スウェーデンのギタリスト、ゲオルグ・グヤーシュによる至高のバリオス曲集

Georg Gulyás - Plays Barrios

スウェーデンのギタリスト、Georg Gulyás による至高のバリオス曲集

スウェーデンのギタリスト、ゲオルグ・グヤーシュ(Georg Gulyás)の新譜は南米パラグアイのギタリスト/作曲家アグスティン・バリオス=マンゴレ(Agustín Barrios Mangoré)の楽曲集。個人的に最近ヘビーローテーションで聴いているお気に入りの一枚。

収録曲は(1)〜(3)「La Catedral(大聖堂)」、(6)「Julia Florida(フリア・フロリダ)」、(7)「Danza Paraguaya(パラグアイ舞曲)」、(8)「Un Sueño en la Floresta(森に夢見る)」、(10)「Choro da Saudade(郷愁のショーロ)」(12)「El Último Trémolo(最後のトレモロ)」といったバリオスが遺した名曲がずらりと並ぶ。

バリオスの曲集は多くのクラシックのギタリストが作品としてリリースしているが、今回のゲオルグ・グヤーシュの『Plays Barrios』はギターの深みのある音色と響き、情感豊かで自然に流れる巧みな演奏、息遣いまで逃さない録音、そのどれもが本当に素晴らしい。
バリオスの楽曲はテクニックだけでなく表現力の豊かさを最高度のレベルで奏者に要求するが、このゲオルグ・グヤーシュによる(6)「Julia Florida(フリア・フロリダ)」などの美しい演奏を聴いていると、ギターのボディの木の香りやその振動までも伝わってきそうな手触りがあり、ギターの響きと一体化したような多幸感が確かに感じられる。こんな体験はなかなかできない。クラシックギター(ガットギター)が好きな方はぜひ聴いてもらいたい素晴らしい作品だ。

ゲオルグ・グヤーシュ略歴

ゲオルグ・グヤーシュ(Georg Gulyás)は1968年スウェーデン生まれ。ギターはイェラン・セルシェル(Göran Söllscher)、アルベルト・ポンセ(Alberto Ponce)、シャロン・イスビン(Sharon Isbin)などに師事した。
1987年にカリス国際ギターコンクール(Karis International Guitar Competition)で最優秀賞を受賞。1998年〜2000年にはジュリアード音楽院などで学び、これまでにバッハ曲集やラテンアメリカ/スペインの曲集などをリリースしている。

クラシックギターの真髄とも呼ぶべき美しさの(6)「Julia Florida」
ゲオルグ・グヤーシュの独奏による(3)「Vals 3(ワルツ第3番)」

Georg Gulyás – guitar

Georg Gulyás - Plays Barrios
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