- 2024-03-26
- 2024-04-13
ユーロビジョン・アルメニア代表の男女デュオLADANIVAが魅せる国境なきワールドミュージック
毎年5月に開催されるヨーロッパ最大の音楽コンテスト、ユーロビジョン・ソング・コンテスト。エントリー曲で個人的には好みに刺さる曲はほとんどないのが通例だが、今年はめちゃくちゃ面白いアーティストがいた。それが、今回紹介のアルメニア代表として出場するラダニヴァ(Ladaniva)だ。
毎年5月に開催されるヨーロッパ最大の音楽コンテスト、ユーロビジョン・ソング・コンテスト。エントリー曲で個人的には好みに刺さる曲はほとんどないのが通例だが、今年はめちゃくちゃ面白いアーティストがいた。それが、今回紹介のアルメニア代表として出場するラダニヴァ(Ladaniva)だ。
カナダで活躍するトランペッター、ブランドン・リドヌール(Brandon Ridenour)とWDRビッグバンドでの活動で世界的に知られるトロンボーン奏者マーシャル・ギルクス(Marshall Gilkes)。ともにジャズやクラシックといったジャンルの概念に捉われない音楽を探求し、ブラスの限界点を拡張しようとする2人が結成した新しいブラス・オクテット、ブラソロジー(Brassology)のアルバム『Brassology』。金管楽器のみ8人の編成で、非常によく練られていながらも挑戦的な音楽表現が新鮮なアルバムだ。
カタルーニャの歌手/トランペット奏者アンドレア・モティス(Andrea Motis)が、南米チリの室内楽団カメラータ・パパゲーノ(Camerata Papageno)と録音した新譜『Febrero』がリリースされた。タイトルは「2月」の意味だが、北半球の寒い2月ではなく、南米の暑い夏を祝う意が込められている。毎年のようにチリを訪れているアンドレア・モティスにとって、2月とは“喜び、カーニバル、友情、花、太陽、光、熱の象徴”なのだという。
ギリシャのトランペット奏者/作曲家アンドレアス・ポリツォゴプロス(Andreas Polyzogopoulos)が、同じくギリシャのベーシストのペトロス・クランパニス(Petros Klampanis)と、チュニジア出身で欧州で活躍するピアニストのワジディ・リアヒ(Wajdi Riahi)を迎えて録音した瞑想的な変則トリオ作『Petrichor』。
イタリアのピアニスト、シャーデー・マンギアラシーナ(Sade Mangiaracina)がすべての人々が関わるべき抽象的で神聖なものに捧げる2枚組の新作。情緒豊かで調和のとれたVol.1と、悲嘆に咽び泣くようなトランペットが印象深いVol.2の対比も素晴らしい。アルバムは今この時代・社会でもっとも必要と思われる”祈り”(1)「My Prayer」で始まる。
米国を代表するトランペッター、アンブローズ・アキンムシーレ(Ambrose Akinmusire)は新作『Owl Song』で彼が敬愛する二人のミュージシャンを招いた。ギタリストのビル・フリゼール(Bill Frisell)とドラマーのハーレン・ライリー(Herlin Riley)だ。アンブローズとは20も30も歳の離れたベテランとのセッションは、マイルス・デイヴィスと同じように“少ないほど良い(less is more)”という信念をもつ彼の音楽観を体現している。
ミネソタ州ミネアポリスのアフロ・ファンクバンド、ブラック・マーケット・ブラス(Black Market Brass)が3枚目となるアルバム『Hox』をリリース。アナログの録音プロセスに拘った70年代風のサウンドにはアフロビートへの最大級のリスペクトが込められる。
パレスチナ生まれのピアニスト/作曲家ファラジュ・スレイマン(Faraj Suleiman)の2023年新譜『As much as it takes』、この凄まじい音楽的エネルギーの根底にあるものは何だろう。変拍子、ポリリズム、中東音楽の伝統的な旋律、迸る即興演奏、そういったテクニカルな部分が本質ではない。彼の音楽を創り上げているものは間違いなく彼の人生であり、そこから湧き起こる濾過されていない激情だ。
ジャケット絵に驚いて聴かずにスルーしてしまうのはあまりに勿体ない。これはフィンランドの現代ジャズシーンを代表するピアニスト、アキ・リッサネン(Aki Rissanen)の2023年新譜『Hyperreal』。同郷トランペット奏者ヴェルネリ・ポーヨラ(Verneri Pohjola)と、トルコ出身ドラマーのロバート・メメット・イキズ(Robert Mehmet Ikiz)を迎えた今作で、知的で情熱的なサウンドスケープを繰り広げる。
クォータートーン・トランペットを用いた思索的な演奏が中近東の風を運ぶ素晴らしいジャズ。イスラエルの歴史ある港町ヤッファに生まれ、現在はニューヨークで活躍するトランペット奏者/作曲家イタマール・ボロホフ(Itamar Borochov)が4枚目のアルバム『Arba』をリリースした。静かに凄みを帯びた演奏は、音楽の演奏表現を次なる高みへと導く彼の最高傑作だと断言できる素晴らしさだ。
米国のトランペット奏者アンブローズ・アキンムシーレ(Ambrose Akinmusire)が自身のレーベルからリリースした新作『Beauty is Enough』は、現代ジャズ最高峰のトランペッターの“独り言”、つまり完全なソロ・トランペットのアルバムだ。特殊な奏法も駆使しつつ瞑想的に奏でられる全16曲は、トランペットという楽器が持つ無限の魅力に気付かせてくれる。
ジミ・プラサド(Jimi Prasad)は、イスラエルの気鋭レーベル Raw Tapes の中心人物であるトランペッターのアヴィシャイ・コーエン(Avishai Cohen)とビートメイカーのリジョイサー(Rejoicer)と2019年から創作活動を始めた。この革新的なトリオはジミ・プラサド・オーケストラ(Jimi Prasad Orchestra)と名付けられ、2022年の10月に最初のシングル(6)「Down & Up (Unending Love)」をリリース。トランペットやチェロなど古典的な楽器と、あるようでないビートやヴァース・コーラスを組み合わせた独自の音楽表現を提示して見せた。
イタリアのピアニスト、エンリコ・ピエラヌンツィ(Enrico Pieranunzi)とベルギーのトランペッター、バート・ヨリス(Bert Joris)による『Afterglow』(2021年)以来となる共演作は、フランクフルト・ラディオ・ビッグバンド(Frankfurt Radio Bigband)を迎えたチェット・ベイカーへのトリビュートアルバムとなった。
「私たちは皆、一対の目をもっているが、“見る”ということには無数のレイヤーがあります」イスラエルのピアニスト、ウリエル・ヘルマン(Uriel Herman)は語る。「視界に入るだけのこともあれば、意識的に見るものを選ぶこともできる。私たちの記憶や夢は、それらに訪れる度に異なる色で描かれるがゆえに、どの瞬間も内側と外側を見ることで特別な意味が与えられるんだ」