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イギリス

  • 2023-05-08
  • 2023-05-07

UKの新進ギタリストが“ECM次世代の担い手”たちと組んだカルテットの初作『Purple / Black』

ロンドンを拠点とするギタリスト、デヴィッド・プレストン(David Preston)が新しいカルテットを率いての初のアルバム『Purple / Black (Vol. 1)』をリリースした。今作はこれまでの彼のトリオでも活動をともにしていた6弦ベーシストのケヴィン・グラスゴウ(Kevin Glasgow)との絆はそのままに、ECMからデュオ作『A Short Diary』を出したばかりのピアニストのキット・ダウンズ(Kit Downes)とドラマーのセバスチャン・ロックフォード(Sebastian Rochford)を新たに迎え、ジャズロックやフュージョンが持つ熱量と、抒情的なメロディーや即興とのバランスに優れた作品になっている印象だ。

  • 2023-04-26
  • 2023-04-26

UKジャズ孤高の音楽家アルファ・ミスト、HipHop経由のひとつの到達点を示す新譜『Variables』

UK現行ジャズを代表する作曲家/鍵盤奏者/MC/プロデューサーのアルファ・ミスト(Alfa Mist)の5枚目のアルバム『Variables』。トランペット、ローズピアノ、ギター、細かく刻むドラムスなどを軸にグルーヴを作る。その根底には地下水のようにヒップホップのビートメイキングが流れているが、無機質なループはなく、自由な即興演奏を重視しライヴバンドとしての生々しいフィーリングが終始一貫している。

  • 2023-01-29
  • 2023-01-29

Snarky Puppy のマイケル・リーグとビル・ローレンス、新たな音楽表現を追求するデュオ作

スナーキー・パピーの中心人物である二人、ベーシストのマイケル・リーグ(Michael League)と鍵盤奏者のビル・ローレンス(Bill Laurance)のデュオ作がドイツの名門レーベルACTからリリースされた。北アフリカやトルコなどの地中海沿岸地域の音楽への傾倒を強めるマイケル・リーグらしく、今作はウードやフレットレス・ギターを用いるなどスナーキー・パピーとはまた異なるアプローチが全面的に押し出された魅力的な作品となっており、『Where You Wish You Were』というタイトルからも遠い異国の地や文化、まだ聴いたことのない音楽に対する彼らの強い好奇心が窺える内容となっている。

  • 2023-01-18
  • 2023-01-17

ロンドンのジャズシーンを席巻する男女4人組インストバンド、Lydian Collective 待望の2nd

2018年のデビューアルバム『Adventure』が話題となったイギリス・ロンドンを拠点とする男女4人組のインスト・バンド、リディアン・コレクティヴ(Lydian Collective) 。400万回以上のSpotify再生と180万回以上のYouTube再生(出典:彼らの公式サイト)を誇り、名実ともに英国内外で急速に人気を高めているグループだ。

  • 2022-12-29
  • 2022-12-29

Música Terra が選ぶ 2022年ベストアルバムTOP10【DJ mitsu編】

Música Terra(ムジカテーハ)ライターDJ mitsuが選ぶ2022年のベストアルバム。基本、当サイトで紹介してきたもの中心ではありますが、取り上げきれなかった作品もここではPick Up。R&B~HipHop、Jazz、日本人アーティストまで、幅広い選出となりました。共通するのは間違いなく「いい音楽」であること。今年1年お世話になった作品を振り返っていきましょう。

  • 2022-12-28
  • 2024-09-28

Música Terra が選ぶ 2022年ベストアルバムTOP10【lessthanpanda編】

Música Terra(ムジカテーハ)を主宰するlessthanpandaが選ぶ2022年のベストアルバム。今年もほぼ毎日、新しく聴いて何かしら感じるもののあった音楽作品を当サイトにて紹介してきましたが、その中でも特に感銘を受けた作品群です。判断基準は自分の耳のみ!

  • 2022-11-27
  • 2022-11-27

本能を踊らせる音楽。ジャイルス・ピーターソン&ブルーイのプロジェクト新作『STR4TASFEAR』

本能を躍らせるような音楽である。ロンドンの最重要DJ、ジャイルス・ピーターソン(Gilles Peterson)と、インコグニートのブルーイ(Jean-Paul ‘Bluey’ Maunick)の共同プロジェクトであるストラータ(STR4TA)の新作『STR4TASFEAR』を聴いて、あまりに狙い澄ました完璧な完成度に最初はこのアルバムを紹介するのは控えておこう…と思ったほどだ。

  • 2022-10-24
  • 2022-10-24

高次元から意識へと働きかけ拡張させる、UKジャズ最前線 The Comet Is Coming 待望の新作

現行UKジャズシーンを代表するサックス奏者シャバカ・ハッチングス(Shabaka Hutchings)率いるトリオ、コメット・イズ・カミング(The Comet Is Coming) の新作『Hyper-Dimensional Expansion Beam』がリリースされた。本作は英国のハイブリッドなジャズシーンを象徴するような作品であることは間違いなさそうだ。

  • 2022-10-22
  • 2022-11-23

デビューから22年。大人になったCDが描くUKダンスミュージックの未来。

R&Bの00年代回帰が止まらない。前回記事でも取り上げたジョン・レジェンド(John Legend)に続き、UK発「King of 2STEP」ことクレイグ・デイヴィッド(Craig David)の新作が発表されたからだ。デビューから22年、そして2022年に発表という事で題された本作は、デビュー当時の洗練されたダンスミュージックがR&Bのフォーマットで見事に昇華された渾身の一枚と言っていい。

  • 2022-10-20
  • 2022-10-16

サックス奏者ウィル・ヴィンソン、コード楽器を伴わない意欲的なトリオ/カルテット新譜

イギリス出身のサックス奏者/作曲家ウィル・ヴィンソン(Will Vinson)が、絶賛された前作『Trio Grande』に続く新作『Tripwire』をリリースした。今作はマット・ペンマン(Matt Penman, b)、エリック・ハーランド(Eric Harland, ds)、そして2曲でメリッサ・アルダナ(Melissa Aldana, sax)がゲスト参加するというそれだけで注目に値する作品となっている。

  • 2022-10-18
  • 2022-10-10

イスラエル出身ベーシスト、ソ連の労働収容所を生き延びた祖父に触発された新譜『Felix』

イスラエル出身で現在イギリス・ロンドンを拠点に活躍するベーシスト/作曲家ニム・サドット(Nim Sadot)が、第二次世界大戦中にソ連の労働収容所を生き延び、収容所の将校たちの肖像画を描いた亡き祖父にインスパイアされた新作『Felix』をリリースした。アルバム・ジャケットにはその祖父が描いた絵が採用されている。