稀代のフラメンコギタリストとダンス音楽プロデューサーがまさかのコラボ
当サイトでも絶賛中のフラメンコギタリスト/作曲家のバハグニ(Vahagni)と、ダンス音楽の作曲家/プロデューサーとして活躍するライアン・マーチャント(Ryan Merchant)がまさかのコラボだ。
彼らが「ダンスメンコ(Dancemenco)」と呼ぶこの新しいジャンルは、四つ打ちのリズムのエレクトロニック・ダンスミュージック(EDM)をベースに、バハグニによるフラメンコギターのソロが絡む斬新なダンスナンバーに仕上がっている。
現在、2本の公式オーディオをYouTubeや各配信サービスで聴くことができるが、どちらも最高にクールで、この夏のキラーコンテンツになりそうな完成度だ。
ユニット名は“Paco Versailles”。今後の活動に注目
バハグニとライアン・マーチャントという異なるジャンルで活躍してきた二人によるこのユニットは、Paco Versailles (パコ・ヴェルサイユ)と名付けられている。
「パコ」はもちろん、フラメンコギターのカリスマであるパコ・デ・ルシア(Paco de Lucia)。そして「ヴェルサイユ」はフレンチ・エレクトロの雄ダフト・パンク(Daft Punk)やエール(Air)の縁であるフランスの都市。
ともに、ユニットのパコ・ヴェルサイユの二人がそれぞれ多大な影響を受けたものを組み合わせた。
Paco Versailles で作曲/ギターを担当するバハグニ(Vahagni)はアルメニア生まれのコンテンポラリーなフラメンコギタリスト。当サイトでも最近記事を書いたばかりなので、詳しくはそちらも参照していただきたいが、今私がもっとも好きなギタリストの一人である。
相方のライアン・マーチャント(Ryan Merchant)はサンフランシスコ生まれのコンポーザー/プロデューサーで、セブ・シモニアン(Sebu Simonian)との活動で知られる。ジャズピアノやヴォーカルも担当しており、Paco Versailles で聴かれるアシッドジャズ風EDMといった趣の洒落たサウンドは彼のセンスによるところが大きい。
バハグニ、ライアン・マーチャント共に近年はLAで活動をしており、そこでこのフラメンコとダンス音楽という奇跡的な化学反応が生まれたのだろう。
現在はシングル2曲のみのリリースだが、今後フルアルバムを発表するのかどうか。大いに期待したい。