セルビア・ベオグラード発、バルカン音楽の再構築を掲げるエスノ・ノイズ「Lenhart Tapes」

Lenhart Tapes - Dens

ベオグラード発のエスノ・ノイズ、Lenhart Tapes 2ndアルバム

セルビア・ベオグラード発、“エスノ・ノイズ”を標榜するレンハルト・テイプス(Lenhart Tapes)の2ndアルバム『Dens』。バルカン半島の音楽の再構築を掲げ、ループするサイケデリックなリズムとエスノ・フォークな女性ヴォーカルが強い残り香を残す作品だ。

Lenhart Tapesの活動は、NATOによるユーゴスラビア空爆作戦が起こった1999年にウラジミール・レンハルト(Vladimir Lenhart)が弟のステヴァンとともに活動を始めたプロジェクトが前身で、それはソニーのウォークマン2台と廃棄されたカセットテープから継ぎ接ぎされた音楽から始まったものだった。長い間の断続的なカセットテープでのリリースを経て2021年にデビュー・アルバム『Duets』をリリースしたLenhart Tapesだが、今作ではブダペストから戻ってきて間もないヴァイオリニスト/歌手/民族音楽学者であるティヤナ・スタンコヴィッチ(Tijana Stanković)の貢献によって明らかに音楽的に強化がなされている。

(1)「Vodu brala」

(4)「Mejremo」は、ウラジミール・レンハルトのヴィジョンがティヤナ・スタンコヴィッチによって明確な方向に導かれた象徴的な楽曲だ。ゴラニ(コソボ、アルバニア、北マケドニアにまたがるゴーラ地方に住むスラブ系イスラム教徒の民族グループ)の伝統的な詩と、ヴァイオリンによるモチーフはLenhart Tapesの新章を高らかに告げている。

(4)「Mejremo」

Tijana Stanković – vocals, violin
Vladimir Lenhart – samples, tapes, loops, bass, percussions
Nikola Urošević – guitar
Tomislav Marijanović – saxophone
Igor Čubrilović – extra drum programming

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