- 2021-06-30
- 2022-05-19
現代最高の作曲家キャロライン・ショウ、革新的パーカッション集団と奏でる至高の音楽
グラミー賞受賞作曲家/歌手のキャロライン・ショウ(Caroline Shaw)と、ブルックリンを拠点に活動する打楽器集団ソー・パーカッション(Sō Percussion)の共演作『Let the Soil Play Its Simple Part』はクラシックや現代音楽に分類されてはいるが、その範疇にとどまらない驚くべき作品だ。
グラミー賞受賞作曲家/歌手のキャロライン・ショウ(Caroline Shaw)と、ブルックリンを拠点に活動する打楽器集団ソー・パーカッション(Sō Percussion)の共演作『Let the Soil Play Its Simple Part』はクラシックや現代音楽に分類されてはいるが、その範疇にとどまらない驚くべき作品だ。
チャーリー・ハンター(Charlie Hunter)の『Patton in Percussion』はデルタ・ブルースの始祖チャーリー・パットンの名曲を、神業ギター&ベースと、ラテン気質なパーカッションで、ブルージーなのに陽気な響きのする独創的な世界観に見事に落とし込んでいる。
ブラジル系アメリカ人の歌手/作曲家/マルチ奏者のクラリス・アサド(Clarice Assad)の新譜『Archetypes』が、美しさと狂気に満ちた(もちろん褒めてる)素晴らしい作品だったので紹介したい。
インド音楽から大きな影響を受けたイスラエルの6人組バンド、ババ・ガネーシュ(Baba Ganesh)がとても面白い。バンドはサックス、トランペット、バンスリ、ドラムス、パーカッション、ディジュリドゥーという珍しい編成で、サウンドにもクロスジャンルな無国籍感が漂う。
ブラジルの7弦ギター奏者、フェリクス・ジュニオールとパーカッション奏者サンドロ・アルヴェスのデュオ、Elo Brasil Duo による2020年作『Senzala』。ギターとパーカッションはブラジル音楽の真髄とも言える黄金の組み合わせのひとつだが、本作も実力者同士のクリエイティビティが遺憾なく発揮されたオーセンティックなブラジリアン・ジャズ作品。
フランスの男女6人組ヴォーカル・グループ、サン・サルヴァドール(San Salvador)のデビュー作『La Grande Folie』は、幾重にも重なるヴォーカルと、メンバーそれぞれが手に持つ打楽器のアンサンブルが斬新なとても個性的な作品だ。全ての曲はフランス南部の言語、オック語(オクシタン語)で歌われている。
“ニュー・アフリカン・ドラミング”を標榜するイスラエル出身のパーカッショニスト、ベン・エイロン(Ben Aylon)の25分間にわたるソロ・パーカッションの演奏を収録したアルバム『Flow Show』。ひたすらパーカッションを叩き続ける地味なアルバムだが、ずっと聴いていると魂を持っていかれそうな高揚感があり面白い。
今やジャズのもっとも熱いシーンとなっている「イスラエル・ジャズ」は、独特の文化を持つイスラエルの民と、進化を続けるジャズが融合したあまりに豊かな最先端音楽。個性的で魅力たっぷりの現行イスラエルジャズの音楽家たちを紹介する名鑑。独自に選曲した“イスラエル・ジャズ・ベスト”のプレイリストつきです。
アルゼンチンのマルチ奏者/作曲家/プロデューサーのネストル・ディアス(Néstor Díaz)と、歌手/女優/作曲家のルス・ヤシアンシ(Luz Yacianci)による共作アルバム『India, Sinfonía Circular Aborígen』は、オーガニックで瞑想的なサウンドがとても美しい良作だ。
米国シカゴ郊外出身のマルチプレイヤー/作曲家、ダギー・スチュ(Dougie Stu, 本名:Douglas Stuart)の2020年新譜『Familiar Future』は、浮遊感のあるクールなサウンドが特徴的な現代ジャズの作品。ローズピアノを多用したタイトル曲の(2)「Familar Future」など、彼が敬愛するシカゴ出身の巨匠ラムゼイ・ルイスへのリスペクトが感じられる。
ブラジルのSSWチガナ・サンタナ(Tiganá Santana)、スウェーデンのパーカッション奏者セバスチャン・ノチーニ(Sebastian Notini)、そしてベーシストのルドソン・ガルター(Ldson Galter)がミルトン・ナシメント(Milton Nascimento)の1973年のアルバム『Milagre dos Peixes』の収録曲を新解釈したアルバム『Milagres』をリリースした。
ハービー・ハンコック曰く、「彼の音楽は新鮮で、すべての人に語りかける。彼のようなヴィブラフォンの演奏はこれまでに聴いたことがない」。クインシー・ジョーンズ曰く、「これまで聴いた中で最高のヴァイブ・プレイヤーだ」。──巨匠たちからも絶賛されるフランスの若きヴィブラフォン奏者、シモン・ムリエ(Simon Moullier)のデビュー作『Spirit Song』がリリースされた。
ブラジルの豊かな自然にインスパイアされたギターからは、豊穣な大地の香りが漂う。ブラジルのギタリスト、ファビアーノ・ド・ナシメント(Fabiano do Nascimento)の『Prelúdio』(2020年)は、バーデン・パウエル直系のテクニカルかつ豊かな音楽性のギターをたっぷりと楽しめる傑作だ。
聴けば自然と体が動き出さずにはいられないようなラテン気質のジャズから、ヨーロッパ的な叙情まで幅広いスタイルが魅力的。キューバの若手実力派ピアニスト/作曲家のアロルド・ロペス・ヌッサ(Harold López-Nussa)の新譜『Te Lo Dije』は現代最高のラテンジャズ作品のひとつと言っても過言ではないだろう。