CATEGORY

Jazz

  • 2024-02-09
  • 2024-02-06

危険で魅力的な航海譚。ペール・マティセン新譜はグェン・レをギターに迎えた『Sounds of 3』第三弾!

ノルウェーのベーシスト、ペール・マティセン(Per Mathisen)が毎回メンバーを変えて挑む“ギタートリオ”プロジェクトの第三弾『Sounds of 3 Edition 3』。ベトナム系フランス人ギタリストのグェン・レ(Nguyên Lê)と、ノルウェーのドラマー、アウドゥン・クライヴェ(Audun Kleive)を迎え危険で魅力的な航海を描いていく。

  • 2024-02-08
  • 2024-02-07

調律の異なる2台のグランドピアノとルネサンス・ヴァイオリンによる異色のデュオ作

ヴァイオリニストのアダム・バウディヒ(Adam Baldych)と、ピアニストのレシェック・モジジェル(Leszek Możdżer)。ポーリッシュ・ジャズを代表するこの2人によるデュオ・アルバム『Passacaglia』は、期待を超える素晴らしい作品だった。クラシックとジャズを内包しながらもそのどちらとも異なる、プリミティヴな“音楽そのもの”の体験はまさに唯一無二だ。

  • 2024-02-06
  • 2024-02-05

圧倒的センスと技巧で注目されるシカゴ出身ピアニスト、ジャハーリ・スタンプリー 待望のデビュー作

デリック・ホッジとの共演や、ハービー・ハンコック・インスティテュート国際コンペティションでの優勝(2023年)で注目されるシカゴ生まれの若き天才ピアニスト、ジャハーリ・スタンプリー(Jahari Stampley)のデビュー・アルバム『Still Listening』(2023年)をまだ聴いていないなら、今すぐに聴いてみてほしい。今まさに上昇気流に乗った底知れぬ実力を秘めたアーティストの、爆発的なエネルギーを感じることができるはずだ。

  • 2024-02-04
  • 2024-02-03

ファビアーノ・ド・ナシメント&サム・ゲンデル、音楽の普遍の美しさを体現する初デュオ作

7弦ギター奏者のファビアーノ・ド・ナシメント(Fabiano do Nascimento)と、サックス奏者のサム・ゲンデル(Sam Gendel)の初デュオ作『The Room』は、南米のシャーマニックな土着音楽が主なレパートリー。ギターとソプラノサックスのみという編成ながら、多彩な奏法を用い、実に色彩豊かで美しい音楽を作り上げている傑作だ。

  • 2024-02-02
  • 2024-02-01

今、アラビック・ジャズが最高に熱い! ウード奏者アミン・アル・アイディ、驚異的なデビュー作

フランス人の母親とイラク人の父親を持つウード奏者/作曲家、アミン・アル・アイディ(Amin Al Aiedy)のデビュー作『SHAMS』は驚きに値する。西洋とアラブ、常に二つの文化が当たり前に存在する環境で育った彼が今作で魅せるのは西洋の音楽理論をベースにしていながら、従来その枠内では発想することさえ難しかった斬新な旋律だ。

  • 2024-01-29
  • 2024-06-12

ブラジルの打楽器奏者クレベール・アルメイダ、北東部音楽とジャズを融合した新譜『Bem Sacolejado』

ブラジルのドラマー/ザブンベイロ/作曲家クレベール・アルメイダ(Cleber Almeida)は、新作『Bem Sacolejado』でブラジル北東部の伝統音楽フォホーと、ジャズを高度に融合することに成功した。このジャンルでは真っ先にトニーニョ・オルタ(Toninho Horta)の『Com O Pe No Forro』(2004年)が思い起こされるが、今作もそれに匹敵する作品で、喜びを直情的に表現するブラジルらしさが大好きだ。

  • 2024-01-28
  • 2024-01-27

ポーランドの人気女性ベース奏者キンガ・グゥイク、マイケル・リーグと組んだ新譜『Real Life』

1997年ポーランド生まれのベーシスト/作曲家キンガ・グゥイク(Kinga Głyk)が、前作『Feelings』から4年以上ぶりとなる新作『Real Life』をリリースした。今回は共同プロデューサーにスナーキー・パピーのマイケル・リーグ(Michael League)を迎え、これまでの作品にも通底するジャコ・パストリアスやスタンリー・クラーク的な音楽表現を引き続き基幹に据えつつ、これまで以上に洗練された現代のジャズファンク/フュージョンを気持ちよく聴かせてくれる絶品に仕上がっている。

  • 2024-01-27
  • 2024-01-24

ギリシャの伝統と革新併せ持つジャズ。名トランペッターによる『ペトリコール』──雨の匂い

ギリシャのトランペット奏者/作曲家アンドレアス・ポリツォゴプロス(Andreas Polyzogopoulos)が、同じくギリシャのベーシストのペトロス・クランパニス(Petros Klampanis)と、チュニジア出身で欧州で活躍するピアニストのワジディ・リアヒ(Wajdi Riahi)を迎えて録音した瞑想的な変則トリオ作『Petrichor』。

  • 2024-01-23
  • 2024-01-21

古典と前衛、感情と技術の融合を試みるポーランド出身クバ・チホツキ『Flowing Circles』

ピアニスト/作曲家、クバ・チホツキ(Kuba Cichocki)『Flowing Circles』は、随所に前衛的な表現を交えた刺激的なジャズが楽しめる優れたアルバムだ。1984年ポーランド生まれ、現在はニューヨークで活動する彼の信条は心、精神、身体が三位一体となった音楽表現。伝統と革新、感情と技術といった一見相反する概念を融合することに情熱を捧げる彼らしい独創性が各楽曲の中に凝縮され、素晴らしい仕上がりとなっている。

  • 2024-01-21
  • 2024-01-21

刺激的な音楽体験を約束するジャズロック×インド音楽! ベイジュ・バット新譜『People of Tomorrow』

インド系スイス人のヴァイオリニスト/作曲家、べイジュ・バット(Baiju Bhatt)が自身のバンドであるレッド・サン(Red Sun)を率い録音した2018年の『Eastern Sonata』から5年。自身のルーツであるインド音楽に、ジャズロックの側面からアプローチするプロジェクトがよりスケールアップし戻ってきた。2023年の新作『People of Tomorrow』では、前作から引き続きゲスト参加するグェン・レ(Nguyên Lê)やプラブー・エドゥアール(Prabhu Edouard)に加え、新たな凄腕ゲストも多数参加。アルバム全体で約52分間の濃密な音楽体験を味わえる驚異的な作品に仕上がっている。

  • 2024-01-20
  • 2024-01-20

テラス・マーティン、伯父の伝説的ジャズギター奏者カルヴィン・キーズとの夢の共演!

1942年ネブラスカ州生まれの伝説的ギタリスト、カルヴィン・キーズ(Calvin Keys)が、甥でケンドリック・ラマーやスヌープ・ドッグのプロデューサーとして知られる1978年生まれのテラス・マーティン(Terrace Martin)との双頭名義で新作『The Near North Side』をリリースした。

  • 2024-01-19
  • 2024-01-18

e.s.t.の遺伝子を継ぐ北欧ジャズトリオRymden、宇宙の果ての未知の惑星での“探索と発見”を感性豊かに描く新譜

ノルウェーのピアニスト、ブッゲ・ヴェッセルトフトと、ともに元e.s.t.のベース奏者ダン・ベルグルンドとドラマーマグヌス・オストロムによるトリオ、リムデン(Rymden)。3枚目のスタジオ・アルバムとなる『Valleys and Mountains』は一聴した感じ、これまでの開放的で冒険的な印象のサウンドから地に足のついたサウンドにシフトしたような印象を受けた──だが、…