現代最高の越境型ピアノトリオ EYM Trio、世界各地での“ノマド・セッション”集大成

EYM Trio - NOMAD SESSIONS

EYM Trio が世界各地で演奏した「ノマド・セッション」の集大成

フランスの人気ピアノトリオ、EYM Trio はこれまで世界中をツアーする合間に、訪れた街の街角で、海辺で、廃墟で、ときには火山の火口付近で、「ノマド・セッション」と彼らが呼ぶ屋外セッションを繰り広げてきた。2019年から続けられてきたこのプロジェクトの動画は、2026年7月現在で13本あり、それらはYouTubeの彼らの公式チャンネルで観ることができる。

2026年7月にデジタル・リリースされた彼らの新作『NOMAD SESSIONS』は、そのノマド・セッションの集大成的なアルバムだ。各楽曲名にはわかりやすく録音場所も記されており、場所ごとに異なる情景も眼に浮かぶ。撮影許可を得るのに苦労したというモロッコ・カサブランカの街の由来となった白い家(=casa branca)の並ぶ旧市街近くでの演奏(2)「Casablanca」や、コーヒーの名産地として知られる南米コロンビア・サレントで雨上がりの夕方に撮影された(9)「Picnic in Tchernobyl」、断崖に囲まれたインドネシアのングレネハン・ビーチで波の音をバックに演奏する(8)「Paradiso Perduto」など、どれも旅情に溢れている。

(2)「Casablanca (Morocco)」

特にインドのベンガルールで撮影された(4)「Ginkgo Biloba」などは、鳴り止まないクラクションやカメラの前を平気で通り過ぎる人々など、その土地柄がよく表れていてほんとに面白い。

(4)「Ginkgo Biloba (Bangalore – India)」

いくつかの楽曲には『Bangalore』(2023年)で共演した、インド出身の稀有な歌姫ヴァリジャシュリー・ヴェヌゴパル(Varijashree Venugopal)がゲスト参加。圧倒的な表現力の彼女の歌が、さらに異国情緒を誘う。

(1)「Borders (New York – USA)」

このアルバム/プロジェクトは、EYM Trioの“旅する音楽家”としてのアイデンティティをもっとも深く体現した作品だ。

EYM Trio プロフィール

EYM Trio(イー・ワイ・エム・トリオ) は、ピアニストのエリー・デュフール(Elie Dufour)、ベーシストのヤン・ファイフェット(Yann Phayphet)、ドラマーのマルク・ミシェル(Marc Michel)によってフランス・リヨンで結成されたジャズ・ピアノトリオ。グループ名は3人のファーストネームの頭文字に由来する。

2013年のデビュー作『Genesi』以来、北アフリカ、中東、バルカン、インドなど世界各地の伝統音楽から着想を得た旋律やリズムをモダンジャズの語法と融合させた独自のサウンドで高い評価を獲得。これまでにエジプトのウード奏者モハメド・アボゼクリー(Mohamed Abozekry)、ルーマニアのアコーディオン奏者マリアン・バドイ(Marian Badoï)、インドの歌手ミランデ・シャー(Mirande Shah)、イスラエルのギター奏者ギラッド・ヘクセルマン(Gilad Hekselman)、さらに近年はインドのヴォーカリスト/フルート奏者ヴァリジャシュリー・ヴェヌゴパル(Varijashree Venugopal)らと共演し、その音楽性をさらに発展させている。

これまで世界20か国以上で数百回に及ぶ公演を行い、東京ジャズフェスティバル、Winter Jazzfest(ニューヨーク)、Jazzahead!、Jazz à Vienneなど国際的なフェスティバルにも出演。旅を通じて出会った音楽文化を創作へ取り込み続ける姿勢から、自らの音楽を「Modern Nomad Jazz(現代の遊牧民のジャズ)」と位置づけ、現代ヨーロッパ・ジャズを代表する越境型ピアノトリオの一つとして注目を集めている。

EYM Trio :
Elie Dufour – piano
Yann Phayphet – contrabass
Marc Michel – drums

Guest :
Varijashree Venugopal – vocal

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