Música Terra Main Visual

  • 2026-09-22
  • 2026-09-21

ブラジル音楽の色彩豊かな文脈を継承するマルチ奏者ユーリ・ヴィラール、30人以上のゲストを迎えた新作

イチベレ・ズヴァルギ(Itiberê Zwarg)率いるグループでの活躍で知られるブラジル・リオデジャネイロのサックス奏者/マルチ奏者/作曲家、ユーリ・ヴィラール(Yuri Villar)が、ソロとしては第2作目となるアルバム『A Maré』をリリースした。各種サックスやフルートの他、パーカッション、ギター(ヴィオラォン)、鍵盤楽器など多様な楽器を自身で操りながら、アルバム全体では30名を超えるゲストも参加。ブラジルらしい豊穣な音楽の文脈に根差した素晴らしい作品となっている。

  • 2026-09-21
  • 2026-09-21

感情の機微に触れる無二のトランペット。イスラエル出身イタマール・ボロホフの”わたしたちと共に”が意味するもの

前作『Arba』があまりに素晴らしく、2023年のベスト・アルバムのひとつに挙げていたトランペット奏者/作曲家イタマール・ボロホフ(Itamar Borochov)の待望の新作『Imanu』がリリースされた。タイトルは「イマーヌ」と読み、ヘブライ語で“わたしたちと共に”の意味。ユダヤ教の祈りなどにも登場する表現で、「神は私たちとともにいる」を意味する「Immanu El(インマヌエル)」にも含まれる。セファルディや音楽やユダヤの伝統を自身の音楽的ルーツとしてきた彼にとって、この言葉は、逆境のなかで音楽を通じて意味を見いだし、人や精神的な何かとつながっていくという本作のテーマと深く響きあう。

  • 2026-09-20
  • 2026-09-20

感性が奏でるチェロ、感情を乗せる歌。ジャマイカ系SSW アヤンナ・ウィッター=ジョンソン新作『New Roots』

ジャマイカをルーツにもつイギリス・ロンドンのチェロ奏者/歌手/作曲家、アヤンナ・ウィッター=ジョンソン(Ayanna Witter-Johnson)が第二作目となるアルバム『New Roots』をリリースした。ほとんどの楽曲は彼女のチェロ弾き語りを軸に、小編成ながら抒情豊かなアンサンブルで構成されており、クラシックで培われた彼女の確かな演奏力とソウルフルな歌声、そしてジャズやカリブ音楽の影響を受けた巧みなアレンジを存分に楽しめる傑作となっている。

  • 2026-09-19
  • 2026-09-18

出生証明書から、人生が綴る身分証明書へ。孤児として育ったSSW、ジャブリレ・マジョラの必聴デビュー作

南アフリカのシンガーソングライター、ジャブリレ・マジョラ(Jabulile Majola)が、ソロとしての初アルバム『Ipasi』をリリースした。穏やかなアコースティック・ギターと歌を軸に、ピアノや弦楽器、金管、パーカッションなどをさりげないアレンジで加えた全11曲。2025年のEP『Isitifiketi』で聴かせたアフロ・フォークを引き継ぎながら、曲によって編成を大きく変え、前作よりも幅のあるサウンドに仕上げている。

  • 2026-09-18
  • 2026-09-17

身体に刻まれた”傷と起伏”。ブラジルから届いた極上のネオソウル、THAMI『Relevuras』

とにかく、めちゃめちゃセンスのいいブラジル産ネオソウルだ。 リオデジャネイロ州出身、現在はサンパウロを拠点とするシンガーソングライター、タミ(THAMI)の新作『Relevuras』。アルバムに収録された10曲にはダンサーとしての20年のキャリアから歌手に転身した彼女に特有の音楽の身体性があり、より商業的に有利な条件の提案を“アイデンティティが失われる”からと断り、インディーズでの活動を続けることを選択したという芸術家らしい誇りも感じられる。

  • 2026-09-16
  • 2026-09-16

エズラ・コレクティヴ、待望の新譜はアフリカン・ディアスポラの音楽的ルーツを辿る大作!

エズラ・コレクティヴ(Ezra Collective)が第4作目となるスタジオ・アルバム『Here Because of Hope』をリリースした。ジャケットには日本でいう三猿(見ざる、聞かざる、言わざる)を思わせるポーズをした子ども達が写っている。今作は西アフリカからカリブ海を経てロンドンへと渡った黒人ディアスポラの歴史を、その土地から生まれた音楽によって辿る三部構成のコンセプティヴな作品となっており、その音楽を紐解いていくと、彼らがタイトル“希望ゆえにここにいる”に込められた想いや、印象的なジャケットの意味が見えてくる。

  • 2026-09-15
  • 2026-09-14

山の上のディスコへようこそ。ここでは、何も考えずにただ音楽を聴き、踊ればいい──Cavolo Nero『Mountain Disco』

“サイケデリック・グルーヴ”を掲げるオランダ・ユトレヒトの6人組バンド、カーヴァロ・ネーロ(Cavolo Nero)による初のフル・アルバム『Mountain Disco』。山の中にある架空のクラブ「Mountain Disco」では、アフロビートも、ファンクも、ディスコも、クンビアも、サイケデリック・ロックも関係なく、ただ音楽が鳴っている。日常のことはいったん忘れて、踊る──そんな幸せな場所が、このアルバムのテーマだ。

  • 2026-09-13
  • 2026-09-12

様々なジャンルの音楽が淡く混ざり合う、カナダのデュオ Violette & Jordan 最高のデビュー作『Dahlia』

シンガー/ピアニストのヴィオレット・ラピエール(Violette Lapierre)と、ギタリスト/シンガーのジョーダン・オフィサー(Jordan Officer)によるカナダ・ケベックの男女デュオ、ヴィオレット&ジョーダン(Violette & Jordan)のデビュー・アルバム『Dahlia』。

  • 2026-09-11
  • 2026-09-11

MPB新世代マトゥ・ミランダ新譜!未来への原動力としてのサウダーヂを描き出す注目作『Apuama』

マトゥ・ミランダ(Matu Miranda)の第2作目となるアルバム『Apuama』は、2026年のブラジル音楽(MPB)の最重要トピックとなるだろう。2024年のデビュー作『Matutando』で、ミシェル・ピポキーニャ(Michael Pipoquinha)からレニーニ(Lenine)まで、新旧のスターたちの協力を得て“MPBの正当な後継者”として確信を強く印象に刻んだその実力はやはり伊達ではなかった。

  • 2026-09-09
  • 2026-08-25

フィンランド発、アフロポップとジャズ、Lo-Fi Popの交差点。Sumuposauttaja Band『Work and Play』

フィンランドのアンダーグラウンド・シーンで活動するマルチ奏者/作曲家サミ・アレクシ・ケイナネン(Sami Aleksi Keinänen)が、ソロプロジェクト、スムポサウッタヤ(Sumuposauttaja)名義でのアルバム『Work and Play』をリリースした。ローファイ・ポップを起点に、パーカッション多めの生バンドのアンサンブルによって西アフリカ系のリズムを孕んだ、レトロな質感のある心地よいグルーヴを生み出す優れたアルバムに仕上がっている。

  • 2026-09-08
  • 2026-08-23

微分音だらけの原始スープ的音楽。テルアビブの鬼才イタマール・クルーガー新譜『Primordial Soup』

トルコ系サイケデリック・ロック・バンド、Şatellites(シャテライツ)の創設者として知られるマルチ器楽奏者/作曲家イタマール・クルーガー(Itamar Kluger)が、自身のソロ・プロジェクト「Eje Eje」名義のデビュー作『Primordial Soup』をリリースした。洋の東西を問わず幅広い音楽を混合した音楽性は、生命発生の起源「原始のスープ」を意味するアルバム・タイトルに象徴されている。

  • 2026-09-07
  • 2026-09-13

ジャズを「知る」前に、その豊かさに触れてほしい──「JAZZ A Living Atlas」を作った理由

ジャケットが気になって、まだ知らないアルバムに手を伸ばす。参加しているミュージシャンの名前から別の作品へ進み、いつの間にか、最初に聴こうと思っていた音楽とはずいぶん遠い場所にたどり着いている。こんな偶然の出会いの感覚を、ウェブの上に作れないだろうか。そんな思いから生まれたのが、ジャズの歴史と世界の音楽を辿るインタラクティブ・ガイド、「JAZZ A Living Atlas」です。

  • 2026-09-06
  • 2026-09-05

あまりに美しいルネサンス・ヴァイオリンが心を動かす。アダム・バウディヒ新譜『Endless』

ポーランドを代表するジャズ・ヴァイオリニスト、アダム・バウディヒ(Adam Baldych)が、新たに結成した多国籍カルテットでの演奏を収録した新譜『Endless』をリリースした。僕はこの音楽家の音色や表現力が大好きなので、やや偏愛的なレビューになってしまうかもしれないけれど、やはり彼の音楽は最高だ。この地球上で最高に美しい音楽のひとつだと言って過言ではないと思う。

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