- 2021-03-11
- 2021-03-11
ケレンダン&ニタイ・ハーシュコヴィッツ、恍惚のデュオ作
イスラエルの良質なJazz/ネオソウルのレーベル、Raw Tapes より、アヴィシャイ・コーエン・トリオで活躍したピアニスト/作曲家のニタイ・ハーシュコヴィッツ(Nitai Hershkovits)と、バターリング・トリオのヴォーカル/作曲家ケレンダン(KerenDun)のデュオ作が登場。
イスラエルの良質なJazz/ネオソウルのレーベル、Raw Tapes より、アヴィシャイ・コーエン・トリオで活躍したピアニスト/作曲家のニタイ・ハーシュコヴィッツ(Nitai Hershkovits)と、バターリング・トリオのヴォーカル/作曲家ケレンダン(KerenDun)のデュオ作が登場。
米国のシンガー、グレッチェン・パーラト(Gretchen Parlato)の新譜の新譜『Flor(花)』は母性の比喩でもある。出産と育児のためしばらく自身のアルバム制作からは遠ざかっていたグレッチェン・パーラトだが、この稀代のシンガーの復帰作は母親という新たな立場になったことで視点が変化した彼女からの最高の贈り物だ。彼女の歌と音楽は、あらゆる生命の存在を肯定する優しい包容力に満ちている。
ピンハス&サンズ(Pinhas & Sons)にもゲスト参加しその圧倒的な存在感を放っていたイスラエルのSSW/ギタリスト、ガイ・マジグ(Guy Mazig)が新作をリリースした。アルバムタイトルは「The newer black」の意味で、彼らしいセンス抜群でエネルギッシュなロックに、ファンクやソウル、ヒップホップといったブラックミュージックを組み合わせた良曲が満載の贅沢なアルバムになっている。
ポーランドのピアニスト、アレクサンドル・デンビチ(Aleksander Debicz)と同じくポーランドのギタリスト、ウーカシュ・クロパチェフスキ(Łukasz Kuropaczewski)のデュオアルバム『Adela』はクラシックにカテゴライズされてはいるが、明らかにその範疇を超えているオリジナリティに溢れた作品だ。
ブラジルの港町に生まれ、フランスの文化を吸収し、アルゼンチンで音楽を研鑽し個性を確立してきた人気シンガーソングライター/チェリストのドム・ラ・ネナ(Dom La Nena)。新譜『Tempo』では自身のチェロの多重録音をサウンドの軸とし、これまでの作品と変わらない少し陰を帯びた魅力的な囁き声で語りかけるような歌を聴かせる。
トルコ・イスタンブールのシンガーソングライター、デニス・タシャル(Deniz Taşar)の初のフルレンス・ソロアルバム『Pişman Olunmayan Dünler』は、ジャズの生バンドのサウンドを軸にエレクトロニカも随所に交えた本格的なオルタナティヴ・ジャズ/ポップスが光る注目作。
デビュー以来、ビョーク(Björk)やエスビョルン・スヴェンソン・トリオ(Esbjörn Svensson Trio)も比較に持ち出されるなど独自の世界観を築いてきたUKのユニット、Snowpoetの2021年新譜『Wait for Me』。
イタリアのシンガー、マファルダ・ミノッシ(Mafalda Minnozzi)の新譜『Sensorial: Portraits In Bossa & Jazz』はその名の通り軽妙&上質なジャズボッサ。ジョビンなどのブラジルのスランダード曲を多数取り上げた耳馴染みの良い作品だ。
アルゼンチンのコンテンポラリー・ジャズを代表するピアニスト/シンガーソングライター、ノラ・サルモリア(Nora Sarmoria)の新譜『Mayéutica』。アルゼンチンの現代ジャズらしく複雑な楽曲構成だが、不思議とポップで美しい素晴らしい作品だ。
ボサノヴァやMPBの最盛期の最重要人物のひとり、ガル・コスタ(Gal Costa)。彼女は1945年生まれだから、2021年の今年は76歳になる。そんな彼女の新作のタイトルは『Nenhuma Dor』。アルバムには若い頃の彼女の歌声に惹かれた人なら聴き入らずにはいられない楽曲が並ぶ。
オーストラリアのシンガーソングライター、クリスティン・ベラルディ(Kristin Berardi)新譜『Haven』は、ピアノ、サックスとのレギュラーバンドに加え、ルクセンブルク出身のヴィブラフォン奏者パスカル・シューマッハ(Pascal Schumacher)を全面的にフィーチュアした極上のジャズ・ヴォーカル作品だ。
英ロンドンの注目のバンド、ブラック・カントリー・ニュー・ロードの待望のデビューアルバム『For the First Time』がリリースされた。UKロックの伝統芸ともいえるギターサウンドがあるかと思えば、次には異国情緒溢れるヴァイオリンにジャズサックスが絡むそのサウンドは、現代のバンドらしい多様なバックグラウンドを感じさせる。
南アフリカ出身のサックス奏者、レファ・モセア(Lefa Mosea)がアルバム『Double Standards』をリリースした。2015年に自身のバンドを結成してから5年、資金難など困難を乗り越えた末の待望のデビューアルバムはアフロ・コンテンポラリー・ジャズの第一線とも言える好内容で、南アフリカ・ジャズ新世代のポテンシャルを十二分に感じ取れる作品になっている。
イスラエルを代表するSSW、マティ・カスピ(Matti Caspi, ヘブライ語:מתי כספי)の1987年作『Eretz Tropit Meshaga'at』は知られざるブラジリアン名盤だ。彼の1978年リリースのブラジリアン路線のヒット作『Eretz Tropit Yafa』の続編的内容で、マティ・カスピ自身の楽曲のほか、バーデン・パウエルやシコ・ブアルキといったブラジルのアーティストの名曲のカヴァーも多数収録されている。