- 2024-01-05
- 2024-01-04
パーティーミュージック復活の狼煙。英国産トロピカルハウス、Sigala『Every Cloud,Silver Linings』
発表自体は昨年の3月ながらも延期に延期を重ね、ようやく昨年末にフィジカル化されたSigala(シガーラ)の実に5年ぶりの新作『Every Cloud,Silver Linings』。まさに楽しむための音楽ともいうべきこの作品を、このタイミングで紹介していきたい。
発表自体は昨年の3月ながらも延期に延期を重ね、ようやく昨年末にフィジカル化されたSigala(シガーラ)の実に5年ぶりの新作『Every Cloud,Silver Linings』。まさに楽しむための音楽ともいうべきこの作品を、このタイミングで紹介していきたい。
Música Terra(ムジカテーハ)ライターDJ mitsuが選ぶ2023年のベストアルバム。 基本、当サイトで紹介してきたもの中心ではありますが、取り上げきれなかった作品もここではPick Up。 「何を落としたらいいのか悩む」大豊作の昨年に対し、「何を入れるか悩んだ」今年。 なかなかコレ!というものがなかった年でもありましたが、ここに挙げたのは間違いなく「いい音楽」。 今年1年お世話になった作品を振り返っていきましょう。
エジプトにルーツを持つギリシャ生まれのハープ奏者、マリア=クリスティーナ・ハーパー(Maria-Christina Harper)が、イギリスのサックス奏者ジョセフィン・デイヴィス(Josephine Davies)と、ニュージーランド生まれでロンドンで活躍するドラマー、エヴァン・ジェンキンス(Evan Jenkins)とのトリオ「ハーパー・トリオ(Harper Trio)」で野心的なデビュー作『Passing By』をリリース。
2020年にリリースされたアルバム『Trio Grande』は、卓越した技術と個性を持つ現代最高峰のミュージシャンによる新たな化学反応が絶賛されたとてつもない作品だった。彼らの2nd『Trio Grande: Urban Myth』は、ウィル・ヴィンソンとギラッド・ヘクセルマンはそのままに、USのドラマー/ベーシスト、ネイト・ウッド(Nate Wood)がアントニオ・サンチェスに代わり参加。新たな化学反応が楽しめる作品となっている。
ロンドンを拠点に活動するシンガーソングライター、ナンヴラ(Namvula)。彼女のアイデンティティはアフリカ南部の内陸国ザンビアにあり、彼女の音楽もまた、ザンビアの伝統的な音楽スタイルとロック、ジャズ、フォークなどのジャンルを融合させた独自のものを築いている。彼女の新作EP『All Shades of the Sun』は、前作『State of Emergency』で試みたエレクトロニックとの融合は幾分影をひそめ、ギターを中心とした素朴な曲調、丁寧なサウンド・プロダクションが印象的な作品に仕上がっている。
アルバニア出身の歌手エリーナ・ドゥニ(Elina Duni)、ロンドンのギタリストのロブ・ラフト、ピアノとドラムスを担当する同じくロンドンのフレッド・トーマス、そしてスイス出身のフリューゲルホルン奏者マチュー・ミシェルの4人による新作『A Time to Remember』がリリースされた。移民が置かれた状況をテーマとしその音楽的豊かさから絶賛された前作『Lost Ships』と同じメンバーで、アルバニアの伝統音楽にインスパイアされたオリジナル曲を深い叙情を湛え描く。
ロンドンのジャズシーンで活躍する1993年生まれのドラマー、ユセフ・デイズ(Yussef Dayes)が待望の初リーダー作 『Black Classical Music』をリリースした。タイトルが示す通り、ジャズのルーツ、つまり黒人のクラシック音楽を探求しながら自身の音楽として昇華させる内容となっている。その中心にあるのは“ビート”であり、“リズム”であり、それらが緻密に絡み合って生まれる“グルーヴ”だ。
ギター奏者ジョン・マクラフリン(John McLaughlin)、タブラ奏者ザキール・フセイン(Zakir Hussain)を中心に1974年に結成され、数年の間に3枚のアルバムを残した伝説的フュージョン・バンド、シャクティ(Shakti) がまさかの復活。最後のアルバム『Natural Elements』(1977年)から実に46年ぶりとなる4thアルバム『This Moment』は、まさに彼らの今の瞬間を捉えたアルバムだ。
イスラエル出身でロンドンを拠点に活動する鍵盤奏者ヨニ・メイラズ(Yoni Mayraz)による初のフルレンス・アルバム『Dybbuk Tse!』は、ヒップホップやネオソウル、ロックの影響も感じさせるハイブリッドな現代ジャズ作品だ。バンドメンバーには活発なイスラエルのジャズシーンの中でも特に勢いのある精鋭を揃え、先進的な演奏を聴かせてくれる。
ナイジェリアとセネガルにルーツを持つロンドン育ちのジャンベ奏者イヒエル・カマラ・オノノ(Yahael Camara Onono)率いる大世帯“マンデ・ジャズ”バンド、バリマヤ・プロジェクト(Balimaya Project)が待望の2ndアルバム『When The Dust Settles』をリリースした。オノノが今作について“黒人の悲しみ、喜び、怒り、そして希望の物語を伝えるアルバム”と語っているとおり、西アフリカの伝統的なマンデ音楽に由来する複雑に躍動するリズムと、ロンドンの先鋭的なジャズのサウンドをミックスし力強いメッセージを発している。
これまでに世界中の様々な分野のアーティストたちと共演し、コラという楽器の魅力を伝え続けてきたセネガル出身のコラ奏者/作曲家/歌手セク・ケイタ(Seckou Keita)の2023年の最新作 『African Rhapsodies』は、BBC(英国放送協会)の専属オーケストラであるBBCコンサート・オーケストラ(BBC Concert Orchestra)との共演というかつてない荘厳な作品となった。
スコットランドのヴォーカリスト、ルイーズ・ドッズ(Louise Dodds)と、アゼルバイジャン出身のピアニスト、エルチン・シリノフ(Elchin Shirinov)のデュオによるスコットランド歌曲集 『Two Hours After Midnight』がリリースされた。スコットランドの原風景を感じさせる素朴で美しい旋律と歌声、個性的で優れた編曲とピアノ演奏がジャズの感性で調和し、耳に優しく響く素晴らしい作品だ。
サックス、ピアノ、ドラムスの3人から成るUKジャズ新世代トリオ、ママール・ハンズ(Mammal Hands)の通算5枚目となる新譜『Gift from the Trees』がリリースされた。今作は彼らとしては初めてレコーディングスタジオではなくウェールズの住宅で演奏・録音されたものとのことで、意識的にリラックスした環境の中で即興的なアイディアを試したり、より深く、より有機的な体験を求めて夜遅くまで過ごす機会を楽しみながら制作されたという。
ロンドンを拠点とするギタリスト、デヴィッド・プレストン(David Preston)が新しいカルテットを率いての初のアルバム『Purple / Black (Vol. 1)』をリリースした。今作はこれまでの彼のトリオでも活動をともにしていた6弦ベーシストのケヴィン・グラスゴウ(Kevin Glasgow)との絆はそのままに、ECMからデュオ作『A Short Diary』を出したばかりのピアニストのキット・ダウンズ(Kit Downes)とドラマーのセバスチャン・ロックフォード(Sebastian Rochford)を新たに迎え、ジャズロックやフュージョンが持つ熱量と、抒情的なメロディーや即興とのバランスに優れた作品になっている印象だ。