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Music

  • 2022-10-05
  • 2022-10-04

イスラエル新星ピアニスト/作曲家ナダフ・ベルコヴィッツ、尋常でない熱気で魅せる圧巻のデビュー作

親の世代から子の世代へと脈々と受け継がれつつ、少しも進化を止めないイスラエルのジャズ・シーンから、また新たな逸材が現れた。その彼はイスラエル・エルサレムを拠点とするピアニスト/作曲家、ナダフ・ベルコヴィッツ(Nadav Berkovits)。2021年にリリースされたデビュー作『Waking the Heart』は、ピアノトリオを中心とし、さまざまな顔を覗かせつつ熱気を深く纏った見事な演奏を聴かせてくれる。

  • 2022-10-03
  • 2022-10-02

2022年を象徴する一枚。ウクライナ情勢への憂いと怒りに満ちたゴーゴル・ボルデロ新譜

ウクライナ難民として米国に渡ったユージーン・フッツ(Eugene Hütz)が率いる“ジプシーパンク・バンド”のゴーゴル・ボルデロ(Gogol Bordello)が5年ぶりの新譜『SOLIDARITINE』をリリース。バンド史上もっとも強い“怒り”をもって、この絶望的な世界に抗い続ける姿勢を見せている。状況がそうさせているのか、今作はかなり切迫感があり……強烈だ。

  • 2022-10-02
  • 2022-10-02

グリオにルーツを持つ初の女性コラ奏者ソナ・ジョバルテ、11年ぶり新作は音楽の深淵を感じさせる傑作

西アフリカ、セネガルに囲まれたアフリカ大陸最小の国ガンビア共和国にルーツを持つコラ奏者/SSWのソナ・ジョバルテ(Sona Jobarteh)が、自身名義のファーストアルバムである前作『Fasiya』(2011年)以来となる待望の新譜 『Badinyaa Kumoo』をリリースした。初の女性コラ奏者であり、伝統的なグリオの文化を伝え続けるソナ・ジョバルテにしか為し得ない、彼女の“レジェンド”の評価を確立する傑作と言っても過言ではない。

  • 2022-10-01
  • 2022-10-01

現行イスラエル・ジャズ最高峰のピアノトリオ!ヨセフ・ガトマンの新譜『Upside Down Mountain』

イスラエル・ジャズ・シーンの中心的存在になりつつあるベーシスト/作曲家のヨセフ・ガトマン(Yosef Gutman)が、ピアノトリオ編成による新作『Upside Down Mountain』をリリースした。現行イスラエル・ジャズ・シーンの最高峰とも言えるメンバーを迎え、ヨセフは本来のベースの役割である低音から、和音弾きやシーケンス、高音弦での主旋律やソロまで幅広い音域で躍動しまさしく音楽の骨格を支える。

  • 2022-09-30
  • 2022-09-30

南アのサックス奏者リンダ・シカカネ、進化するアフリカの現代ジャズを象徴する傑作2nd

ズールー族にルーツを持つ南アフリカのサックス奏者、リンダ・シカカネ(Linda Sikhakhane)の新作『Isambulo』は、独自の進化と発展を遂げる南アフリカの最新のジャズの象徴するような傑作だ。アルバムタイトルの意味は「啓示」、プロデューサーはブルーノート・レコードで活躍するンドゥドゥーゾ・マカティニ(Nduduzo Makhathini)が務めている。

  • 2022-09-29
  • 2022-09-28

愛と寛容を通じて平和を歌う。ナイジェリアのハイライフ新世代、兄弟デュオ The Cavemen.

ベーシストのキングスリー・オコリエ(Kingsley Okorie)とドラマーのベンジャミン・ジェイムズ(Benjamin James)によるナイジェリアの兄弟デュオ、ケイヴメン(The Cavemen.)の2021年作 『Love and Highlife』は、近年再び若い世代に支持され注目されるようになったハイライフの復興の中心的な役割を担う優れた作品だ。

  • 2022-09-27
  • 2022-09-26

インドネシアの4組の人気アーティストが集結!超ハイセンスな『Bermain Rintik Di Musim Hujan』

インドネシアの4組の人気ミュージシャン──2009年結成の4人組ハイファイ(HIVI!)、ギタリストのジェラルド・シタモラン(Gerald Situmorang)、女性SSWイフィー・アリッサ(Ify Alyssa)、そしてジャズピアニストのスリ・ハヌラガ(Sri Hanuraga)による豪華コラボレーションが実現したアルバム『Bermain Rintik Di Musim Hujan』。

  • 2022-09-26
  • 2022-09-25

国境を超えてラテンジャズの俊英達が集ったロクシャナ・アメー新譜『UNÁNIME』

アルゼンチン生まれの歌手/作曲家ロクシャナ・アメー(Roxana Amed)の新譜『UNÁNIME』は、ラテンアメリカやブラジルの作曲家たちのカヴァーを中心に、スペイン、キューバ、ペルー、コロンビア、ブラジルなどから傑出した音楽家たちを招いて制作された多様な作品となった。

  • 2022-09-25
  • 2025-05-18

奇跡的な美しさ!ピアノと声のデュオ、ブラジル・パラー州の知られざる詩人/作曲家の作品集を歌う

ブラジル・パラー州の重要な詩人/作曲家のジョルジ・アンドラージ(Jorge Andrade)の珠玉の楽曲群を、歌手のアンドレア・ピニェイロ(Andréa Pinheiro)とピアニストのジャシント・カワジ(Jacinto Kahwage)がカヴァーしたアルバム『Voz Passional: Jorge Andrade』が素晴らしい。

  • 2022-09-24
  • 2022-09-23

ボルネオ島の伝統文化を現代に伝えるSSW/サペ奏者アレナ・ムラン、洗練された2nd『Sky Songs』

マレーシア・サラワク州クチン出身のSSW/サペ奏者のアレナ・ムラン(Alena Murang)が台湾のレーベルから新譜『Sky Songs』をリリースした。彼女のルーツであるボルネオ島の先住民族ケラビット族らの伝統にインスパイアされた物語をサペの温かな音色に乗せて歌う、聴きやすく素晴らしい作品に仕上がっている。

  • 2022-09-24
  • 2022-09-24

イスラエル在住ブラジル人SSW、テルアビブの気鋭音楽家たちと作った注目のデビュー作

イスラエル在住のブラジル人シンガー/作曲家のフェウ・マリーニョ(Feu Marinho)が、プロデューサー/ベーシストとして新進気鋭のダニエル・ハーレヴ(Daniel Harlev)を迎えてデビュー作『Velocidade Futura』をリリースした。3年の制作期間でじっくりと練られたサウンドは70年代のブラジルのサイケロックの香りを現代に蘇らせたような印象。

  • 2022-09-23
  • 2022-09-23

米国のトロンボーン奏者ライアン・ケバリーとパウリスタ3人が奏でる“街角クラブ”への讃歌

米国のトロンボーン奏者/作曲家ライアン・ケバリー(Ryan Keberle)がかねてより熱い関心を寄せていたブラジル・ミナスの音楽に自身のカルテット、Ryan Keberle’s Collectiv do Brasil名義で取り組んだアルバム『Sonhos da Esquina』。ミナス音楽を意識したライアン自身のオリジナルのほか、“街角クラブ”を代表する巨匠ミルトン・ナシメントやトニーニョ・オルタの名曲を演奏しており、ミナス音楽やジャズ・トロンボーンのファンには聴き逃せない作品となっている。