- 2022-01-10
- 2022-01-10
エロン・テルグマン&アヴィ・アドリアン。イスラエル巨匠ジャズマンによるカルテット作
ギタリストのエロン・テルグマン(Elon Turgeman)と、ピアニストのアヴィ・アドリアン(Avi Adrian)。まだ“イスラエルジャズ”が国際的に広く注目を浴びる前からイスラエル国内で長く活躍するジャズの第一人者である二人が、ヨライ・オーロン(b)とオフリ・ネヘミヤ(ds)を迎えたカルテット好盤『Twins』。
ギタリストのエロン・テルグマン(Elon Turgeman)と、ピアニストのアヴィ・アドリアン(Avi Adrian)。まだ“イスラエルジャズ”が国際的に広く注目を浴びる前からイスラエル国内で長く活躍するジャズの第一人者である二人が、ヨライ・オーロン(b)とオフリ・ネヘミヤ(ds)を迎えたカルテット好盤『Twins』。
今から約10年前。タイラー・ザ・クリエイター(Tyler, the Creator)が、デビュー作『Goblin』で発表した楽曲「Yonkers」はあまりにも衝撃的だった。2011年のビルボードチャートと言えば、LMFAOの「Party Rock Anthem」に代表されるようにEDM真っただ中。そんな中、MVのインパクトもさることながら「Yonkers」はウータン・クランの再来かと思うくらいのミニマルでスリリングなサウンドとクオリティで、シーンに殴り込みをかけてきたのだ。
イスラエル・テルアビブを拠点に活動するベーシスト/ゲンブリ奏者シャイ・ハザン(Shay Hazan)がアコースティックなジャズ・クインテット作『Nuff Headlines』に続きリリースした『Reclusive Rituals』は、感度抜群のエレクトロジャズ×グナワミュージックだ。
新型コロナ禍で亡くなったセルジオ・ヒカルド。偉大なピアニスト/SSWであり、映画監督や俳優としても活躍した彼の功績は計り知れないが、没後1周年が経過した2021年、彼の娘であるマリーナ・ルトフィと、息子であるジョアン・グルジェルがそれぞれ父親の文化的遺産を受け継いだ素晴らしい音楽作品を完成させた。
スペインを拠点に活動するアフロビート・バンド、オグン・アフロビート(Ogún Afrobeat)の『Unite』は、強力な音楽のエネルギーに満ちた一枚。ナイジェリア、キューバ、コロンビア、スペインそしてイタリアから集った10人が繰り広げる魔法のような一大セッション。
ビリー・テスト(Billy Test)というピアニストの名前は、まだほとんど知られていないかもしれない。米国ペンシルベニア州出身で、演奏家/作編曲家と音楽教育者、そしてドイツの名門ビッグバンド、WDR Big Bandのピアニストとしても活動している。
ブラジル・ミナスジェライスの歌手マイラ・マンガ(Maíra Manga)が待望のソロデビューを果たした。アルバム『Lá』は全曲がミナスを代表するSSWセルジオ・サントス(Sergio Santos)の新曲。詩的で魔法のような楽曲と演奏、そしてマイラ・マンガの歌声のすべてが調和した深く美しい作品だ。
ビアンカ・ジスモンチとのデュオ“Gisbranco”の活動などで知られるピアニスト/歌手のクラウヂア・カステロ・ブランコ(Claudia Castelo Branco)は、パンデミックによるロックダウンの期間を利用して自宅のピアノで初めてのソロ作『Cantada Carioca』を完成させた。
ジョー・ザヴィヌルの最後の愛弟子として知られる鍵盤奏者スコット・キンゼイ(Scott Kinsey)と、シンガーソングライターのメル・サル(Mer Sal)の双頭名義によるアルバム『Adjustments』は、これまでインストゥルメンタル作品を中心に発表してきたキンゼイにしては異色の作品だ。
トルコの南に浮かぶ島国キプロス共和国のバンド、ムッシュ・ドゥマニ(Monsieur Doumani)の2021年作『Pissourin』。一聴すると地中海地域や中東地域の伝統音楽をロックやヒップホップ、エレクトロ・ミュージックといった現代の広域的な共通価値観とブレンドすることに成功した面白い作品だ。
抒情的な表現が魅力のスペイン・カタルーニャ出身のピアニスト/作曲家リュイス・カプデビラ(Lluis Capdevila)の新譜『Social』は、近年のジャズのピアノトリオ作品の中でも注目されるべき一枚だ。ペトロス・クランパニス(b)、ルカ・サンタニエロ(ds)参加。
ブラジルのバンドリンの名手アミルトン・ヂ・オランダ(Hamilton de Holanda)の新譜 『Maxixe Samba Groove』は、後述する深い経緯のあるバンドリンで美しく楽しく、そしてほんの少しのサウダーヂが混ざり合った素敵なアルバムに仕上がっている。
本特集で真っ先に取り上げたいのが、このビートナッツ(Beatnuts)の歴史的クラシック『Street Level』(1994)。元々はラッパーではなくプロデューサーチームだったビートナッツが満を持して放った1stアルバムは、そのラップスキルはもちろんのこと、トラック使いも驚きに満ちたものだった。
Música Terra(ムジカテーハ)を主宰するlessthanpandaが選ぶ2021年のベストアルバム。