- 2022-04-12
- 2025-06-07
イタリアン・ジャズの美の極致。クラリネットや女性Voも素敵な至高のカルテット作
イタリアのドラマー/作曲家ニコラ・アンジェルッチ(Nicola Angelucci)の2021年作『Changes』は、良作が連発される近年のヨーロッパ・ジャズ作品の中でも特におすすめしたいアルバムだ。
イタリアのドラマー/作曲家ニコラ・アンジェルッチ(Nicola Angelucci)の2021年作『Changes』は、良作が連発される近年のヨーロッパ・ジャズ作品の中でも特におすすめしたいアルバムだ。
スペイン・カタルーニャのSSWジェンマ・ウメット(Gemma Humet) の新譜『Rere tot aquest fum』がリリースされた。2020年作『Màtria』以来のソロ4枚目のアルバムとなる今作は、サウンド的にはよりエレクトロニックの比重を増しつつ、これまでと変わらない魔力を秘めた彼女の“声”を堪能できる独特の世界観を持った作品となっている。
アメリカ合衆国・ロサンゼルス在住のブラジリアン・ディアスポラたちによるバンド、モーフォホー(MôForró)の『O Rio Magoou』(2020年)は、ブラジル北東部のダンス音楽の楽しさがぎっしりと詰まった隠れた傑作だ。
ブラジルの男女混成ヴォーカル・グループ、Ordinariusの新譜 『Blanc』は、タイトル通りブラジルの詩人アルヂール・ブランキ(Aldir Blanc)が遺した数々の楽曲を取り上げた作品。ブランキ自身は新型コロナウイルス感染症のため2020年にこの世を去ってしまったが、偉大な作詞家の足跡を辿るように歌われる全12曲は多幸感に満ち、音楽や歌うことの素晴らしさをあらためて実感させてくれる。
スペインのSSW/ギタリストのポル・バトリャ(Pol Batlle)が待望のソロ・デビューアルバム『Salt Mortal』をリリースした。彼は日本でも人気の歌手/トロンボーン奏者リタ・パイエスの夫で、リタと彼女の母エリザベト・ローマのデュオ2作目『Como la Piel』にも数曲で参加し、それまでの母娘の作品のテイストには全くなかったダーク・ファンタジーな風を吹き込んでいた張本人である。
現代アルゼンチン音楽の最高峰アーティスト、カルロス・アギーレ(Carlos Aguirre)の新譜『Va Siendo Tiempo』はギター・アンサンブルを主題とした美しすぎるアルバムだ。近年注目を浴びるアルゼンチン音楽の有機的で肥沃なエッセンスが詰まった素晴らしい音が溢れる。
米国の女性ギタリスト/作曲家ジョイス・クーリング(Joyce Cooling)のデビュー作である『Cameo』。特に1曲目「It's You」での複雑ながらスムースで美しいギターのコードワークや表現力豊かなソロ、Viva Brasilのクラウディオ・アマラル(Claudio Amaral)の伸びやかなヴォーカルには心を大いに射ち抜かれた。
イスラエルのシンガーソングライター、ロイ・ラベス(Roie Labes)の最新作『סיפורים על שקיעות וזריחות』がリリースされた。タイトルの意味は“日没と日の出の物語”。伸びやかなヴォーカルと、耳馴染みが良くエモーショナルなコード進行とメロディを持ったキャッチーな楽曲群が楽しめるアルバムだ。
カナダのトロントを拠点とするコロンビア出身の音楽家、ベニー・エスゲーラ(Beny Esguerra)の『Northside Kuisi, A New Tradition, Vol. 3』は、南米の民族楽器と北米のヒップホップ文化を折衷した興味深い作品だ。
現代最高峰のヴォーカリスト、セシル・マクロリン・サルヴァント(Cécile McLorin Salvant)の新譜『Ghost Song』は、彼女の豊かな歌の表現力が楽しめるだけでなく、タイトル通り亡霊やノスタルジア、憧れをテーマとしたコンセプト・アルバムとしてトータルに楽しめる作品に仕上がっている。
スペイン・カタルーニャのベテラン歌手、リディア・プホル(Lídia Pujol)の新作『Conversando Con Cecilia』は、“セシリアとの対話”の題が示すとおり、若くして事故で亡くなったスペインの偉大なSSWセシリア(Cecilia, 本名:Evangelina Sobredo Galanes, 1948 - 1976)の楽曲集だ。
ポルトガル出身のシンガーソングライター、ソフィア・リベイロ(Sofia Ribeiro)がパンデミック下で滞在していたコロンビア・ボゴタで彼女の4枚目のアルバム『Casa』を完成させた。ニコラス・オスピナ、ペトロス・クランパニス、マルセロ・ウォロスキのバンドを軸に、温かく心に響く素晴らしい作品。
4作目となるらしいソロ作『Always』で、エリック・クラズノー(Eric Krasno)というギタリストの音楽をものすごく久しぶりに聴いた。おそらく、当時大好きで来日公演まで観に行ったソウライヴ(Soulive)やレタス(Lettuce)以来ではないかと思うが、私は今作で初めて彼の歌声を聴いた。
フランス・パリの6人組シンセポップ・バンド、ランペラトリス(L'Impératrice)の2ndアルバム『Tako Tsubo』は、アシッドジャズやファンク、ハウスの影響を受けた軽めのエレクトリック・バンドのサウンドに、フレンチポップの流れを汲む女性ヴォーカルが溶け込んだ極上の作品だ。