- 2022-10-10
- 2022-10-10
これぞミナスの現代器楽ジャズ!豊かなリスニング体験が得られるペドロ・ゴメスのデビュー作
ブラジル・ミナスジェライス州のベーシスト/作曲家、ペドロ・ゴメス(Pedro Gomes)の初のリーダー作となる『Magma』。サックス、トロンボーン、ピアノ、ギター、ベース、ドラムスというセクステット編成で現代のミナスらしい複雑さと美しさを持った豊かなアンサンブルを聴かせてくれる。
ブラジル・ミナスジェライス州のベーシスト/作曲家、ペドロ・ゴメス(Pedro Gomes)の初のリーダー作となる『Magma』。サックス、トロンボーン、ピアノ、ギター、ベース、ドラムスというセクステット編成で現代のミナスらしい複雑さと美しさを持った豊かなアンサンブルを聴かせてくれる。
フランス・パリで結成された“アラビアン・ファズ”バンド、アル・カサール(Al-Qasar)のデビュー作『Who Are We?』が最高に面白い。バンドリーダー/作曲家でエレクトリック・サズやギター、鍵盤を担当するトマ・アタル・ベリエ(Thomas Attar Bellier)はロサンゼルス、パリ、ニューヨーク、リスボンといった国際都市に住んできた経験から、多様な人々に調和する音楽をつくりたいと願っていた……
レジェンドイズバック、00年代のR&Bが帰ってきた。ジョン・レジェンド(John Legend)の最新作で初のセルフタイトル『Legend』を聴いた率直な感想はこうだ。本作は約20年もの間、現代R&Bのメインストリームに居続けている彼にしか出来ないR&Bの歴史の教科書と言ってもいいものであり、それがまったく違和感なくジョン・レジェンド・サウンドとして受け入れられることもまた、彼がデビュー時から色褪せることないタイムレスな作品を作り続けてきた証左とも言えるのではないだろうか。
ドイツの兄弟デュオ、ジュリアン&ローマン・ヴァッサーフール(Julian & Roman Wasserfuhr) が4年ぶりの新譜『Mosaic』をリリースした。今作では12人のミュージシャンをゲストに迎え、ロマンティックでポジティヴな音楽を創出。秋晴れのように爽やかな気分にさせてくれる素敵なジャズに仕上がっている。
アイスランドのSSW、レイヴェイ(Laufey)のフルレンス・デビューアルバム『Everything I Know About Love』が素晴らしい。アイスランド人の父と中国人の母の間に1999年に生まれ、ピアノとギター、チェロを弾き、米国バークリー音楽大学で学んだという彼女のこの作品は、個人的にはグラミー賞で7冠を達成したあのノラ・ジョーンズのデビュー作のときと同種の衝撃と感動を覚えた。
米国のサックス奏者/シンガー/作曲家のブラクストン・クック(Braxton Cook)が新作EP『Black Mona Lisa』をリリースした。R&Bとジャズを柔らかく繋ぎ、独特の視点で紡がれる物語と音楽がよく調和した作品となっている。
親の世代から子の世代へと脈々と受け継がれつつ、少しも進化を止めないイスラエルのジャズ・シーンから、また新たな逸材が現れた。その彼はイスラエル・エルサレムを拠点とするピアニスト/作曲家、ナダフ・ベルコヴィッツ(Nadav Berkovits)。2021年にリリースされたデビュー作『Waking the Heart』は、ピアノトリオを中心とし、さまざまな顔を覗かせつつ熱気を深く纏った見事な演奏を聴かせてくれる。
ウクライナ難民として米国に渡ったユージーン・フッツ(Eugene Hütz)が率いる“ジプシーパンク・バンド”のゴーゴル・ボルデロ(Gogol Bordello)が5年ぶりの新譜『SOLIDARITINE』をリリース。バンド史上もっとも強い“怒り”をもって、この絶望的な世界に抗い続ける姿勢を見せている。状況がそうさせているのか、今作はかなり切迫感があり……強烈だ。
西アフリカ、セネガルに囲まれたアフリカ大陸最小の国ガンビア共和国にルーツを持つコラ奏者/SSWのソナ・ジョバルテ(Sona Jobarteh)が、自身名義のファーストアルバムである前作『Fasiya』(2011年)以来となる待望の新譜 『Badinyaa Kumoo』をリリースした。初の女性コラ奏者であり、伝統的なグリオの文化を伝え続けるソナ・ジョバルテにしか為し得ない、彼女の“レジェンド”の評価を確立する傑作と言っても過言ではない。
イスラエル・ジャズ・シーンの中心的存在になりつつあるベーシスト/作曲家のヨセフ・ガトマン(Yosef Gutman)が、ピアノトリオ編成による新作『Upside Down Mountain』をリリースした。現行イスラエル・ジャズ・シーンの最高峰とも言えるメンバーを迎え、ヨセフは本来のベースの役割である低音から、和音弾きやシーケンス、高音弦での主旋律やソロまで幅広い音域で躍動しまさしく音楽の骨格を支える。
ズールー族にルーツを持つ南アフリカのサックス奏者、リンダ・シカカネ(Linda Sikhakhane)の新作『Isambulo』は、独自の進化と発展を遂げる南アフリカの最新のジャズの象徴するような傑作だ。アルバムタイトルの意味は「啓示」、プロデューサーはブルーノート・レコードで活躍するンドゥドゥーゾ・マカティニ(Nduduzo Makhathini)が務めている。
ベーシストのキングスリー・オコリエ(Kingsley Okorie)とドラマーのベンジャミン・ジェイムズ(Benjamin James)によるナイジェリアの兄弟デュオ、ケイヴメン(The Cavemen.)の2021年作 『Love and Highlife』は、近年再び若い世代に支持され注目されるようになったハイライフの復興の中心的な役割を担う優れた作品だ。
ドラムスを中心とするマルチ奏者アミール・ブレスラー(Amir Bresler)、トランペッターのセフィ・ジスリング(Sefi Zisling)、鍵盤奏者ノモク(Nomok)から成るイスラエルの気鋭のバンド、リキッド・サルーン(Liquid Saloon)が待望の2ndアルバム『Took a Second』をリリースした。
インドネシアの4組の人気ミュージシャン──2009年結成の4人組ハイファイ(HIVI!)、ギタリストのジェラルド・シタモラン(Gerald Situmorang)、女性SSWイフィー・アリッサ(Ify Alyssa)、そしてジャズピアニストのスリ・ハヌラガ(Sri Hanuraga)による豪華コラボレーションが実現したアルバム『Bermain Rintik Di Musim Hujan』。