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ジャズ

  • 2022-06-09
  • 2022-06-09

暗雲に輝く縁=“シルヴァー・ライニング”をこれ以上なく美しく描き出すピアノとヴァイブのデュオ

ピアノ奏者ジョヴァンニ・ミラバッシ(Giovanni Mirabassi)とヴィブラフォン奏者クリストス・ラファリデス(Christos Rafalides)のデュオ作品『Silver Lining』。アルバムタイトルのシルヴァーライニングとは空を覆う暗雲の縁の、裏側から太陽の光があたって銀色に輝く部分を差し、比喩的には“困難な状況下での希望の光”といった意味を持つが、ピアノとヴィブラフォンのみで演奏される彼らの音楽はまさしくそんな状況を的確に表している。

  • 2022-06-08
  • 2022-06-05

フラメンコ/ブラジル音楽/ジャズを繋ぐ巨匠たちの至上のセッション。ゲストにマイケル・リーグ

プログレを原点とし、ジャズやフラメンコなど幅広いスタイルで活躍するスペインのピアニスト/作曲家チャノ・ドミンゲス(Chano Dominguez)、ペルーの楽器カホンを初めてフラメンコの世界に持ち込んだブラジルの打楽器奏者ルベン・ダンタス(Rubem Dantas)、ブラジルの天才的バンドリン奏者アミルトン・ヂ・オランダ(Hamilton de Holanda)というレジェンド級の3人が集い、誕生したアルバム『Chabem』。

  • 2022-06-07
  • 2022-06-07

アフロ・キューバン・ジャズの伝承を担うサックス奏者カルロス・アベルホフJr.『Together』

ラテンジャズの中心的存在となっているキューバのサックス奏者、カルロス・アベルホフ・フニオール(Carlos Averhoff Jr.)が偉大な父に捧げた新譜『Together』をリリースした。チューチョ・バルデスやオラシオ・エルナンデスらラテンジャズ界隈のミュージシャンが多数参加し、豪勢なアルバムとなっている。

  • 2022-06-05
  • 2022-06-04

アルゼンチン伝統音楽を拠り所とした現代ジャズ注目作。ダリオ・アコスタ・テイク新譜『Folklore』

アルゼンチン出身、近年は米国NYを拠点に活動する作曲家/ギタリストのダリオ・アコスタ・テイク(Dario Acosta Teich)の新作『Folklore』は、タイトルが表すようにアルゼンチン各地の伝統音楽を取り入れた洗練されたジャズ作品だ。House of Watersのモト・フクシマ、ジャキス・モレレンバウム、マイク・スターンらが参加。

  • 2022-06-04
  • 2022-06-04

仏フルート奏者リュディヴィーヌ・イッサンブール、アグレッシヴなジャズ・フルートで魅せる新譜

ジャズとヒップホップの両分野で活躍するフランスのフルート奏者、リュディヴィーヌ・イッサンブール(Ludivine Issambourg)が彼女のバンド、アンチループス(Antiloops)を率いて制作した新譜『Supernova』。ジャケットやMVでの衣装はなかなかに強烈だが、アグレッシヴなフルート演奏を中心とした音楽の内容は申し分なくかっこいい。

  • 2022-06-03
  • 2022-05-31

ヨーロピアン・ピアノトリオの真髄!美しいアイディアに満ちたエンリコ・ピエラヌンツィ新作

70歳を越えた今もなお美しい新曲を書き続け、膨大なディスコグラフィをすごい勢いで拡張し続けるヨーロッパ随一の巨匠ピアニスト/作曲家エンリコ・ピエラヌンツィ(Enrico Pieranunzi)のピアノトリオによる新譜『Something Tomorrow』。美しく抒情的な楽曲群、その一方で鋭くグルーヴする演奏も聴かせるなどピエラヌンツィの音楽の真髄を捉えた作品になっている。

  • 2022-06-02
  • 2023-06-04

イスラエルジャズ若手イタイ・シムホヴィッチ&ヤリ・スターン双頭リーダーのカルテット作

ピアニストのイタイ・シムホヴィッチ(Itay Simhovich)とドラマー、ヤリ・スターン(Yali Stern)の双頭作品『Our Dreams in Those Times』は、ギターにニツァン・バール(Nitzan Bar)、サックスのシャハル・アムドール(Shahar Amdor)、ベースにトキ・スターン(Toki Stern)という注目の若手奏者が集ったクインテットによる良質なジャズ。

  • 2022-06-01
  • 2022-05-31

知的な遊び心溢れるピアノと声のデュオ。ダヴィッド・ヘルボック&カミーユ・ベルトー

オーストリア生まれのピアニスト、ダヴィッド・ヘルボックと、フランス生まれYouTube育ち(?)のジャズ・ヴォーカリスト、カミーユ・ベルトーのデュオアルバム『Playground』。一見するとピアノと女性ヴォーカルというよくあるデュオのフォーマットだが、そこはユニークな個性と経歴を持つこの二人だからこそ成し得た、非常に特色のある作品に仕上がっている。

  • 2022-05-30
  • 2022-10-01

インド生まれのクラリネット奏者アルン・ゴーシュ、多様な楽器を自演した注目の新作

インド系イギリス人クラリネット/マルチ奏者、アルン・ゴーシュ(Arun Ghosh)の5枚目のアルバム『Seclused in Light』は、適度にポップで適度にエキゾチックな、なかなか他にはない興味深いジャズ作品だ。インド・コルカタに生まれ、イングランドのボルトンで育ち、マンチェスターで成熟し、現在はロンドンに住む彼の音楽は、その豊かな地理的土壌を強く反映したミクスチャー音楽となっている。

  • 2022-05-29
  • 2022-05-29

アルメニアン・ジャズの新たな傑作、女性ピアノ奏者ゼラ・マルゴシアン2nd『The Road』

伝統的なアルメニア音楽の影響を受けた優美で異国情緒あふれるジャズだ。アルメニアにルーツを持ち、レバノンのベイルートで生まれ、現在はオーストラリアのシドニーを拠点に活動するピアニスト/作曲家のゼラ・マルゴシアン(Zela Margossian)が、自身のクインテットの2作目となる『The Road』をリリースした。

  • 2022-05-29
  • 2022-05-29

トルコ新世代歌手エリフ・サンチェス、世界観を拡げる中東×スパニッシュな新譜『Mi Voz』

2021年にアルバム『Elif Sanchez』でデビューしたばかりのトルコ出身のヴォーカリスト/オーボエ奏者エリフ・サンチェスの新作『Mi Voz』が早くも届いた。中東・東欧のフォークミュージックをベースにした前作からすると、今作は驚くほどスペインのフランメンコに寄せられており大きく音楽的な変貌を遂げている。

  • 2022-05-27
  • 2022-05-27

LAジャズ新世代、アンソニー・フォング新譜『What Does it Mean to be Free?』

パンデミック、戦争、ナショナリズムの席巻、さまざまな技術革新、人権問題… 社会全体が大きく変動する時代に発表されたカナダ出身のドラマー/作曲家、アンソニー・フォング(Anthony Fung)の新譜『What Does it Mean to be Free?』。多くのゲストが参加し、バリエーション豊かな即興が繰り広げられる作品ゆえに、想像力が刺激される。

  • 2022-05-25
  • 2022-05-23

グアドループ出身の女性ピアノ奏者クレリア・アブラハム、確かな技巧でルーツに迫るデビュー作

兄妹バンド、アブラハム・レユニオン(Abraham Réunion)でピアノやコーラスを担当していたグアドループ出身のクレリア・アブラハム(Clélya Abraham)がソロデビュー作『La source』をリリースした。明るい音色と確かなテクニックのピアノのほか、数曲でヴォイスも聴かせる。