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2023

  • 2024-02-03
  • 2024-05-23

世界中を魅了するシベリア先住民族バンド、Otyken。伝統音楽×EDMの衝撃

シベリアの先住民族チュリム族の人々らによって構成され、彼らの伝統楽器と歌唱法を西洋音楽やEDMと結びつけた注目のグループ、オティケン(Otyken)。2023年の新譜『Phenomenon』は、彼らが守ろうとする伝統文化を、世界の人々が最も興味を持つであろう形で発信した稀有な作品だ。

  • 2024-02-02
  • 2024-02-01

今、アラビック・ジャズが最高に熱い! ウード奏者アミン・アル・アイディ、驚異的なデビュー作

フランス人の母親とイラク人の父親を持つウード奏者/作曲家、アミン・アル・アイディ(Amin Al Aiedy)のデビュー作『SHAMS』は驚きに値する。西洋とアラブ、常に二つの文化が当たり前に存在する環境で育った彼が今作で魅せるのは西洋の音楽理論をベースにしていながら、従来その枠内では発想することさえ難しかった斬新な旋律だ。

  • 2024-01-29
  • 2024-06-12

ブラジルの打楽器奏者クレベール・アルメイダ、北東部音楽とジャズを融合した新譜『Bem Sacolejado』

ブラジルのドラマー/ザブンベイロ/作曲家クレベール・アルメイダ(Cleber Almeida)は、新作『Bem Sacolejado』でブラジル北東部の伝統音楽フォホーと、ジャズを高度に融合することに成功した。このジャンルでは真っ先にトニーニョ・オルタ(Toninho Horta)の『Com O Pe No Forro』(2004年)が思い起こされるが、今作もそれに匹敵する作品で、喜びを直情的に表現するブラジルらしさが大好きだ。

  • 2024-01-27
  • 2024-01-24

ギリシャの伝統と革新併せ持つジャズ。名トランペッターによる『ペトリコール』──雨の匂い

ギリシャのトランペット奏者/作曲家アンドレアス・ポリツォゴプロス(Andreas Polyzogopoulos)が、同じくギリシャのベーシストのペトロス・クランパニス(Petros Klampanis)と、チュニジア出身で欧州で活躍するピアニストのワジディ・リアヒ(Wajdi Riahi)を迎えて録音した瞑想的な変則トリオ作『Petrichor』。

  • 2024-01-26
  • 2024-01-26

Apple Music Classical で出会えた、究極のジスモンチ曲集『Brasil Guitar Duo plays Gismonti』

Apple Music Classical が利用できるようになって、このアプリがなければ出会えなかったであろうクラシック音楽のアルバムに出会える機会がぐんと増えた。今回紹介するブラジル・ギター・デュオ(Brasil Guitar Duo)によるエグベルト・ジスモンチ(Egberto Gismonti)曲集『Brasil Guitar Duo plays Gismonti』も、このアプリがなければ出会えなかったであろう作品だ。

  • 2024-01-25
  • 2024-09-23

カメルーン系フランス人ラッパー James BKS、自身のルーツ“アフリカ”を探求する2部作

カメルーン系フランス人のラッパー/プロデューサー、ジェイムス・BKS(James BKS)のデビューアルバムである二部作『Wolves of Africa』は、アフリカン・ディアスポラである彼が多くのミュージシャンを迎えてそのルーツを探ろうとするアフリカ系ヒップホップの傑作だ。2022年にリリースされた『Part 1/2』、そして2023年リリースの第二弾『2/2』ともに素晴らしい内容で、ここでまとめて紹介したい。

  • 2024-01-23
  • 2024-01-21

古典と前衛、感情と技術の融合を試みるポーランド出身クバ・チホツキ『Flowing Circles』

ピアニスト/作曲家、クバ・チホツキ(Kuba Cichocki)『Flowing Circles』は、随所に前衛的な表現を交えた刺激的なジャズが楽しめる優れたアルバムだ。1984年ポーランド生まれ、現在はニューヨークで活動する彼の信条は心、精神、身体が三位一体となった音楽表現。伝統と革新、感情と技術といった一見相反する概念を融合することに情熱を捧げる彼らしい独創性が各楽曲の中に凝縮され、素晴らしい仕上がりとなっている。

  • 2024-01-21
  • 2024-01-21

刺激的な音楽体験を約束するジャズロック×インド音楽! ベイジュ・バット新譜『People of Tomorrow』

インド系スイス人のヴァイオリニスト/作曲家、べイジュ・バット(Baiju Bhatt)が自身のバンドであるレッド・サン(Red Sun)を率い録音した2018年の『Eastern Sonata』から5年。自身のルーツであるインド音楽に、ジャズロックの側面からアプローチするプロジェクトがよりスケールアップし戻ってきた。2023年の新作『People of Tomorrow』では、前作から引き続きゲスト参加するグェン・レ(Nguyên Lê)やプラブー・エドゥアール(Prabhu Edouard)に加え、新たな凄腕ゲストも多数参加。アルバム全体で約52分間の濃密な音楽体験を味わえる驚異的な作品に仕上がっている。

  • 2024-01-20
  • 2024-01-20

テラス・マーティン、伯父の伝説的ジャズギター奏者カルヴィン・キーズとの夢の共演!

1942年ネブラスカ州生まれの伝説的ギタリスト、カルヴィン・キーズ(Calvin Keys)が、甥でケンドリック・ラマーやスヌープ・ドッグのプロデューサーとして知られる1978年生まれのテラス・マーティン(Terrace Martin)との双頭名義で新作『The Near North Side』をリリースした。

  • 2024-01-19
  • 2024-01-18

e.s.t.の遺伝子を継ぐ北欧ジャズトリオRymden、宇宙の果ての未知の惑星での“探索と発見”を感性豊かに描く新譜

ノルウェーのピアニスト、ブッゲ・ヴェッセルトフトと、ともに元e.s.t.のベース奏者ダン・ベルグルンドとドラマーマグヌス・オストロムによるトリオ、リムデン(Rymden)。3枚目のスタジオ・アルバムとなる『Valleys and Mountains』は一聴した感じ、これまでの開放的で冒険的な印象のサウンドから地に足のついたサウンドにシフトしたような印象を受けた──だが、…

  • 2024-01-18
  • 2024-01-18

モロッコ出身の巨匠ドラマー モクタル・サンバ、音楽の豊かな多様性への賛歌『Safar』

モロッコとセネガルにルーツを持ち、フランスで活動するドラマー、モクタル・サンバ(Mokhtar Samba)の新作『Safar』。キャリアの初期でエディ・ルイスに見出され、ジャコ・パストリアスのサポートを行い、その後スアド・マッシ、サリフ・ケイタ、ユッスー・ンドゥール、カルリーニョス・ブラウン、カルロス・サンタナ、ジョー・ザヴィヌルら多くの世界的音楽家とプレイしてきた1960年生まれの彼が今もなお音楽観をアップデートし続け、最先端でいることを証明する傑作だ。

  • 2024-01-14
  • 2024-01-14

真摯に音楽と人生に向き合う現代最高の歌手サルヴァドール・ソブラル、新作『TIMBRE』から伝わるあたたかさ

ユーロビジョン・ソングコンテストの最高得点記録保持者として著名なポルトガル出身のSSW、サルヴァドール・ソブラル(Salvador Sobral)の4枚目のアルバム『TIMBRE』は、彼の持ち味である柔和な歌声がジャズの影響を受けた美しいサウンドに馴染む、とても良質な音楽作品だ。