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ヴォーカル

  • 2023-06-13
  • 2023-06-13

ガーナの次なるスター Baaba J、繊細でソウルフルな新譜『Okay Baby, Lets Do This』

現地の伝統的なポピュラー音楽であるハイライフの流れを汲みつつ、世界的なスターのアシャ(Asa)やビヨンセといったアーティストからの影響も独自に消化し、ソウルフルな世界観を確立したガーナの若きシンガーソングライター、Baaba J。 彼女の待望の2ndとなる『Okay Baby, Lets Do This』も様々な音楽ジャンルが絶妙にブレンドされ、彼女の豊かな才能と創造性を示している。 

  • 2023-06-05
  • 2023-06-05

モロッコ系歌手率いる、ベルギーのオリエンタル・サイケロック!Gaisha デビュー作『Ana Aïcha』

モロッコ系ベルギー人歌手のアイシャ・ハスカル(Aicha Haskal)を中心に、ベルギーのロックバンドのアブシンス・マインデッド(Absynthe Minded)の元メンバーらで構成されたオリエンタル・サイケロックバンド、ガイシャ(Gaisha)のデビューアルバム『Ana Aïcha』。ユダヤのクレズマー、モロッコやエチオピアの音楽、アラブ音楽といった雑多なアイディアがたまらない、クセになるサウンドだ。

  • 2023-05-28
  • 2023-05-28

エルチン・シリノフのピアノで、スコットランドの伝統曲を謳う。ジャズ×フォークの温かな作品

スコットランドのヴォーカリスト、ルイーズ・ドッズ(Louise Dodds)と、アゼルバイジャン出身のピアニスト、エルチン・シリノフ(Elchin Shirinov)のデュオによるスコットランド歌曲集 『Two Hours After Midnight』がリリースされた。スコットランドの原風景を感じさせる素朴で美しい旋律と歌声、個性的で優れた編曲とピアノ演奏がジャズの感性で調和し、耳に優しく響く素晴らしい作品だ。

  • 2023-05-27
  • 2023-10-28

ウクライナ出身歌手ローラ・マルティ、あまりに美しいラーシュ・ダニエルソンへのトリビュート作品

ウクライナ出身の歌手ローラ・マルティ(Laura Marti)が、スウェーデンのベーシスト/作曲家ラーシュ・ダニエルソン(Lars Danielsson)へのトリビュート・アルバム『Africa』をリリースした。アルバムには(1)「Africa」や(3)「Lviv」といったラーシュ・ダニエルソンの過去の名曲のほか、ラーシュがローラのために書き下ろした新曲(5)「For Laura」も収録されている。アレンジはウクライナを代表する女性ピアニストのナターリヤ・レベジェヴァ(Nataliya Lebedeva)によって施されている。

  • 2023-05-27
  • 2023-05-26

フジロック出演の奇才、ルイス・コールが残した2022年の傑作『Quality Over Opinion』

この夏、二人の天才が来日する。それもBlue NoteやBillboardといった格式高いジャズ箱ではなく、フェスへの出演である。一人は本サイトでも取り上げたことのある「神童」ジェイコブ・コリアー(Jacob Collier) 。そしてもう一人が、そのMVも含めすべてにおいて独特なクリエイティビティを見せつけながらも、質の高さからそれすらもスタンダードに昇華されてしまう「奇才」と呼ぶべきマルチアーティスト、ルイス・コール(Louis Cole)だ。2022年のベストアルバムに入れそびれてしまった最新作『Quality Over Opinion』を今回は来日を記念してご紹介したい。

  • 2023-05-21
  • 2023-05-20

サンバやショーロの美しい結晶。クラウヂオ・ジョルジ&ギンガ、燻銀の初デュオ作

クラウヂオ・ジョルジ(Cláudio Jorge)とギンガ(Guinga)。ブラジル音楽界における二人の個性的な実力者によるデュオ・アルバム『Farinha do Mesmo Saco』が登場した。ともにリオデジャネイロ出身、年齢もほぼ同じ二人は50年ほど前、ジョアン・ノゲイラのアンサンブルで知り合ったが、その共演はごく短いもので、以来二人が切望していた再会と共演がついに叶った形の作品だ。

  • 2023-05-17
  • 2023-05-16

踊れるフランス発アフロ・グルーヴ!Ireke デビュー作『Tropikadelic』

アフロビートやダブ、ファンクなどの影響を受けたフランス発の二人組ユニット、イレケ(Ireke)のデビュー作『Tropikadelic』。ユニット名はヨルバ語でサトウキビ。その名の通り熱帯の気候を思わせるサウンドで、シンプルでダンサブルなリズムとハイライフ風のギターやブラス・セクションが最高に心地良く、聴けば自然に歓喜へと誘われる。夏のドライブのBGMにはうってつけのアルバムではないだろうか。

  • 2023-05-14
  • 2023-05-14

無限の可能性を秘めたコントラバスと女声ヴォーカルの前衛ジャズ・デュオ2nd『reTORNAR』

フルートやピアノ、パーカッションなどのマルチ奏者であり、類稀な声を持つ歌手のマガリ・サレ(Magalí Sare)と、コントラバス奏者マネル・フォルティア(Manel Fortia)のデュオによる第二作『reTORNAR』。二人の高い芸術性のなかで、即興のアイディアがこれでもかと溢れる傑作だ。

  • 2023-05-12
  • 2023-05-11

テルアビブの人気インディー・フォークMIQEDEM、休息をテーマに多様な民族楽器で表現した新譜

イスラエル・テルアビブを拠点に活動するインディー・フォークバンド、MIQEDEMの3rdアルバム 『Eshkona』。傑作と絶賛された前作『כרך ב׳』の民族音楽的なニュアンスをそのままに、さらにサウンド面で洗練された音楽に仕上がっている。“休息”をテーマにした今作には安堵はあれど暗澹さはまったくない。全編にわたって感じられるのは辛い時期を乗り越えて未来へ向かう希望だ。

  • 2023-05-03
  • 2023-05-03

ジョアン・ジルベルト 1998年のライヴ音源が2枚組でリリース!ボサノヴァの真髄に触れる2時間

ボサノヴァの創始者であり、サンバの再発明者。ブラジルが生んだ“神様”ジョアン・ジルベルト(João Gilberto)の未発表ライヴ音源を2枚組アルバムにまとめた『Relicário: João Gilberto (Live at Sesc 1998) 』がリリースされた。延々とリピート再生し、空間が彼の歌とギターで満たされると、あらためて彼の音楽は彼以外の何者にも真似することのできない唯一無二のものなのだと強く思う。

  • 2023-04-30
  • 2023-04-30

ラテンアメリカの空気が聴こえる。コロンビア人歌手率いるアルゼンチン音楽グループ、La Contienda

コロンビア出身女性ヴォーカリスト/作曲家カロル・バジェール(Karol Bayer)を中心とし、作詞作曲/ギターを担うセバスティアン・ロペス(Sebastián López)、ソロ作品なども人気の鍵盤奏者セバスティアン・マッキ(Sebastián Macchi)らアルゼンチン出身の器楽奏者たちとで構成されるグループ、ラ・コンティエンダ(La Contienda)による初の全曲オリジナルの2ndアルバム。

  • 2023-04-28
  • 2025-05-29

インドとブラジル、ほか多様な音楽文化に満たされた奥深き傑作。ガナーヴィヤ&ムニール・オッスン 初のデュオ作

南インド出身の歌手/作曲家/ダブルベース奏者/学者のガナーヴィヤ(Ganavya)と、ブラジル出身のギター/ベース奏者/作曲家ムニール・オッスン(Munir Hossn)。異なる文化的背景を持ちながら、ともに国際的に注目される二人のアーティストによる初のデュオアルバム『Sister, Idea』は、余計なものを一切排除しつつもそれぞれの類稀な感性と圧倒的な技術で相当に深みのある音楽作品となっている。

  • 2023-04-23
  • 2024-02-22

シルビア・ペレス・クルス、人生の揺るぎない美しさを歌う新たな傑作『Toda la vida, un día』

カタルーニャを代表する女性SSW、シルビア・ペレス・クルス(Sílvia Pérez Cruz)の2023年新譜『Toda la vida, un día』は、全21曲の膨大な楽曲群を5つの楽章に分け、人生のサイクルと無限の循環に焦点を当てた圧巻の作品だ。シルビア・ペレス・クルスはパンデミックの中で人の命について考える必要性を感じ、実に90人の音楽家たちとじっくりと作品を練り上げていったという。