- 2022-02-14
- 2022-08-31
トルコ/アゼルバイジャンの伝統曲を現代ジャズで歌うエリフ・サンチェス、洗練のデビュー作
トルコ出身のヴォーカリスト/オーボエ奏者、エリフ・サンチェス(Elif Sanchez)のデビューアルバム『Elif Sanchez』(2021年)は、彼女がこれまでに影響を受けてきたトルコやアゼルバイジャンの伝統曲をジャズを基調とした現代的なアレンジで再解釈した作品。
トルコ出身のヴォーカリスト/オーボエ奏者、エリフ・サンチェス(Elif Sanchez)のデビューアルバム『Elif Sanchez』(2021年)は、彼女がこれまでに影響を受けてきたトルコやアゼルバイジャンの伝統曲をジャズを基調とした現代的なアレンジで再解釈した作品。
ドラ・モレレンバウム(Dora Morelenbaum)、ジュリア・メストリ(Julia Mestre)、ルーカス・ヌネス(Lucas Nunes)、そしてゼー・イバーハ(Zé Ibarra)という現代リオデジャネイロのMPBシーンを代表する4人によって結成されたスーパーグループ、Bala Desejo。彼らのデビュー作は、期待通り、いやそれ以上の驚くべき作品だった。
一度聴いたら忘れられない、圧倒的な表現力を誇るブラジルの歌手/ピアニストのシダ・モレイラ(Cida Moreira)。1951年生まれで、1977年からミュージカルや演劇で女優としてのキャリアを開始し、80年代からはMPBのカヴァーを中心に音楽活動も行なってきた実力派だ。
アフリカ音楽をするフランスのギタリスト/作曲家/プロデューサー、ヨアン・ル・フェラン(Yohann Le Ferrand)が制作に10年以上を費やしてきた作品『Yeko』がEPとしてリリースされた。ジャンルに捉われずマリの様々なミュージシャンがクレジットされており、モダンなサウンドの中に伝統が織り込まれた驚くべき作品に仕上がっている。
2015年に台湾のプロデューサー・バオバオ・チェン(Bao Bao Chen)と、オーストラリアの音楽プロデューサー兼映画監督ティム・コール(Tim Cole)によって開始された、太平洋とインド洋の島々を横断的に音楽で繋いだプロジェクト、スモール・アイランド・ビッグ・ソング(Small Island Big Song)。ふたたび、彼らが集結した。
ブラジル・ミナスのシンガーソングライター、アルトゥール・アラウージョ(Artur Araújo)のデビューアルバム『Morada dos Ventos』がリリースされた。ミナスの同世代の音楽家たちだけでなく、巨匠トニーニョ・オルタ(Toninho Horta)も1曲でゲスト参加し、MPBを代表するSSWネルソン・アンジェロ(Nelson Ângelo)も賛辞を寄せる2022年のブラジル音楽の要注目作だ。
アルゼンチンのSSW/打楽器奏者/ギタリストのヘルマン・ゴメス(Germán Gómez)の2021年作『Sesión (Beauchef)』が素晴らしい。丁寧に紡がれる8曲は自作の(3)「Almas Jugando Solas」を除くすべてが南米の知られざる名曲のカヴァー。
アン・サリーの新譜『はじまりのとき』は13曲中10曲がオリジナルで、これまで以上に彼女の等身大の感情が素直に現れている。飾らない言葉とメロディーがすっと心の隙間に染み込んでくるような彼女の歌は、多くの人にとってこれからの人生で大切な宝物になるだろう。音楽家としてだけでなく医師・母親として日々の生活を送るアン・サリーさんに、これらの楽曲が生まれた背景などを伺ってみた。
東欧ボスニアの5人組バンド、Divanhanaの6枚目のアルバム『Zavrzlama』がリリースされた。紅一点のヴォーカルを中心とするバルカン・サウンドは旧ユーゴスラビア地域の複雑な歴史や、幾千もの愛と憎しみ、葛藤や赦しといった人間の営みを象徴するように絡み合い、酔狂する。
ブラジル・ミナスジェライス州のSSW、ペドロ・サントス(Pedro Santos)のソロデビューアルバム『Feliz Cidade』は、常にハイクオリティな音楽家を輩出しつづける彼の地の新たなタレントの登場を華々しく祝福する必聴盤だ。
インドネシアのSSW/俳優、アルディート・プラモノ(Ardhito Pramono)の2021年作『Semar & Pasukan Monyet』。今作は1曲目を除きスウィングジャズのビッグバンドに彩られたサウンドとなっており、表向きは“子ども向け”を装ってはいるが、内容は早熟の天才の実力をあらためて知らしめる完成度の高い一枚に仕上がっている。
トランペットとコサ語のヴォーカルで唯一無二の才能を開花させた南アフリカのマンディシ・デャンティス(Mandisi Dyantyis)が、個人的に大きな感銘を受けたデビュー作『Somandla』(2018年)に続く待望の2nd『Cwaka』をリリースした。
グアドループ出身のSSW/作曲家シンシア・アブラハム(Cynthia Abraham)は自身による声、フルート、打楽器のみで自由に、クリエイティヴに音楽を構築してゆく女性アーティストだ。2021年11月リリースの最新作『Unisson』は一応“ジャズ”にカテゴライズされているが、とてもその分類で片付けてしまうことはできない。
ロシア連邦チュヴァシ共和国に根付く伝統音楽を軸に活動するバンド、DIVA Ethno Future Sound のデビュー作『Chuvash Stanzas & Songs』が素晴らしい。バンドはヴォーカル、ピアノ、ハープ、木管の4人編成で、シンプルな楽曲構成にゆったりとオーガニックなサウンドに心が安らぐ。