TAG

ジャズ

  • 2022-07-19
  • 2022-07-19

仏アコーディオン奏者ティモシー・ル・ネ、パンデミック下で世界中の音楽家を巻き込んだ傑作

フランスのアコーディオン奏者/作曲家、ティモシー・ル・ネ(Timothée Le Net)の『Ce Sont Nos Parenthèses』は、総勢37名におよぶアーティストたちの比類なき芸術活動の素晴らしい結果だ。西洋の古典的な音楽、ジャズ、東はトルコなどの中東音楽を経て果てはインドの音楽まで、興味深く、非常にクオリティの高い作品に仕上がっている。

  • 2022-07-18
  • 2022-07-18

アルゼンチンの伝統と新しさを追求する気鋭ピアニスト、ノエリア・シンクナス新譜『Salve』

新しいタンゴを追求するアルゼンチンのピアニスト/作曲家、ノエリア・シンクナス(Noelia Sinkunas)のソロ新譜『Salve』は、典型的なタンゴのリズムとメロディーを持ち懐かしさを感じさせつつも、どこか新しい感覚を含んだカタルシス体験として作用する不思議な音楽作品だ。

  • 2022-07-17
  • 2022-07-18

超絶技巧のカーヌーン奏者レヴェント・エルマス、素晴らしくハイレベルなエスノ・フュージョン!

もうめちゃくちゃカッコイイ音楽なんだけど、情報が少なすぎる…。トルコ出身のカーヌーン奏者/ヴォーカリスト/作曲のレヴェント・エルマス(Levent Elmas)の2021年作『Türbülans』。アルバムのタイトルはトルコ語で「乱気流」とのことだが、アーティスト名やバンド名、アルバム名さまざまな組み合わせで検索しても情報はほとんどヒットせず…

  • 2022-07-13
  • 2022-07-10

重厚なコーラス隊がもたらす不穏な感覚のジャズ。南アのドラマー、トゥミ・モゴロッシ新譜

南アフリカのドラマー/作曲家、トゥミ・モゴロッシ(Tumi Mogorosi)の新譜『Group Theory: Black Music』がリリースされた。今作は10人規模のクラシカルで重厚な唱歌隊を迎え、剛柔併せ持つトゥミ・モゴロッシの独特の踊るようなドラミングの上で、主にギター、アルトサックス、トランペットが自在に踊る。

  • 2022-07-12
  • 2022-07-10

デンマーク発、アフロビートやクンビアを取り入れた奇妙な中東音楽、Ipek Yolu『Tropical Anatolia』

サズ奏者オルハン・オズグル・トゥラン(Orhan Özgür Turan)を中心としたデンマークの3人組バンド、Ipek Yolu。バンド名はトルコ語でシルクロードのこと。遥か昔ユーラシア大陸を東西に繋いでいた交易の道に喩え、彼らは絹ではなく音楽でユーラシア大陸だけでなく、世界を繋ごうとする。

  • 2022-07-09
  • 2022-07-09

女性ピアニスト/SSWタンディ・ントゥリ、新しい南ア・ジャズの時代の到来を感じさせる大傑作

南アフリカのピアニスト/作曲家/シンガーのタンディ・ントゥリ(Thandi Ntuli)の最新作『Blk Elijah & The Children of Meroë』は、独自性に富み総じてクオリティの高い近年の南アフリカのジャズの中でも飛び抜けて素晴らしい作品だ。ローカルな伝統の継承、過去のさまざまな遺産を受け継いだ最先端の音楽、そしてある意味での商業的な話題性、そのどれをとっても殆ど完璧な作品となっている。

  • 2022-07-08
  • 2022-07-18

鍵盤楽器とハベッカで紡ぐブラジルの素朴な音風景。アンドレ・メマーリ&カタリーナ・ロッシ

ピアニスト/作曲家のアンドレ・メマーリ(André Mehmari)と、ハベッカ(ヴァイオリン)奏者のカタリーナ・ロッシ(Catarina Rossi)の共演作『Arco de Rio』。洗練されていながら素朴さも感じさせる、クラシックやブラジル北東部の伝統音楽にインスパイアされた歌心溢れる美しい音が散りばめられた素敵なアルバムだ。

  • 2022-07-07
  • 2022-07-05

RTFを彷彿!? 現代ジャズを代表するフルート奏者マッタン・クレイン、ブラジル音楽を取り込んだ新譜

イスラエル出身、バークリー音楽大学で学んだフルート奏者マッタン・クレイン(Mattan Klein)の3rdアルバム『The Long Run』(2022年)。現代的なジャズからコテコテのブラジル音楽・ショーロまで、知る人ぞ知る名フルーティストの妙技を楽しめる絶品となっている。この作品はもしかしたら、RTFの初期メンバーであるフルート奏者ジョー・ファレル(Joe Farrell)を想起させるかもしれない。

  • 2022-07-06
  • 2022-07-06

イスラエル発、新人クラリネット奏者&ピアニストのデビュー!超絶品デュオ『Allusions』

イスラエル出身のクラリネット奏者ヒライ・ゴヴリーン(Hillai Govreen) と、ピアニストのニットサン・コルコ(Nitsan Kolko)のデュオ作『Allusions』。若い二人にとってのデビュー・アルバムだが、古代の寓話にインスパイアされた詩的なオリジナルの楽曲群、緻密なアレンジ、高度なテクニックに裏付けられた抒情的な演奏などはとても新人とは思えない質の高さを誇っており、聴けば聴くほど虜になる素晴らしい作品だ。

  • 2022-07-05
  • 2022-07-02

ドイツの才女オリヴィア・トルンマー、カート・ローゼンウィンケルらを迎えた傑作新譜

ドイツ出身のピアニスト/ヴォーカリスト、オリヴィア・トルンマー(Olivia Trummer)の2022年新譜『For You』。冒頭、ウーリッツァーピアノがレトロお洒落な風情の(1)「Thirsty in the Bathtub」から傑作を確信する素晴らしい一枚だ。ギタリストのカート・ローゼンウィンケル、トランペッターのファブリツィオ・ボッソも参加。

  • 2022-07-04
  • 2022-07-02

LAジャズシーンのひとつの本流──兄弟ユニット、Black Nileの新譜『River of Emotions』

米国ロサンゼルス出身のサックス奏者のアーロン・ショウ(Aaron Shaw)と、ベーシストのローレンス・ショウ(Lawrence Shaw)の兄弟ユニット、ブラック・ナイル(Black Nile)。2019年のデビュー作『Sounds of Color』がLAのジャズシーンの新たな才能と絶賛された彼らが、3枚目となるアルバム『River of Emotions』をリリースした。

  • 2022-07-03
  • 2022-07-03

トリオ・コヘンチの鍵盤奏者ファビオ・トーレス、MPBやブラジリアン・ジャズに再訪問するソロ新譜

ブラジルのピアニスト、ファビオ・トーレス(Fábio Torres)がジョアン・ボスコやシコ・ブアルキ、A.C.ジョビンなどの名曲をソロピアノで演奏した2022年新譜『Sarau』は、素材の良さを活かした卓越した演奏が満喫できる、ピアノ好き&ブラジル音楽好きには堪らない作品だ。