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ヴォーカル

  • 2022-11-22
  • 2023-09-17

ウルグアイ初のアカデミー賞受賞SSWホルヘ・ドレクスレル、多様な個性とコラボした新作『Tinta y Tiempo』

アカデミー歌曲賞の受賞など、ウルグアイを代表するシンガーソングライターであるホルヘ・ドレクスレル(Jorge Drexler)が新作『Tinta y Tiempo』をリリースした。ウルグアイ、スペイン、イスラエル、パナマからゲストを迎え、彼らしい柔らかな歌と巧みなソングライティング、そして現代的なサウンドで2022年を代表すると言っても過言ではない素晴らしいアルバムに仕上がっている。

  • 2022-11-20
  • 2022-11-19

韓国出身の超絶スキャット・シンガーとブラジル出身の技巧派ギタリストによる至高の“声とギター”

NYで活躍する韓国出身シンガーソングライター、ソン・イ・ジョン(Song Yi Jeon)と、ブラジル・サンパウロ出身のギタリスト/作曲家ヴィニシウス・ゴメス(Vinícius Gomes)の双頭名義の新作『Home』。ギター1本と声という最低限の編成ながら、二人の圧倒的な技巧と表現力で聴かせる素敵な作品だ。

  • 2022-11-18
  • 2022-11-16

バルセロナ 移民たちのバンド Che Sudaka、20周年の記念碑的新譜『20 Años』

近年のバルセロナで最も成功したバンドのひとつ、チェ・スダカ(Che Sudaka)の物語は南米アルゼンチンやコロンビアからの不法滞在者たちが生活のためにストリートで演奏していたところから始まった。いまやカルト的な人気を誇る彼らの10枚目のアルバム『20 Años』は、その名の通り2002年の結成から20周年を記念した集大成的な内容になっている。

  • 2022-11-17
  • 2022-11-16

ジャズとロックとエレクトロニックの魔法的融合。新世代SSWヒラ・ラビーのデビュー作

1998年生まれのシンガーソングライター、ヒラ・ラビー(Hila Rabby)のデビュー作 『Visions』は空間的な拡がりをもったサイケデリック感、ジャズやロック、エレクトロニックの絶妙なミックス、そして彼女の自然で飾り気のないヴォーカルが魔法的な魅力を放つ作品だ。

  • 2022-11-16
  • 2022-11-14

ルーツ・ミュージックへの探求が糧となったナタリア・ラフォルカデ新作『De Todas las Flores』

ルーツ・ミュージックを自身の表現に取り入れ、近年激良作を連発しているメキシコのシンガーソングライター、ナタリア・ラフォルカデ(Natalia Lafourcade)の新作『De Todas las Flores』は、ほぼ自作曲で固められ、これまた彼女のディスコグラフィを代表しそうな素晴らしい作品だった。

  • 2022-11-13
  • 2022-11-13

群を抜く表現力に魅了される、ブラジルの“声とピアノ”。MPB名曲が新たな輝きを放つ名盤

ブラジル出身のピアニスト、エンヒキ・アイゼンマン(Henrique Eisenmann)と、ブラジル系米国人の歌手リヴィア・ネストロフスキ(Lívia Nestrovski)のデュオによる2022年新作『Nação』は、ブラジル音楽をこよなく愛する二人が祖国を代表する音楽家たちの名曲を中心に表現力豊かに演奏した名作だ。

  • 2022-11-10
  • 2022-11-10

カタルーニャのSSWパウ・バルベー、ブラジル音楽やギターポップを融合した個性的なポップス『: )』

スペイン・バルセロナの人気シンガーソングライター/プロデューサー、パウ・バルベー(Pau Vallvé)の2022年新作『: )』。肯定的な感情を表す顔文字のタイトルに象徴された今作は“パンデミック後と崩壊前の快楽主義を蒸留する”をテーマとし、ブラジル音楽に由来するサウダージの感覚と甘酸っぱいティーンエイジャー風のロック/ポップス、そして人生を達観した風なシニカルな大人の感覚も融合した、コンプレックス(感情の複合)を煮詰めたような怪作となっている。

  • 2022-11-08
  • 2022-11-08

イスラエルの国民的SSWの血を継ぐ新世代ノアム・クラインシュタイン、デビュー!

イスラエルのシンガーソングライター、ノアム・クラインシュタイン(Noam Kleinstein)のデビューアルバム『Noam Kleinstein』。父親譲りの洗練されたソングライティング、母親譲りの表現力、若者らしい瑞々しく希望に満ちた感性と、それと同様に若者らしい不安な気分とアンニュイな雰囲気を兼ね備えた不思議なフィーリングで、新たな才能の登場を強く印象付ける傑作となっている。

  • 2022-11-07
  • 2022-11-06

バルセロナ・ミクスチャーのカリスマMacaco、ラテン圏の多様なゲストを迎えた新譜

バルセロナ・ミクスチャーのカリスマ、マカコ(Macaco) の2022年新作『Vuélame el Corazón』は、スペイン語文化圏の多様なミュージシャンをゲストに迎え、彼の魅力である雑多な音楽性はそのままに、年の功からか、以前と比べると洗練され少し落ち着いた印象のある音楽を聴かせてくれる。15曲すべてに抗えない魅力と深みがあり、近年のバルセロナの音楽シーンの中でも随一の作品と言っても過言ではないように思う。

  • 2022-11-06
  • 2024-09-23

分断される世界を繋ぐ微分音トランペット。鬼才イブラヒム・マアルーフ、ヒップホップに傾倒した新譜

レバノンにルーツを持つフランスのトランペッター、イブラヒム・マアルーフ(Ibrahim Maalouf)の新譜『Capacity to Love』は、出自による差別や考え方の違いによる分断が顕在化する社会において、包容力や愛、アイデンティティを持つことの大切さと誇りを説くメッセージ性の強い作品となった。

  • 2022-11-05
  • 2022-11-03

70年代ブラジル音楽を愛するベラルーシのバンド、SOYUZ。レトロで新鮮な3rd『Force of the Wind』

ベラルーシの首都ミンスクを拠点に活動するユニット、ソユーズ(SOYUZ, ベラルーシ語:СОЮЗ)が3rdアルバム『Force of the Wind』をリリースした。ソユーズは作編曲家/シンガーのアレックス・チュマク(Alex Chumak)が率いており、サウンドの影響源は1970年代頃のブラジル音楽であることを明言している。

  • 2022-11-03
  • 2022-11-02

圧倒される“カミカゼの震え”。ジブチの70代歌手、ヤンナ・モミナが歌うアファル族の道

東アフリカ・ジブチ共和国の1948年生まれの女性、ヤンナ・モミナ(Yanna Momina)のデビュー・アルバム『Afar Ways』の音楽は衝撃的だった。ティナリウェン(Tinariwen)を“発見”したことでも知られるイアン・ブレナンが“カミカゼ・ビブラート”と呼ぶヤンナの歌声は、一般的な歌のイメージとはかけ離れ、苦しみにもがき叫ぶようでもあり、圧倒されるほどの個性を持つ。

  • 2022-10-31
  • 2022-10-30

北欧のサックス/SSW新星、ヨハンナ・リネア・ヤコブソンのデビュー作『Alone Together』

1991年デンマーク生まれ、現在はスウェーデンを拠点に活動するサックス奏者/作曲家/歌手のヨハンナ・リネア・ヤコブソン(Johanna Linnea Jakobsson)のデビュー作『Alone Together』。自身のオリジナルのほか、(1)「Alone Together」や(6)「Stolen Moments」といった不朽の名曲のカヴァーを、儚げでしっとりとしたヴォーカルと思慮深く美しいアルトサックスで丁寧に描き上げた素敵な作品となっている。

  • 2022-10-30
  • 2022-10-28

ソマリアにルーツを持つUK新星SSWサーラ・グー。豊かな文化的感性が生み出す注目の新作

ドイツ人でクリスチャンで白人の母と、ソマリア人でムスリムで黒人の父との間にベルリンで生まれ、現在はUKで活動するシンガーソングライター、サーラ・グー(Sahra Gure)が素晴らしい。2022年に2作目となる新作EP『Stolen Moments』をリリース。新作ではサウンドもソングライティングもますます洗練されており、R&Bやネオソウル、ジャズの混淆であり適度にキャッチー&ポップな感性は、あらためて新世代の最注目音楽家であることを知らしめる。