- 2022-08-06
- 2022-08-06
50年の時を経て掘り起こされたタイムカプセル。『サマー・オブ・ソウル』O.S.T
すごいものを観てしまった。これが率直な感想だ。2022年のアカデミー長編ドキュメンタリー賞も受賞した映画『サマー・オブ・ソウル(あるいは、革命がテレビ放映されなかった時)』は音楽好きのみならず、今を生きるすべての人が観るべき映画と断言する。
すごいものを観てしまった。これが率直な感想だ。2022年のアカデミー長編ドキュメンタリー賞も受賞した映画『サマー・オブ・ソウル(あるいは、革命がテレビ放映されなかった時)』は音楽好きのみならず、今を生きるすべての人が観るべき映画と断言する。
ドイツ・ベルリンの7人組バンド、Jembaa Grooveのデビュー作『Susuma』が、かなり良い。西アフリカの音楽、ソウル、ファンク、ジャズなどが融合した音楽性が魅力的なJembaa Grooveは、2020年末にガーナ生まれ・ナイジェリア育ちのシンガー/パーカッション奏者のエリック・オウス(Eric Owusu)と、ベルリンのベーシスト/作曲家のヤニック・ノルティング(Yannick Nolting)が出会って生まれた。
新型コロナウイルスの影響で日程を延期しての開催となった2022年グラミー賞。王者ブルーノ・マーズ(Bruno Mars)率いるシルク・ソニック(Silk Sonic)が主要部門で強さを見せる中、ジョン・バディステ(Jon Batiste)の最多5部門受賞がサプライズを起こしたのは記憶に新しいのではないだろうか。最優秀アルバム賞に輝いた『We are』の楽曲「Sing」を共作・プロデュースしたのが、ザック・クーパー(Zach Cooper)とヴィック・ディモツィス (Vic Dimotsis)のプロデューサーデュオ、キング・ガービッジ(King Garbage)。彼らは同グラミー賞にノミネートされたリオン・ブリッジズ(Leon Bridges)の楽曲「Sweeter」でもペンを執る、まさに今後のアメリカン・ソウルを牽引していくと言っても過言ではないアーティストだ。
歌?楽器?カテゴリとしてはエフェクターであり、楽器の音をビニールチューブを通して演奏者の口に入れて響かせるというその衝撃的なビジュアルと、ホワホワしたその特徴的な音色が耳に残って離れない、トーキング・モジュレーター(通称:トークボックス)。ザップ(Zapp)および、そのフロントマンであるロジャー・トラウトマン(Roger Troutman)などのPファンクに愛された音というイメージだが、ロック界隈ではボン・ジョビ(BON JOVI)があの有名な「Livin’ on a Player」や「It's My Life」で使っていたり、最近ではブルーノ・マーズ(Bruno Mars)が「24K Magic」で使用したことで再度注目を集めている。
若くして、その才を世界に見せつけた天才。それが「神童」の定義だとするのならば、ここにもう一人の「神童」をご紹介したい。英国出身のマルチアーティスト、ジェイコブ・コリアー(Jacob Collier)。奇しくも大谷・羽生と同じ27才もまた、世界に大きく羽ばたこうとしている。ここではコリアーの作品の中でも最もワールドミュージックの色濃い2019年作『Djesse Vol.2』(ジェシーVol.2)をご紹介したい。
アシッド・ジャズの生みの親、ジャイルス・ピーターソン(Gilles Peterson)主宰のBrownswood Recordingsから今年デビューした英国発マンチェスターのバンド、シークレット・ナイト・ギャング(Secret Night Gang)のデビュー作
グラミー賞を計11部門受賞している “音楽界の至宝” ブルーノ・マーズと、グラミー賞を計3部門受賞しているアンダーソン・パークが生み出したスーパープロジェクト、シルク・ソニック (Silk Sonic)。ヒットチャートでも評価される現代版Soulの大傑作。
フランスのフルート奏者のジ・ドリュー(Ji Dru)、カメルーン出身の女優/歌手サンドラ・ンカケ(Sandra Nkaké)らがロックダウン中に呼びかけあって制作開始したプロジェクト、『Tribe from the Ashes』。過去の音楽の延長線上にありながらも、今を超えて未来を見据えたような独特の音楽だ。
ブラジル・ポピュラー音楽(MPB)の歴史に燦々と輝く大傑作、ジャヴァン(Djavan)の『Luz』(1982年)。スティーヴィー・ワンダーがハーモニカで参加した(1)「Samurai」、ヒューバート・ロウズのフルートが舞い踊る(2)「Luz」でリスナーをいきなり惹き込み、その後に続く(3)「Nobreza」や(5)「Sina」、(8)「Açaí」などのバラードも絶品という、まさしく名盤中の名盤である。
プリンスのホーン隊、NPG Hornzの元メンバーで米国LAを拠点に活動するトランペット奏者/作曲家フィリップ・ラシター(Philip Lassiter)の新譜『Live in Love』はファンク、ジャズ、レゲエ、ヒップホップ、R&Bといった要素が散りばめられ、ポップに仕上げられた良作だ。
米国ノースカロライナ州の8人組ファンクポップバンド、リライアブリー・バッド(Reliably Bad)がアルバム『Space Girl』で待望のデビューを飾った。アルバムのプロデュースは鬼才ギタリストのチャーリー・ハンター(Charlie Hunter)。
ドイツ出身のドラマー/作曲家/プロデューサー、エマニュエル・ハウプトマン(Emanuel Hauptmann)率いるジャズバンド、タブ・コレクティヴ(TAB Collective)は正統派のジャズを太い幹としつつも、ソウルやゴスペル、ポップスの要素も取り入れジャズの可能性を探ろうとする。
すっぽり包まれたくなるような、懐の深い歌声。バックコーラスでキャリアを築いた So が、大物ミュージシャンとの共演で磨いた音楽性に彼女独自の世界観をプラスした全作オリジナルのEP『Joy § Peines』は、何度も繰り返し聴きたくなる名盤。
ピンハス&サンズ(Pinhas & Sons)にもゲスト参加しその圧倒的な存在感を放っていたイスラエルのSSW/ギタリスト、ガイ・マジグ(Guy Mazig)が新作をリリースした。アルバムタイトルは「The newer black」の意味で、彼らしいセンス抜群でエネルギッシュなロックに、ファンクやソウル、ヒップホップといったブラックミュージックを組み合わせた良曲が満載の贅沢なアルバムになっている。