カート・ローゼンウィンケル、古いビバップを現代的アプローチで蘇らせた新譜『Angels Around』

Kurt Rosenwinkel - Angels Around

古いジャズ曲を現代的アプローチで蘇らせた“ジャズギターの皇帝”新譜

カート・ローゼンウィンケル・トリオ(Kurt Rosenwinkel Trio)の最新アルバム『Angels Around』がリリースされた。
メンバーはギターのカート・ローゼンウィンケル(Kurt Rosenwinkel)の他、2016年からローゼンウィンケル・トリオに参加しているイタリア出身のベーシスト、ダリオ・デイダ(Dario Deidda)、そしてNYを拠点に活動するドラマーのグレゴリー・ハッチンソン(Gregory Hutchinson)

今作はカート・ローゼンウィンケル作曲の(4)「Simple #2」、ダリオ・デイダ作曲の(7)「Angels Around」を除き、セロニアス・モンクやチャールズ・ミンガス、ビル・エヴァンスといったジャズ・ジャイアントたちのカバー曲で構成されているが、どこを切り取ってもカート・ローゼンウィンケルらしい現代的なフレーズや(エフェクターも含めた)音色で、スウィングするリズムでも曲の古さを感じさせない。

この作品から伺えるジャズの先駆者たちへのリスペクトは、ロックやブラジル音楽などの影響も色濃く、とかく革新的なジャズギタリストとして語られがちなカート・ローゼンウィンケルの音楽の礎にはビバップもモダンジャズも確かに刻まれているということが再確認できる。

(1)「Ugly Beauty」(セロニアス・モンク作曲)のMV。

縦横無尽に、次から次に面白いフレーズを繰り出すカート・ローゼンウィンケルがどうしても目立ちがちだが、ベースのダリオ・デイダとドラムスのグレゴリー・ハッチンソンの演奏もまた素晴らしい。
ダリオ・デイダはエレクトリックベース/アコースティックベースを曲によって使い分けており、ソロでは圧倒的なテクニックを聴かせる。(7)「Angels Around」はダリオ・デイダの作曲で、セミアコースティックベースが聴きどころ。ドラムスのグレッグ・ハッチンソンもアルバムの他の楽曲とは趣を異にするロック寄りのアプローチをしている。

とにかく、聴いていて凄く気持ちのいい音楽だ。
できれば爆音で聴きたい。

Kurt Rosenwinkel – guitar
Dario Deidda – bass
Greg Hutchinson – drums

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