イスラエルジャズ新鋭!ヨナタン・パールマン、多様なジャンルを喰らう雑食性セクステット

Jonathan Perlman - Connections

雑食性セクステットのデビュー作『Connections』

イスラエルのピアニスト、ヨナタン・パールマン(Jonathan Perlman)がセクステットを率いて録音したデビューアルバム『Connections』(2019年)。
ピアノ、ベース、ドラムスにトランペット、トロンボーン、テナーサックスというオーソドックスでバランスの良い編成で、この編成を最大限活かしイスラエルジャズ、ラテン音楽、バルカン音楽といった多彩なジャンルを表現する。

バンドはまだ若く、アンサンブルには随所に青さも見られるが、ヨナタン・パールマンの作編曲によるバリエーション豊かな収録曲の数々は十二分に注目に値する。

まず、(1)「The King Fisher」は豪快でキレのあるイントロから、続くサックスが奏でるメロディーはまるで“ムード歌謡”。その後曲調は一転しラテンになりトロンボーンのソロが炸裂する。

(2)「Yalla Burika」はテーマもソロもイスラエルジャズの真骨頂のような展開を見せるし、(3)「Baby Face」はトロンボーンがベースの役割を担うイントロから完全にバルカン・ブラスのサウンドだ。

イスラエルジャズの魅力満載な(2)「Yalla Burika」

極めつけは(6)「Shoev Hamaim」で、手拍子やヴォイス、さらにシンセサイザーでのソロも含まれた乱痴気騒ぎが楽しい。

まだまだネット上での情報も少なく、詳細が謎だらけの音楽家たちだが、イスラエルジャズ界隈の層の厚さを証明するひとつの好例だろう。

(8)「Avshalom」のライヴ演奏動画。
この疾走感がたまらない。

Jonathan Perlman – piano, keyboards
Michael Tkachenko – alto saxophone
Yogev Yardeny – tenor saxophone, flute
Adam Brown – trombone
Dor Maimon – bass
Aviv Maya – drums

Jonathan Perlman - Connections
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