超良質ベルギー・ジャズ!イヴァン・パドゥアー&パトリック・デルテンレ『Inner Travels』

Patrick Deltenre & Ivan Paduart - Inner Travels

ベルギー・ジャズを代表する名コンビによる新譜『Inner Travels』

ベルギーのジャズを牽引する名コンビ、ピアニストのイヴァン・パデュアー(Ivan Paduart)とギタリストのパトリック・デルテンレ(Patrick Deltenre)の双頭名義による新作『Inner Travels』は、そのエモーショナルな表現力が魅力的な素晴らしいアルバムだ。

1989年に初めて出会って以来、イヴァン・パドゥアーとパトリック・デルテンレはフュージョン・クインテット「Aftertouch」でともに活動し、2枚のアルバムをレコーディング。その後はそれぞれが別々の音楽活動をしばらく行い、イヴァンはトゥーツ・シールマンス(Toots Thielemans)やエルメート・パスコアール(Hermeto Pascoal)、ディディエ・ロックウッド(Didier Lockwood)といった伝説的なミュージシャンと共演、パトリックの方はアクセル・レッド(Axelle Red)やトニー・オマリー(Tony O’Malley)らポピュラー音楽にも活動の幅を広げ、セッション・ギタリストとして活躍してきた。

この2人の運命が再び交差したのは2018年。ベルギー、ロシア、ポルトガル、ルクセンブルク、オランダでツアーを行いながら2枚のアルバム『Hand in Hand』(2018年)と『Ear We Are』(2020年)を続けてレコーディングし、そして今作『Inner Travels』で三度その深淵な響きを聴かせてくれることとなった。

今回のアルバムの内容はというと、全曲が2人のオリジナルもしくは共作曲で、サウンドは若干フュージョン音楽の流れを汲みつつもしっかりと現代に適応するジャズ。何よりも楽曲が良く、ドラマチックな作編曲と演奏が魅力的だ。

(1)「Thalys」

アルバムは数曲がヴォーカル曲だったり、ギタリストのパトリック・デルテンレがクロマチック・ハーモニカ演奏を聴かせる(5)「Resilience」などバラエティも豊か。
アルバムのタイトルこそ“内なる旅”だが、それほど内省的な印象はなく、身構えずに聴ける良質な音楽に仕上がっている。

Ivan Paduart – piano, synths
Patrick Deltenre – guitars, harmonica
Philippe Aerts – double bass
Steve Shehan – percussions
Guests Sinne Eeg – vocals (2, 3, 8)
Raphaëlle Brochet – vocals (3, 8)
Paul Pasquier – marimba (8)
Michel Seba – percussion (1)

Patrick Deltenre & Ivan Paduart - Inner Travels
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