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  • 2023-07-27
  • 2024-06-12

ノルデスチ音楽の伝統と現在地を結ぶ傑作。アコーディオン奏者マルセロ・ジェネッシ新作

ラテン・グラミー賞ノミネート経験もあるサンパウロ出身の人気SSW/アコーディオン奏者マルセロ・ジェネッシ(Marcelo Jeneci)の2023年新譜『Caravana Sairé』は、彼が幼少期に一時期過ごしたブラジル北東部ペルナンブーコ州サイレ(Sairé)の伝統音楽に特化した、サウダーヂ感がありつつも彼らしく現代的にアップデートした素晴らしい作品となった。

  • 2023-07-26
  • 2023-07-26

神秘的な女性デュオ、Clara & Flaira による現代ブラジル音楽の真髄とも言うべき大傑作『Áua』

サンパウロ出身のクララ・コエーリョ(Clara Coelho)と、レシーフェ出身のフライラ・フェホ(Flaira Ferro)。自然を愛する二人の女性アーティストが出会い生み出した珠玉のデュオ・アルバム『Áua』。副題に「生まれ変わるための招待状」 と名付けられた本作は、感情面では非常に繊細ながら芯の強さを備え、音楽面ではジャズ、クラシックの室内楽、ブラジル北東部の土着音楽、フラメンコなどが自然に絡み合うという間違いなくハイクオリティな作品に仕上がっている。

  • 2023-07-04
  • 2024-02-11

“ブラジルの声”ミルトン・ナシメントの軌跡を最高の感度で総括する演劇『Nada Será Como Antes』

ブラジルで最も偉大な作曲家/ヴォーカリストであるミルトン・ナシメント(Milton Nascimento)のキャリア50年および生誕70年を記念して、2013年から2016年にかけてミルトンの膨大な作品を演劇の観点から捉え直したミュージカル『Nada Será Como Antes』が上演された。音楽の編曲はデリア・フィッシャー(Delia Fischer)、サントラのアルバムにはミルトンの代表曲28曲が収録されている。

  • 2023-06-30
  • 2023-07-01

多様な音楽的ルーツから独自の音楽を表現。サンパウロの大所帯バンド、Trupe Chá de Boldo 新譜

2006年にサンパウロで結成された大所帯バンド、トゥルピ・シャ・ヂ・ボルド(Trupe Chá de Boldo)による6枚目のアルバム『Rua Rio』。同バンドの特長である雑多なジャンルが混ざり合ったブラジリアン・ロックはエネルギーに溢れており、表情豊かで何よりも愉しく、同時に控えめな複雑さも含んでおり良い意味でカオティックだ。

  • 2023-06-16
  • 2024-07-21

圧倒的な完成度!ブラジル出身・スペイン在住SSWペドロ・ホーザ、詩的な世界観のデビュー作

ブラジル・サンパウロに生まれ、15年以上スペインに住んでいるシンガーソングライター、ペドロ・ホーザ(Pedro Rosa)がその長い音楽の道のりを披露するデビュー作『Midnight Alvorada』をリリースした。デビュー作とは思えない圧倒的な完成度で、詩的かつ文化的なブラジル音楽の素晴らしさを凝縮した作品に仕上がっている。

  • 2023-06-15
  • 2023-06-15

一躍スターになった少女アナ・ヴィレラ、苦悩を乗り越えた新譜はありのままを表現した偽りなき傑作

2017年に「Trem-Bala」が大ヒットし一躍スターとなったブラジルのSSW、アナ・ヴィレラ(Ana Vilela)が4年ぶりとなる3rdアルバム『Melhor Que Ontem』をリリースした。ブラジル中を虜にした柔らかく繊細な声はそのままに、今作はブラス隊もフィーチュアし従来よりも幾分ファンク寄りのバンドサウンドを展開。類稀なソングライティングが光る傑作に仕上がっている。

  • 2023-04-21
  • 2023-04-20

Bala Desejo のジュリア・メストリ、待望のソロ2nd! 多彩なリズムとアンニュイな声が魅力の傑作

所属するグループ、バラ・デゼージョ(Bala Desejo)のデビュー作『SIM SIM SIM』が「2022年ブラジル・ディスク大賞」に輝き注目を集めたブラジル・リオデジャネイロ出身のシンガーソングライター、ジュリア・メストリ(Julia Mestre)が第二作目となるソロアルバム『ARREPIADA』をリリース!ブラジルらしい多様なリズムに少しアンニュイな声、穏やかで繊細ながら随所にエッジの効いたサウンドはBala Desejoにも引けを取らない。

  • 2023-04-03
  • 2023-04-02

鬼才SSWアドリアーナ・カルカニョット、孤高の深淵と美学を感じさせる新作『Errante』

ブラジルを代表する鬼才SSW、アドリアーナ・カルカニョット(Adriana Calcanhotto)の新譜『Errante』がリリースされた。人生や社会について鋭い視点で切り込むシリアスな作品が続いていた彼女だが、今作のジャケットには笑顔の写真が。だが、アルバムのタイトルは“徘徊”あるいは“放浪”の意味で、やはり今作も一筋縄ではいかない作品に仕上がっている。

  • 2023-03-24
  • 2023-03-24

カエターノやBala Desejoも参加!北東部音楽フレーヴォを世界に発信する一大プロジェクト

ブラジル北東部に根付く音楽とダンス、フレーヴォを“一地域のお祭りの音楽に留めず、世界に発信したい”と始まったプロジェクト、Frevo do Mundo が満を持して復活。カエターノ・ヴェローゾやCéu、Bala Desejoなどブラジルを代表する音楽家たちが参加し血湧き肉躍るカルナヴァルを展開!

  • 2023-02-24
  • 2023-02-24

現行ミナス・ジャズを代表するフレデリコ・エリオドロ、米伯の超豪華ゲストを迎えた最新作

これは、カート・ローゼンウィンケルのカイピ・バンドの正統な後継作のようなアルバムだ。ベース奏者フレデリコ・エリオドロ(Frederico Heliodoro)の7年ぶりとなるリーダー作『The Weight of the News』は、カイピ・バンドが魅せたジャズとブラジル音楽の融合の最新形をアップデートしつつ、彼のシンガーソングライターとしての才能にもフォーカスした作品となっている。

  • 2023-02-15
  • 2023-02-15

今既にここにある楽園を祝福する。現代トロピカリアの旗手ルーカス・サンタナ新譜『O Paraíso』

ブラジルのトロピカリアの継承者、ルーカス・サンタナ(Lucas Santtana)の9枚目のアルバム『O Paraíso』には、彼の代名詞である“エレクトロ・アコースティック”を自然に体現した新しさと懐かしさ、そしてどんな時代にも普遍の心の拠り所となるような素敵な音が詰まっている。

  • 2023-02-14
  • 2023-02-13

永遠に続くカルナヴァルの高揚感。レトロ・サイケなブラジル音楽を体現するSSWジョアン・セルヴァ

レトロなブラジリアン・ポップを表現するシンガーソングライター、ジョアン・セルヴァ(João Selva)の2ndアルバム『Passarinho』がリリースされた。2021年のデビュー作『Navegar』の流れを汲んだヴィンテージ感満載のサウンドが逆に新鮮な、多くのブラジル音楽ファンに届いてほしい作品だ。