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R&B

  • 2022-09-09
  • 2022-09-09

【連載】ネイティブ・タンの衝撃~⑤ラッパーから女優、そしてシンガーへ。今なお進化を続けるマルチアーティスト、クイーン・ラティファ

93年の3rdアルバム『Black Reign』では「U.N.I.T.Y」でグラミー賞(ベスト・ソロ・ラップ・パフォーマンス)を受賞と、もはや性別を超え、ラッパーとして確固たる地位を築いた彼女は今、前述のように映画スターとして、そしてシンガーとして今を歩んでいる。そんな"シンガー"クイーン・ラティファの名刺がわりとなるのが、今回紹介する07年作『Trav'lin' Light』である。

  • 2022-08-27
  • 2022-08-27

テルアビブのネオソウル最前線 J.ラモッタ すずめ、全編ヘブライ語で挑む最新作

モロッコ系イスラエル人のSSW、J.ラモッタ すずめの2022年新譜『So I've heard』。これまでは英語詞での音楽表現をメインに活動してきた彼女が初めてほぼ全編で母国語であるヘブライ語を用い、ヒップホップ/ネオソウルの明瞭なサウンドに中東音楽のエッセンスも適度に取り入れた意欲作となっている。

  • 2022-08-15
  • 2023-11-19

個性的なブラジリアン・ネオソウルで輝くSSWシェニア・フランサ、極上のサウンドで聴かせる2nd

ブラジル・バイーア生まれのシンガーソングライター、シェニア・フランサ(Xenia França)が2ndアルバム『Em Nome da Estrela』をリリースした。前作『Xenia』(2017年)はここ日本でもアフロ・ブラジル系ネオソウルの傑作として高く評価されたが、今作も伝統的なブラジルの多彩なリズムに現代的なサウンド、ソフトな歌声が相まって極上のヴォーカル・アルバムに仕上がっている。

  • 2022-05-28
  • 2022-05-28

日本のR&Bに新風をもたらしたSSW・Kiki ViVi Lily。類まれなる世界観と表現力の成せる音楽の解像度。

甘い歌声と等身大の歌詞、アーティスティックなトラック。これが一つでも欠けたら、この作品はまったく違う評価だったに違いない。全てが一つの要素として完成された作品であり、全てのバランスが程よく調和された奇跡のアルバム。それがこのデビュー作の『vivid』である。

  • 2022-05-14
  • 2023-10-07

エレクトロ×エレクトロが生み出す新たなソウルミュージック。不思議な高揚感に包まれるプロデューサーデュオによる快作

新型コロナウイルスの影響で日程を延期しての開催となった2022年グラミー賞。王者ブルーノ・マーズ(Bruno Mars)率いるシルク・ソニック(Silk Sonic)が主要部門で強さを見せる中、ジョン・バディステ(Jon Batiste)の最多5部門受賞がサプライズを起こしたのは記憶に新しいのではないだろうか。最優秀アルバム賞に輝いた『We are』の楽曲「Sing」を共作・プロデュースしたのが、ザック・クーパー(Zach Cooper)とヴィック・ディモツィス (Vic Dimotsis)のプロデューサーデュオ、キング・ガービッジ(King Garbage)。彼らは同グラミー賞にノミネートされたリオン・ブリッジズ(Leon Bridges)の楽曲「Sweeter」でもペンを執る、まさに今後のアメリカン・ソウルを牽引していくと言っても過言ではないアーティストだ。

  • 2022-05-02
  • 2022-05-02

ネオソウルを奏でるマルチジャズバンド・Moonchildが放つ甘美な果実、最新作『Starfruit』

南カリフォルニア大学在学中に結成された新世代ネオ・ソウルバンド、ムーンチャイルド(Moonchild)の最新作『Starfruit』が今年リリースされた。フロントマンであり紅一点のボーカル、アンバー・ナヴラン(Amber Navran)をはじめ、マックス・ブリック(Max Bryk)、アンドリス・マットソン(Andris Mattson)とメンバー全員がマルチプレイヤーであるムーンチャイルドの最新作は、心地よいメロウネスはそのままに、我々にまた新たな色を見せてくれる。

  • 2022-04-23
  • 2022-04-23

自らの出自を明確に打ち出したカミラ・カベロのラテンポップアルバム『Familia』

2年半振りにリリースされたカミラ・カベロ(Camila Cabello)の3作目の作品『Familiar』は正直、驚きの連続だった。キューバ人の父とメキシカンの母を持つ、キューバ出身のカミラの本作は、プロデューサーにエドガー・バレラ(Edgar Barrera)やチェチェ・アララ(Cheche Alara)といったラテン・ポップ界の売れっ子サウンドメイカーがクレジットされているように、メインストリームのアーティスト作品とは思えない濃度のラテンアルバムに仕上がっている。

  • 2022-03-12
  • 2022-03-12

【特集】現代のロジャー・トラウトマン!?トークボックスを駆使したSSW・Swatkinsが今、世に放つポジティブソウル

歌?楽器?カテゴリとしてはエフェクターであり、楽器の音をビニールチューブを通して演奏者の口に入れて響かせるというその衝撃的なビジュアルと、ホワホワしたその特徴的な音色が耳に残って離れない、トーキング・モジュレーター(通称:トークボックス)。ザップ(Zapp)および、そのフロントマンであるロジャー・トラウトマン(Roger Troutman)などのPファンクに愛された音というイメージだが、ロック界隈ではボン・ジョビ(BON JOVI)があの有名な「Livin’ on a Player」や「It's My Life」で使っていたり、最近ではブルーノ・マーズ(Bruno Mars)が「24K Magic」で使用したことで再度注目を集めている。

  • 2022-02-20
  • 2022-02-20

【特集】The Weekndが現代のNe-yoたる7つの理由

2022年年明け早々に2年ぶり5枚目のアルバム『Dawn FM』をリリースした現代R&Bの旗手・ウィークエンド(The Weeknd)。考えてみれば、POP/R&Bの垣根を超え、ここまで市民権を得、チャートを賑わしているR&Bに触れるのはどれくらいぶりだろうか。そこに浮かび上がるのは一人のR&Bシンガー、今から約15年前『In My Own Words』で鮮烈なデビューを果たしたニーヨ(Ne-yo)の存在だ。The Weekndが「陰」だとしたら、Ne-yoは「陽」。嗜好も音楽性も違う2人のR&Bアーティストの意外な共通点から、今注目を集めるThe Weekndを考察していきたい。

  • 2022-01-09
  • 2022-01-11

【特集】天才ラッパーにして天才クリエイター。Tyler, the Creator、珠玉のメロウネス10選

今から約10年前。タイラー・ザ・クリエイター(Tyler, the Creator)が、デビュー作『Goblin』で発表した楽曲「Yonkers」はあまりにも衝撃的だった。2011年のビルボードチャートと言えば、LMFAOの「Party Rock Anthem」に代表されるようにEDM真っただ中。そんな中、MVのインパクトもさることながら「Yonkers」はウータン・クランの再来かと思うくらいのミニマルでスリリングなサウンドとクオリティで、シーンに殴り込みをかけてきたのだ。

  • 2021-12-20
  • 2021-12-21

ネクストKing of Popが見せた渾身のSoulアルバム

グラミー賞を計11部門受賞している “音楽界の至宝” ブルーノ・マーズと、グラミー賞を計3部門受賞しているアンダーソン・パークが生み出したスーパープロジェクト、シルク・ソニック (Silk Sonic)。ヒットチャートでも評価される現代版Soulの大傑作。

  • 2021-12-20
  • 2021-12-21

フランスの天才マルチ奏者・FKJのレア盤が国内版再発

2019年、コロナにより世界の構図が大きく変わる以前に、FKJはこの世界を既に視界にとらえていたのではないか。そう思わせるような癒しと慈愛に満ちた温かな作品が再発された。その名も「Ylang Ylang」。