- 2022-01-27
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米実力派ピアニストのヴィクター・グールド、時代を反映する3rdアルバム『In Our Time』
米国の若手実力派ピアニスト、ヴィクター・グールド(Victor Gould)の3枚目の作品『In Our Time』(2021年)。全体的に複雑なハーモニーを多用したハードバップに強く影響された作品で、スリリングな即興が楽しめる優れたジャズアルバムとなっている。
米国の若手実力派ピアニスト、ヴィクター・グールド(Victor Gould)の3枚目の作品『In Our Time』(2021年)。全体的に複雑なハーモニーを多用したハードバップに強く影響された作品で、スリリングな即興が楽しめる優れたジャズアルバムとなっている。
前作『Finding Seagulls』(2020年)が絶賛されたデンマークのピアノトリオ、Little Northの新譜 『Familiar Places』がリリースされた。優れた詩情を醸す北欧ジャズのテイストはそのままに、今作では初めてエネルギッシュなギターと温かみのあるトランペットというゲストも得てトリオの新たな地平を開拓した意欲作となっている。
変拍子や中東音楽の旋律などイスラエルジャズにインスパイアされた日本の独創的なピアノトリオ、niskhaf(ニスカフ)が待望のデビューアルバム『thirst』をリリースした。今回は作品をより深く楽しむために、niskhafの3人に直接話を伺ってみた。
アンドレ・マルケス(André Marques)は、今ブラジルでもっとも勢いのあるピアニストだろう。2021年5月にフォホーをテーマにしたソロ作品『Forró de Piano』をリリースしたばかりだが、今度はショーロにフォーカスしたピアノトリオのアルバム『Choro Universal』(2017年)がサブスク解禁され、2021年12月にリリースされた。
ビリー・テスト(Billy Test)というピアニストの名前は、まだほとんど知られていないかもしれない。米国ペンシルベニア州出身で、演奏家/作編曲家と音楽教育者、そしてドイツの名門ビッグバンド、WDR Big Bandのピアニストとしても活動している。
抒情的な表現が魅力のスペイン・カタルーニャ出身のピアニスト/作曲家リュイス・カプデビラ(Lluis Capdevila)の新譜『Social』は、近年のジャズのピアノトリオ作品の中でも注目されるべき一枚だ。ペトロス・クランパニス(b)、ルカ・サンタニエロ(ds)参加。
イスラエル出身のピアニスト、ヤキル・アルビブ(Yakir Arbib)の4作目となる新譜『Three Colors』は、ジャズスタンダードや西洋クラシック音楽の意欲的な新解釈を軸としてきたこれまでの作品と比較すると、より自身のルーツとジャズとの関わりを掘り下げた所謂“イスラエルジャズ”の作品となっている。
アメリカ合衆国フロリダ州のピアニスト/作曲家デイヴ・メーダー(Dave Meder)の2ndアルバム『Unamuno Songs and Stories』。ピアノトリオを中心に、数曲でトランペットのフィリップ・ディザック(Philip Dizack)、サックスのミゲル・ゼノン(Miguel Zenón)が参加した注目作品だ。
現代ムガームジャズの第一人者、アゼルバイジャンのピアニスト/作曲家エティバル・アサドリ(Etibar Asadli)の2021年新譜タイトルは、ずばり『Mugham』。自ら調律したと思われるムガーム音律のピアノで今回も未知なる音楽の世界へと誘ってくれる。
トロピカリアの伝説的バンド、オス・ムタンチス(Os Mutantes)などで活躍したブラジル・ミナスジェライス州出身のピアニスト、トゥーリオ・モウラォンの『Barraco Barroco』は、クラシック音楽、60年代の器楽、70年代のプログレッシブロックといった彼の中に今も衝動として燃え続ける音楽の軌跡を繋ぐ作品だ。
これはびっくりするくらい良い作品が届いた。スペインのピアニスト/作曲家ダニエル・ガルシア(Daniel García)のトリオ新譜『Via de la Plata』。アルバムタイトル“銀の道”はスペイン南西部の都市セビリアからひたすら北上しアストルガまで約705km続くローマ時代の交易路・巡礼路のこと。
イスラエルのピアニスト/作曲家オメル・クライン(Omer Klein )の新譜『Personal Belongings』は、その名の通り彼自身の個人的な体験にインスパイアされた内省的な楽曲集で、ローカルな文化に強く影響された美しい演奏が強烈な印象を残す。
スペインのベーシスト/作曲家、パブロ・マルティン・カミネロ(Pablo Martín Caminero)がリーダーを務める『Al Toque』は、フラメンコに欠かせないギターを排し、ピアノ、コントラバス、パーカッションのピアノトリオで演奏された興味深いフラメンコ作品だ。
ギリシャ・アテネ出身のベーシスト/作曲家、アポストロス・シデリス(Apostolos Sideris)の2019年作 『Summation』は、ピアノトリオを軸に、楽曲によってネイやヴァイオリン、パーカッションも加わった魅力的なエキゾジャズ作品だ。