作『In Fading Light』は、ジャズとクラシックの境界線に静かに香る地中海の空気のような感覚をもった作品だ。
メキシコのハラナ奏者/マルチプレイヤー/作曲家/プロデューサーのラスト・ジェロニモ(Last Jerónimo)がメキシコやイスラエル、スペインの音楽家たちを迎え制作した2020年新譜『Jarana Ways』は、メキシコ・ベラクルス州の伝統音楽ソン・ハローチョとジャズが融合した個性的で洗練されたサウンドが印象的なラテン・ジャズロックの好盤だ。
イタリアのサックス奏者/作曲家ダニエレ・セーペ(Daniele Sepe)の新譜タイトルはずばり『Lockdown, Vol. 1』。常に鋭い批評性をもって驚くべき音楽を作り続けてきた真の鬼才音楽家は、やはり時代性を反映した作品を放ってきた。
イスラエル出身のフラメンコ・ギタリスト/作曲家のイダン・バラス(Idan Balas)の2ndアルバム『Dreams in Transition』。バンドのコアメンバーには人気ピアニスト、シャイ・マエストロの実妹でベーシストのガル・マエストロ(Gal Maestro)、イスラエルを代表するパーカッション奏者のイタマール・ドアリ(Itamar Doari)を迎え、さらにフラメンコの本場スペインの歌手なども参加した本格的なコンテンポラリー・フラメンコの作品に仕上がっている。
米国のベーシスト/マルチ奏者/作曲家、エヴァン・マリエン(Evan Marien)とドラマー、ダナ・ホーキンス(Dana Hawkins)による強力ユニット、Evan Marien x Dana Hawkins による双頭名義の新譜『Parallels』がリリースされた。
ブラジル・サンパウロ出身の作曲家/ピアニストのファビオ・トーレス(Fábio Torres)の新譜『Além do Jardim』は、ブラジルを代表する女性シンガーを迎えたヴォーカル作品となっている。
2019年にジョニー・ラデュカヌ国際ジャズフェスティヴァルで最優秀賞を獲得したスペインのジャズ/フュージョンバンド、ヴァルムス(Valmuz)がデビュー作『Three Days』をリリースした。
米国ボストンで活躍する凄腕ドラマー、ヨゲフ・ガバイと、NY拠点のギタリスト/プロデューサー、Shwesmoことヨエル・ゲニンによる双頭名義のEP『Binary Farm』はエレクトロニカ、ジャズ、プログレ、イスラエル音楽、アフリカ音楽、インド音楽などが複雑に絡み合いながら融け込むジャンル分け不可能な最先端音楽だ。
充実するイスラエルジャズ・シーンから、新星ピアノトリオ、ニツァン・トリオ(Nizan Trio)のデビュー作『Seeking the Color』が登場した。西洋音楽とイスラエルの伝統音楽の要素が五分ずつ含まれ、さらに叙情から激情の間を感性の赴くままに行き来する展開が素晴らしく、デビュー作ながら既に“イスラエルジャズ”における近年の最重要作の一枚となりそうなアルバムだ。
マイケル・ジャクソン・トリビュートの前作『Jackson Trip』から3年。ドイツのジャズ・トランペッター、リュディガー・バルダウフ(Rüdiger Baldauf)の新譜『Strawberry Fields』はジャケットのとおり、ビートルズのトリビュート作品だ。
ブラジル・ミナス出身のピアニスト/作曲家、ディアンジェロ・シルヴァ(Deangelo Silva)の注目の新譜『Hangout』。カルテットのメンバーはピアノ/キーボードのディアンジェロ・シルヴァほか、ギターにフェリピ・ヴィラス・ボアス、ベースにフレデリコ・エリオドロ、ドラムスにアントニオ・ロウレイロという、おそらく考え得る“ミナス新世代”界隈の最強布陣で、否応なく期待値が高まる。
“パレスチナ初のジャズピアニスト”といわれるファラジュ・スレイマン(Faraj Suleiman)の新譜がリリースされた。タイトルは『Better Than Berlin』。“ベルリンよりはマシ”という何とも意味深な標題の今作は、全曲にイスラエル・ハイファ生まれのパレスチナ人作家/詩人/政治学者マジュド・カヤル(Majd Kayyal, 1990年生まれ)の詞をファラジ・スレイマン自身が歌う内容となっている。
わずか11歳でデビュー、ハービー・ハンコックやウィントン・マルサリスらに絶賛され“神童”と呼ばれたインドネシアのジャズピアニスト、ジョーイ・アレクサンダー(Joey Alexander)。インドネシア語で「色を意味する」彼の最新作『Warna』(2020年)は全12曲中10曲がオリジナルで、演奏旅行先での様々な体験にインスパイアされて書き下ろされた楽曲が収録されている。
ウクライナ出身のベーシスト/作曲家ハン・ベイリ(Han Beyli)は、現代的なジャズと、自身のルーツであるアゼルバイジャンの伝統音楽・ムガームを融合した音楽性が斬新だ。現在ニューヨークを拠点に活動しており、バンドはバークリー音楽大学の国際色豊かなミュージシャンで構成されている。