TAG

ヴォーカル

  • 2023-03-13
  • 2023-03-16

イスラエル・プログレの知られざるバンドSusita、唯一のアルバムで魅せた圧巻・衝撃の音楽性

イスラエルのバンド、スシータ(Susita, ヘブライ語表記:סוסיתא)が2005年にリリースしたアルバム『סוסיתא』が素晴らしい。シンガー/マルチ奏者のメイロン・エガー(Meiron Egger, מירון אגר)と鍵盤奏者ナダフ・ヴィキンスキー(Nadav Vikinski, נדב ויקינסקי)を中心にリモン音楽学校の同級生たちで2003年に結成されたバンドで、本作が唯一のアルバムとなっているが、これがとんでもなくクオリティが高く、驚きと興奮に満ちている。

  • 2023-03-09
  • 2023-03-05

アンゴラの歌姫ヨラ・セメード、すべてのキゾンバ愛好家に捧げる新作『Sou Kizombeira』

アンゴラの歌手、ヨラ・セメード(Yola Semedo)の7枚目となる新作『Sou Kizombeira』がリリースされている。今作はアンゴラ生まれのダンス音楽であるキゾンバをベースとしたダンサブルでパンチの効いたサウンドが特長的で、レゲエやソウル、R&Bといった要素も感じさせ、アンゴラの歌姫の貫禄を感じさせるアルバムに仕上がっている。

  • 2023-03-08
  • 2023-03-08

8人組ジャズ・コレクティヴ「The Unity Band」、多様性豊かな南アフリカ現代ジャズを象徴する新譜

ケープタウンで最も危険な街といわれるニャンガ生まれのドラマー Lumanyano Unity Mzi を中心に結成されたジャズ・オクテット、ユニティ・バンド(The Unity Band)の2ndアルバム『Breaking Bread』がリリースされた。さまざまなリズムを取り入れた現代的で洗練されたサウンドに、女性ヴォーカリスト Thandeka Dladlaの歌も適度にキャッチーで魅力溢れるアルバムに仕上がっており、注目される南アフリカのジャズ・シーンの最先端と呼んでも過言ではない。

  • 2023-03-07
  • 2023-03-07

サン・アンドレウ出身トランペッター/歌手アルバ・アルメンゴウ、新たな音楽の旅路の幕開け

2001年生まれの彼女もまた、サン・アンドレウ・ジャズバンド出身で、ジョアン・チャモロの傍を離れてアーティストとしての新しい道を歩み始めたスペインの将来を嘱望される新世代の音楽家だ。名はアルバ・アルメンゴウ(Alba Armengou)。サン・アンドレウ・ジャズバンド(SAJB)の最初のスターであるアンドレア・モティスの後継的な存在だった彼女が、同バンドを卒業して初めてのソロ作である『Susurros del Viento』をリリースした。

  • 2023-03-05
  • 2023-03-05

声楽家リア・ナヴィリア・クンチッチのソロデビュー作!ルーツを探求するエレガントな南米音楽

クラシックのソプラノ歌手として活躍するリア・ナヴィリア・クンチッチ(Lia Naviliat Cuncic)は、彼女の初のソロ作『Como una Flor sin Raíces』で自身のルーツであるウルグアイ、チリといった南米の音楽を深く探求し、独自の魔術的かつ優雅な世界観を描いてみせた。

  • 2023-03-05
  • 2023-06-14

アイスランドの新星SSWレイヴェイ、“古巣”アイスランド交響楽団との共演ライヴ作品をリリース

アイスランドの新星シンガーソングライター/ギタリスト/チェリストのレイヴェイ(Laufey)の新作『A Night At The Symphony』がリリースされた。これは2022年10月に彼女の故郷レイキャビクのコンサートホールで行われた、かつて彼女がチェロのソリストとして演奏していたアイスランド交響楽団と再共演したコンサートの模様を収めたもの。

  • 2023-03-04
  • 2023-03-04

カナリア諸島出身SSWペドロ・ゲーラ、“旅”をテーマにしたあまりに美しく哲学的な新譜『El Viaje』

アフリカ大陸の北西・大西洋に浮かぶカナリア諸島出身のSSW、ペドロ・ゲーラ(Pedro Guerra)の2021年作『El Viaje』がとにかく素晴らしい。ナイロン弦ギターと歌を軸とした誠実な音作りを特長とする作品で、どこまでも内省的で穏やかな作風は疲れがちな多くの現代人の心に響くだろうと思う。

  • 2023-03-03
  • 2023-03-01

女性5人組ジャズバンドQueenta Ensemble、ヘブライのスタンダードを軽やかに歌う

イスラエルの5人の女性ミュージシャンによるジャズバンド、Queenta Ensemble のデビュー作『Shoshana』。“ヘブライ音楽の女王”と称えられる歌手ショシャナ・ダマリ(Shoshana Damari, 1923 - 2006)が歌った歌曲の再発見をテーマとしたカヴァー曲集で、可憐な声をもつヴォーカリスト/編曲家のチェン・レヴィ(Chen Levy)を中心に、ピアノ、フルート、ベース、ドラムスのバンドを従えイスラエルの音楽文化を象徴するかつての名曲を鮮やかに現代に蘇らせている。

  • 2023-02-28
  • 2023-02-28

現代ジャズで個性を確立するトランペッター、シオ・クローカー。ネオソウルを取り入れた新譜

米国の気鋭トランペット奏者、シオ・クローカー(Theo Croker)の新作EP『By The Way』がリリースされた。今作は南ロンドン出身の女性ヴォーカリスト、エゴ・エラ・メイ(Ego Ella May)やDJ/プロデューサー/打楽器奏者のD’LEAUを全面的にフィーチュアし、ネオソウルの心地良さを纏った作品となっている。

  • 2023-02-24
  • 2023-02-24

現行ミナス・ジャズを代表するフレデリコ・エリオドロ、米伯の超豪華ゲストを迎えた最新作

これは、カート・ローゼンウィンケルのカイピ・バンドの正統な後継作のようなアルバムだ。ベース奏者フレデリコ・エリオドロ(Frederico Heliodoro)の7年ぶりとなるリーダー作『The Weight of the News』は、カイピ・バンドが魅せたジャズとブラジル音楽の融合の最新形をアップデートしつつ、彼のシンガーソングライターとしての才能にもフォーカスした作品となっている。

  • 2023-02-23
  • 2024-09-21

サン・アンドレウの花形ベーシスト/歌手マガリ・ダッチラ、圧倒的な個性と魅力を放つ大傑作新譜

アンドレア・モティス(Andrea Motis)やリタ・パイエス(Rita Payés)といった優れた若手ジャズ・ミュージシャンを輩出したことで知られるサン・アンドレウ・ジャズバンド出身のベーシスト/歌手マガリ・ダッチラ(Magalí Datzira)がサン・アンドレウ卒業後の初のフルレンス・アルバムとなる『Des de la cuina』をリリースした。

  • 2023-02-22
  • 2023-02-22

もう一度、世界にブラジル音楽のムーヴメントを。Stones Throwから初の伯出身SSWデビュー

ブラジル出身で現在はロサンゼルスを拠点とするSSW/ギタリストのガブリエル・ダ・ホーザ(Gabriel da Rosa)。ロサンゼルスではDJとしても活動し、さまざまなブラジル音楽を紹介しているという彼のデビューアルバム『É o que a casa oferece』が現代の最重要インディーズレーベルのひとつであるStones Throwからリリースされた。

  • 2023-02-17
  • 2023-06-21

パリ発、“最高の現代ジャズSSW”才媛ギャビ・アルトマン。プロデューサーはジェシー・ハリス

フランス出身の新星ジャズ系SSW、ギャビ・アルトマン(Gabi Hartmann)の初のフルレンス・アルバム『Gabi Hartmann』がリリースされた。プロデュースはデビューEP『Always Seem to Get Things Wrong』(2021年)に続き、ノラ・ジョーンズのブレイクの立役者であるジェシー・ハリス(Jesse Harris)が務め、オーセンティックでありながら古くない、さまざまなシーンで求められる現代のジャズを体現する。

  • 2023-02-16
  • 2023-03-18

アントニオ・ロウレイロがプロデュース!ミナスの新人ナラ・ピニェイロ、最高のデビュー作

ブラジル・ミナスジェライス出身のシンガーソングライター/フルート奏者、ナラ・ピニェイロ(Nara Pinheiro)のデビューアルバム『Tempo de Vendaval』。プロデュースをアントニオ・ロウレイロ(Antonio Loureiro)が務めており、多くの楽曲ではサウンドもロウレイロの個性が強く表れた作品だ。徹底的にこだわり抜いた高度な編曲やサウンド・プロダクションだが、それを強く意識させない柔らかく自然な歌声や手触り感覚があり、聴きやすく、かつ深みのある素晴らしいアルバムとなっている。