- 2020-11-13
- 2023-09-27
ブラジルの天才ベーシスト&ギタリスト、世界を驚嘆させた初めての“共犯”
ともに十代の頃からその圧倒的な音楽性とテクニックで注目を浴びてきたベーシストのミシェル・ピポキーニャ(Michael Pipoquinha)と、ギタリストのペドロ・マルチンス(Pedro Martins)の初デュオ作『Cumplicidade』。何曲かでは超豪華ゲストも迎え、ブラジルの若手ナンバーワンとして鳴らす二人の妙技が楽しめる快作だ。
ともに十代の頃からその圧倒的な音楽性とテクニックで注目を浴びてきたベーシストのミシェル・ピポキーニャ(Michael Pipoquinha)と、ギタリストのペドロ・マルチンス(Pedro Martins)の初デュオ作『Cumplicidade』。何曲かでは超豪華ゲストも迎え、ブラジルの若手ナンバーワンとして鳴らす二人の妙技が楽しめる快作だ。
その叙情性で“ピアノの詩人”の異名で讃えられる米国のジャズピアニスト、フレッド・ハーシュ(Fred Hersch)の2020年新譜『Songs From Home』。そのタイトルが示すように、新型コロナ禍によってコンサートも思うようにできなくなってしまった偉大なピアニストが、自宅のピアノで録音したソロ演奏が10曲、収録されている。
芸歴40年を誇るミナスのベテランSSW/ギタリスト、ロブソン・サントス(Robson Santos)が、ミナスの幅広い世代のミュージシャンらと録音した新譜『Pleiópolis』が素晴らしい。多くのミナス音楽ファンに聴いてもらいたい傑作!
現代ジャズの歴史に確実に足跡を残してきたレバノン系フランス人トランペッター、イブラヒム・マーロフの12枚目のスタジオアルバムとなる『40 Melodies』は、彼の40歳の誕生日の翌日である2020年11月6日にリリースされた。前述の「Beirut」を含む、彼の過去作品から選ばれた40曲が、主に10年来の友人でありコラボレーターであるギタリストのフランソワ・デルポルテ(François Delporte)とのデュオで演奏されている。
ノルウェーのピアニスト/作曲家エスペン・エリクセン(Espen Eriksen)率いるピアノトリオの通算5枚目『End of Summer』。“less is more(少ない方がいい)”をモットーとする彼らだが、聴いてみると意外と音数はあるぞ、という印象。それでも北欧らしくクラシックや民謡に強く影響されたと思われる素朴で親しみやすく、丁寧に紡がれる音楽は、しっかりと疲れ切った心を癒してくれる。
ブラジル・リオデジャネイロの作曲家/ピアニスト、アントニオ・ゲーハ(Antonio Guerra)率いるセクステットのライヴ盤『Antonio Guerra Sexteto (ao Vivo)』(2020年)は、ブラジルの伝統的なリズムやジャズの影響を受けた高度な作編曲と、セクステットの一糸乱れる堅実なアンサンブルが楽しめる現代のブラジリアン・ジャズ好盤だ。
主にヨーロッパのジャズを日本に紹介し続けてきた大阪のインディーズレーベル「澤野工房」。現時点で澤野工房の諸作品はSpotifyやApple Musicといった定額制ストリーミング・サービスでは配信されていない。が、澤野工房からライセンス契約でリリースされたアルバムはそのオリジナルをストリーミングで聴くことができる。そんな中から選りすぐりの作品を紹介したい。
イタリアのクラシックギタリストのステファノ・カルディ(Stefano Cardi)と、同じくイタリアのジャズピアニスト、エンリコ・ピエラヌンツィ(Enrico Pieranunzi)。互いに異なる音楽的バックグラウンドを持つ二人は、2017年に初共演して以来、それぞれに共通し、調和するルーツ的な音楽を探してきた。そして辿り着いた答えが、南北アメリカ大陸の古典的な音楽だった。
イスラエルの新世代ピアノトリオ、シャローシュ(Shalosh)が前作に続き名門ACTレーベルから新作をリリース!『Broken Balance』と名付けられた今作も独特の感性でストーリー性に富んだジャズを繰り広げている。
イスラエル出身でNYを拠点に活動するヨタム・ベン=オール(Yotam Ben-Or)が2018年にリリースしたデビュー作『Sitting on a Cloud』は、この若いジャズ・ハーモニカ奏者が今後ジャズ界隈でどんな凄い活躍を見せてくれるのか、楽しみでならなくなる良作だ。
イスラエルはエルサレムを拠点に活動するピアニスト/シンガーソングライター、スタヴ・ゴールドベルグ(Stav Goldberg, ヘブライ語:סתיו גולדברג)のデビュー作『Songs』には、新世代のSSWらしい豊かな叙情性と、ジャジーな作編曲/演奏で一聴して只者ではないという印象を植えつけられた。
エレズ・アヴィラム(Erez Aviram)はイスラエルのピアニスト/作曲家。最初にクラシックピアノを習い始め、のちにビル・エヴァンス、セロニアス・モンク、マッコイ・タイナーなどのレコードを通じてジャズを習得。そしてすぐにティグラン・ハマシアンやシャイ・マエストロ、スナーキー・パピーといった、より現代的なサウンドの影響を受けるようになっていった。
若手最高峰のヴィブラフォン奏者として様々なセッションに引っ張りだこのジョエル・ロス(Joel Ross)のブルーノート第二弾『Who Are You ?』。ヴィブラフォンの美しい音色をシャワーのように浴びるのは、なんて気持ち良いんだろう。大音量でその光のような音に浸っていたい現代NYジャズの傑作。
米国のピアニスト、キース・ジャレット(Keith Jarrett)が2018年に2度の脳卒中を起こし、現在も左半身の一部に麻痺が残りピアノを弾けない状態だということがニューヨーク・タイムズの記事で明らかになり、追随するように世界中のメディアがその衝撃的なニュースを報じた。日本でもYahoo!ニュースのトップに記事が掲載され、多くの人が知る事態となっている。