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フランス

  • 2023-04-12
  • 2025-04-19

北アフリカ、中東、欧州の音楽を濃縮した圧巻のジャズ。アレフ・クインテット、デビュー。

2018年に結成以来、ベルギーのジャズシーンに新風を起こすアレフ・クインテット(Aleph Quintet)が待望のデビューアルバム『Shapes of Silence』をリリースした。ウード奏者のアクラム・ベン・ロムダンとピアニストのワジディ・リアヒはともにチュニジア出身。彼らがもたらす北アフリカ/アラブのエッセンスと、ベルギー出身のヴァイオリン奏者マーヴィン・ブルラス、ドラマーのマクシム・アズナール、そしてフランス出身のベース奏者テオ・ジッパーによる欧州の抒情的なジャズの完璧な融合は、彼らの演奏技術の高さとも相まって唯一無二の音楽体験を与えてくれる。

  • 2023-04-06
  • 2023-04-01

アフリカとヨーロッパを融合する厳かで美しいアンサンブル『Les Égarés』

マリ出身のコラ奏者バラケ・シソコとフランス出身のチェロ奏者ヴァンサン・セガール、そして共にフランス出身のソプラノサックス奏者エミール・パリジャンとアコーディオン奏者ヴァンサン・ペイラーニの4人が初めてカルテットを組み、それぞれの楽曲を持ち寄って制作した『Les Égarés』はジャズ、クラシック、アフリカ音楽、フランス音楽などがバランスよく融合した穏やかで美しく、厳粛な作品に仕上がっている。

  • 2023-03-30
  • 2023-03-30

西洋音楽とグナワの幸せな出会い。アジズ・サハマウイ&エリック・ロングスワース共演作

モロッコ出身で現代グナワ音楽を代表するアジズ・サハマウイ(Aziz Sahmaoui)と、アメリカ合衆国のチェロ奏者エリック・ロングスワース(Eric Longsworth)による双頭名義の『Il fera beau demain matin jusqu'à midi』。アラビア語、フランス語、英語でフォーク・ミュージックやジャズ、ブルースをグナワ音楽と巧みに融合させる試みだ。

  • 2023-03-06
  • 2024-09-23

ビバップから現代JAZZまで幅広く才能を発揮! ニコラス・ガルデール&バティスト・エルバン共演作

トランペット奏者ニコラス・ガルデール(Nicolas Gardel)と、サックス奏者バティスト・エルバン(Baptiste Herbin)の双頭名義の『Symmetric』は、古くはビバップやファンクから現在進行形の最新のジャズのスタイルまで、演奏面でもサウンド面でも多様でハイレベルな音楽が聴ける作品となっている。

  • 2023-03-05
  • 2023-03-05

声楽家リア・ナヴィリア・クンチッチのソロデビュー作!ルーツを探求するエレガントな南米音楽

クラシックのソプラノ歌手として活躍するリア・ナヴィリア・クンチッチ(Lia Naviliat Cuncic)は、彼女の初のソロ作『Como una Flor sin Raíces』で自身のルーツであるウルグアイ、チリといった南米の音楽を深く探求し、独自の魔術的かつ優雅な世界観を描いてみせた。

  • 2023-02-21
  • 2023-02-21

新鋭ジャズユニット、エミール・ロンドニアン “UKジャズの過去15年間を総括する” 初のフルアルバム

目覚ましい活躍を見せるフランス・ストラスブールのジャズユニット、エミール・ロンドニアン(Emile Londonien)が初のフルレンス・アルバム『Legacy』をリリースした。シングルを除くと2021年のEP『Emile Londonien』、そして当サイトでも紹介した2022年のEP『Jazz Contenders』に続く3枚目の作品で、多彩なゲストを迎えUKのジャズシーンとも呼応するサウンドが特徴的だ。

  • 2023-02-19
  • 2023-02-16

ヨーロッパ・ジャズに吹く新たな風、フェーン・トリオ最新作『ELEMENTS』

“フランス発のイスラエル・ジャズ”として注目されたフェーン・トリオ(Foehn Trio)の最新作 『ELEMENTS』がリリースされた。今作はこれまでのようにイスラエルのジャズの要素を汲みつつ、GoGo Penguin や Immortal Onion、Tingval Trio といったヨーロッパの現代ジャズシーンの最先端と評されるサウンドにより近づき、新鮮かつ爽快な音楽体験を与えてくれる傑作だ。

  • 2023-02-17
  • 2023-06-21

パリ発、“最高の現代ジャズSSW”才媛ギャビ・アルトマン。プロデューサーはジェシー・ハリス

フランス出身の新星ジャズ系SSW、ギャビ・アルトマン(Gabi Hartmann)の初のフルレンス・アルバム『Gabi Hartmann』がリリースされた。プロデュースはデビューEP『Always Seem to Get Things Wrong』(2021年)に続き、ノラ・ジョーンズのブレイクの立役者であるジェシー・ハリス(Jesse Harris)が務め、オーセンティックでありながら古くない、さまざまなシーンで求められる現代のジャズを体現する。

  • 2023-02-15
  • 2023-02-15

今既にここにある楽園を祝福する。現代トロピカリアの旗手ルーカス・サンタナ新譜『O Paraíso』

ブラジルのトロピカリアの継承者、ルーカス・サンタナ(Lucas Santtana)の9枚目のアルバム『O Paraíso』には、彼の代名詞である“エレクトロ・アコースティック”を自然に体現した新しさと懐かしさ、そしてどんな時代にも普遍の心の拠り所となるような素敵な音が詰まっている。

  • 2023-02-13
  • 2023-02-13

コンゴにルーツを持つ混血女性SSWレベッカ・ンボングー率いるKolinga、大躍進の2nd『Legacy』

ヴォーカル/作詞作曲のレベッカ・ンボングー(Rébecca M'Boungou)とギターのアーナウ・エスター(Arnaud Estor)のデュオ・ユニットとして2018年にデビュー作『Earthquake』をリリースしたコリンガ(Kolinga)が、6人編成となってリリースした2ndアルバム『Legacy』。この編成強化により、ギターとヴォーカルを中心にサウンドが組み立てられていた前作から大幅に色彩感がアップ。当初より高い評価を得ていたレベッカの歌声の魅力はそのままに、より訴求力の高い作品に仕上がった。

  • 2023-02-12
  • 2023-02-12

西アフリカ音楽×R&B/ソウルの言葉にできない魅力。セネガルの歌姫ジュリア・サール 9年ぶり新譜

セネガル出身の歌手ジュリア・サール(Julia Sarr)の新作『Njaboot』が素晴らしい。2014年の『Daraludul Yow』以来の3rdアルバムとなる今作では、前作にも深く関わっていたフランスのマルチ奏者/作曲家フレッド・ソウル(Fred Soul)らを中心としたオーガニックで洗練されたサウンドに乗せて至高のアフロ・ソウルを聴かせてくれる。

  • 2023-02-11
  • 2023-02-06

アフロ・キューバンと地中海周辺音楽の豊かな出会い。ジョエル・イエレスエロ新譜『Cimarron』

キューバ・ハバナ出身、フランス在住のギタリスト/打楽器奏者/ヴォーカリスト/作曲家ジョエル・イエレスエロ(Joel Hierrezuelo)による2022年新譜『Cimarron』は、ラテン音楽、特にキューバの伝統的なリズムに加え、アフリカや中東音楽のエッセンスも感じられるとてもエキサイティングなジャズだ。

  • 2023-02-09
  • 2023-02-05

既成のジャズに囚われない、ベートーヴェンへの探究が生んだ新しいjazzed-up『Kind of Beethoven』

ピアノ、バスクラリネット、ドラムスという編成で繰り広げられるベートーヴェン・ピアノソナタの最高のジャズアップ作品が登場した。『Kind of Beethoven』は、クラシックとジャズの両道で活躍するスペイン出身のピアニストであるシャビ・トーレス(Xavi Torres)のプロジェクトで、彼はこの作品でベートーヴェンの楽曲に新たな息吹を与える試みを行なっている。

  • 2023-02-07
  • 2023-02-09

多国籍ジャズ・クインテット Chai Masters、魔術的リアリズムを音楽で表現する圧巻のデビュー作

日常のなかの超現実を描いたジャケットが本作を象徴する。多国籍の音楽家が集い、オランダ・アムステルダムで結成されたクインテット、チャイ・マスターズ(Chai Masters)のデビューアルバム『Magic Realism』は、その名の通り“魔術的リアリズム”をテーマとした興味深い作品だ。