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ヨーロッパ

  • 2023-04-23
  • 2024-02-22

シルビア・ペレス・クルス、人生の揺るぎない美しさを歌う新たな傑作『Toda la vida, un día』

カタルーニャを代表する女性SSW、シルビア・ペレス・クルス(Sílvia Pérez Cruz)の2023年新譜『Toda la vida, un día』は、全21曲の膨大な楽曲群を5つの楽章に分け、人生のサイクルと無限の循環に焦点を当てた圧巻の作品だ。シルビア・ペレス・クルスはパンデミックの中で人の命について考える必要性を感じ、実に90人の音楽家たちとじっくりと作品を練り上げていったという。

  • 2023-04-20
  • 2024-11-03

フランス出身気鋭ベース奏者バシーレ・ラオラ、バルセロナからブリュッセルの旅路の果てで生んだ傑作

フランスに生まれ、現在はベルギーを拠点に活動する新進気鋭のベーシスト、バシーレ・ラオラ(Basile Rahola)の初のソロ名義作『Moments』。ヨーロッパ・ジャズらしい叙情性を湛えつつ、彼のこれまでの短くはない旅の中での出会いから豊富なインスピレーションを得た個性的で創造的な作品だ。

  • 2023-04-16
  • 2023-04-16

カタルーニャから届いた、陽だまりのような多幸感。ジュディット・ネッデルマン新譜『LAR』

スペインを代表するシンガーソングライター、ジュディット・ネッデルマン(Judit Neddermann)のソロ5枚目となる新譜『LAR』。ソフトロック、フォーク、ジャズ、南米音楽などがカタルーニャの多様性の文化の中で混ざり合い、スペイン随一と言われるジュディット・ネッデルマンの美しい声を際立たせる素敵な作品だ。

  • 2023-04-14
  • 2024-11-03

急速に混ざり合う世界を象徴する新時代のジャズ。チュニジア出身ワジディ・リアヒのトリオ作

チュニジア出身でベルギーを拠点に活動するピアニスト、ワジディ・リアヒ(Wajdi Riahi)の初リーダー作『Mhamdeya』。フランス出身のベース奏者バシーレ・ラオラ(Basile Rahola)とベルギーのドラムス奏者ピエール・ユルティ(Pierre Hurty)とのトリオを軸に、チュニジアの民族的な音楽の要素を大胆に取り入れた豊かな色彩感のあるジャズを展開する傑作だ。

  • 2023-04-12
  • 2025-04-19

北アフリカ、中東、欧州の音楽を濃縮した圧巻のジャズ。アレフ・クインテット、デビュー。

2018年に結成以来、ベルギーのジャズシーンに新風を起こすアレフ・クインテット(Aleph Quintet)が待望のデビューアルバム『Shapes of Silence』をリリースした。ウード奏者のアクラム・ベン・ロムダンとピアニストのワジディ・リアヒはともにチュニジア出身。彼らがもたらす北アフリカ/アラブのエッセンスと、ベルギー出身のヴァイオリン奏者マーヴィン・ブルラス、ドラマーのマクシム・アズナール、そしてフランス出身のベース奏者テオ・ジッパーによる欧州の抒情的なジャズの完璧な融合は、彼らの演奏技術の高さとも相まって唯一無二の音楽体験を与えてくれる。

  • 2023-04-11
  • 2023-04-09

バルセロナの才能と創造性を結集する斬新なラグタイム楽団、Barcelona Art Orchestra

クラリネット/テナーサックス奏者のLluc Casares、ドラマーのJoan Vidal、ピアニストのNéstor Giménez、そして同じくピアニストのLluís Vidalというスペインを代表する4人の作曲家が中心となって始めたオーケストラ・プロジェクトであるバルセロナ・アート・オーケストラ(Barcelona Art Orchestra)。彼らが「ラグタイム」をキーワードに、演劇や詩、ダンスなど幅広い芸術をジャズの観点から探求するファースト・アルバムが『Ragtime Stories』だ。

  • 2023-04-07
  • 2023-04-06

沈黙とトランス、美を探求する“癒しの儀式”。シリア系フルート奏者ナイサム・ジャラル新譜

コンテンポラリー・ジャズやアラブ音楽、ヒップホップなど幅広い分野で活躍するフランス在住シリア系フルート奏者、ナイサム・ジャラル(Naïssam Jalal)の9枚目のアルバム『Healing Rituals』は、彼女が数週間の入院生活で過ごした時間の中からインスピレーションを得たという架空の癒しの儀式(= Healing Rituals)である。

  • 2023-04-06
  • 2023-04-01

アフリカとヨーロッパを融合する厳かで美しいアンサンブル『Les Égarés』

マリ出身のコラ奏者バラケ・シソコとフランス出身のチェロ奏者ヴァンサン・セガール、そして共にフランス出身のソプラノサックス奏者エミール・パリジャンとアコーディオン奏者ヴァンサン・ペイラーニの4人が初めてカルテットを組み、それぞれの楽曲を持ち寄って制作した『Les Égarés』はジャズ、クラシック、アフリカ音楽、フランス音楽などがバランスよく融合した穏やかで美しく、厳粛な作品に仕上がっている。

  • 2023-04-01
  • 2023-04-01

北欧ジャズの金字塔“Liberetto”、交響楽団と魅せる夢見心地の新作『Lars Danielsson Symphonized』

ラーシュ・ダニエルソンの人気プロジェクト“Liberetto”の名曲をシンフォニー・オーケストラで再演する、ファン垂涎ものの作品が登場した。『Lars Danielsson Symphonized』と題された2枚組の今作は、おなじみのカルテットに加え、スウェーデンのイェーテボリ交響楽団(Gothenburg Symphony Orchestra)の絢爛なオーケストラが参加。ジャズ・カルテットとクラシカルなアンサンブルが一体となり、Liberettoシリーズの各作品から厳選された名曲を奏でる。

  • 2023-03-29
  • 2023-03-28

スイス発。フルートと女性ヴォーカルが魅力の優美なジャズ・カルテット「8 Octopi」

スイス出身のフルート奏者/作曲家ベン・ザーラー(Ben Zahler)を中心としたカルテット、エイト・オクトパイ(8 Octopi)によるデビュー・アルバム『Errors in Disguise』がリリースされた。バンドにはスイスのジャズシーンで傑出したヴォーカリストであるイザベル・リッター(Isabelle Ritter)らを擁し、軽やかでユーモラスなジャズを聴かせてくれる。

  • 2023-03-17
  • 2024-08-01

北欧随一のエモーショナルなピアノトリオ、Emil Brandqvist Trio 新譜『Layers of Life』

今もっとも“北欧的”で、底知れぬ叙情を感じさせてくれる高い音楽性を誇るピアノトリオといったら、彼らの右に出るものはほかになかなか居ないだろう。スウェーデン出身のドラマー、エミール・ブランドクヴィスト(Emil Brandqvist)が率いるEmil Brandqvist Trio。2013年に弦楽四重奏も加えたファースト・アルバム『Breathe Out』をリリースし、徐々にヨーロッパでの地位を築き上げていった彼らは、2023年の通算6枚目のアルバム『Layers of Life』でもその音楽に宿る見えない力を失わない。