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  • 2026-10-18
  • 2026-10-11

エンリコ・ピエラヌンツィ新譜『Improclassica』──クラシックとジャズの鮮やかな架け橋となる情感豊かな傑作

細部まで緻密に編曲されたオーケストラと、ジャズのピアノトリオによる即興演奏による素晴らしくエキサイティングな新譜だ。イタリアを代表するピアニスト、エンリコ・ピエラヌンツィ(Enrico Pieranunzi)の2026年作『Improclassica』。そのタイトル通り、西洋クラシックの名曲をモチーフとしたジャズ・インプロヴィゼーション(即興)の作品である。

  • 2026-10-17
  • 2026-10-10

アルメニアの竜が千年の眠りから目を醒ます。新世代歌手ヴィクトリア・アレクサニャン『VISHAP』

アルメニアに生まれ、現在はフランスで活動する若手シンガー/作曲家ヴィクトリア・アレクサニャン(Victoria Alexanyan)の初のクインテット作品『VISHAP』。アルメニアの神話に登場する竜のような存在をタイトルに据えたこの作品では、ヴィシャップが千年の眠りから目覚めるというイメージがアルバム全体を貫いている。故郷の文化や歴史への思いを背景に、オリジナル曲に加え、アルメニアの伝統曲や作曲家コミタスの作品を独自に再解釈。複雑なリズムや即興演奏を織り交ぜたジャズを基調とする音楽を通じて、人々が歴史のなかで抱えてきた怒りや悲しみを詩的な表現へと昇華している。

  • 2026-10-16
  • 2026-10-16

ニーニョ・ホセレ『Bajañí』——フラメンコギターがつなぐ、スペイン、NYジャズとブラジル音楽の旅

フラメンコ・ギターを手に、スペインからニューヨーク、そしてブラジルへ。フラメンコ・ギタリストのニーニョ・ホセレ(Niño Josele)が、スペインを代表する映画監督フェルナンド・トルエバ(Fernando Trueba)とともに長年温めてきた音楽の旅が、アルバム『Bajañí』として結実した。本作にはルベーン・ブラデス(Rubén Blades)、ロン・カーター(Ron Carter)、ケニー・バロン(Kenny Barron)、マリーザ・モンチ(Marisa Monte)、カエターノ・ヴェローゾ(Caetano Veloso)ら、ジャズとブラジル音楽を代表する巨匠たちが参加。16曲・約98分にわたって、異なる土地の音楽と人々が出会う豊かな時間が広がっている。

  • 2026-10-14
  • 2026-10-06

ウードとピアノを中心に描く、まだ名前のない中東ジャズ。Caifas『Open Letter』

イスラエルのピアニスト、ニムロッド・エルダー(Nimrod Eldar)とウード奏者エリラン・スウィッサ(Eliran Swissa)を中心とするグループ、カイファス(Caifas)が初のフルアルバム『Open Letter』をリリースした。ピアノとウードを中心に、ドラムスやベース、フルートなどの編成で彩った中東〜地中海ジャズ。

  • 2026-10-13
  • 2026-10-13

ヘナート・ブラス(Renato Braz) ストーリー|歌の記憶を、いま生きる声に

澄んだ歌声と確かなリズム感で、ブラジル音楽の豊かな世界を伝えるヘナート・ブラス(Renato Braz)。サンパウロのバーでドラムを叩きながら歌い始め、1996年にソロデビュー。2002年にはビザMPB賞のヴォーカル部門で審査員賞と聴衆賞を獲得した。サンバ、ボサノヴァ、北東部の音楽から詩に基づく歌曲まで、世代や土地を越えて歌を選び、言葉と旋律に新しい息を吹き込んできた。ドリ・カイミやマリオ・ジルとの長年の協働、ポール・ウィンターとの海外活動、ラテンアメリカ各地の歌への探求も、歩みを彩る。ジョアン・ジルベルト、ガル・コスタ、チン・マイアへのトリビュートでは、敬愛する歌い手の世界を自身の声で読み直した。著名な作家の名曲と同時代の知られざる佳曲を等しく大切にする姿勢は、デビューから30年を迎える現在も変わらない。10月15日、東京・ハクジュホールで開催される「ヘナート・ブラス&フレンズ」には、フレッヂ・マルチンス(Fred Martins)、ギリェルミ・ネヴィス(Guilherme Neves)、マリオ・ジル(Mário Gil)が共演。歌とギターが響き合う、親密で豊かな音楽の時間を届ける。

  • 2026-10-13
  • 2026-10-13

<ヘナート・ブラス & フレンズ>のギリェルミ・ネヴィスって?|プロフィール紹介|Guilherme Neves

10月15日に東京・ハクジュホールで開催される<ヘナート・ブラス & フレンズ>公演に出演するギリェルミ・ネヴィス。ニテロイに生まれバイーアで育ち、サンパウロを拠点に活動するシンガーソングライター/ギタリストだ。 ジョアン・ジルベルトへの敬愛を背景に、サンバやボサノヴァ、ショッチなどブラジルの豊かなリズムと旋律を、自らの日常や記憶に引き寄せながら繊細に紡いできた。彼の真価は単独の弾き語りにとどまらず、仲間との親密な協働にある。ヘナート・ブラスやフレッヂ・マルチンス、マリオ・ジルら現代MPBの重要人物と長年にわたり共作・共演を重ね、『Pescador』や『Samba Tímido』などのソロ作を通じて豊かなレパートリーを築き上げてきた。 2026年10月には、まさにその盟友4人による共名義アルバム『Caminhos Cruzados』をリリース。歌を書くことと人との関係を育てることを分かち難く結びつけてきた彼の歩みが、見事に結実している。長年培われた濃密な音楽的対話と、ブラジルの歌が持つ奥深い美学を、生の声とギターの響きで直に体感できる待望の来日ステージとなる。

  • 2026-10-13
  • 2026-10-13

<ヘナート・ブラス & フレンズ>のマリオ・ジルって?|プロフィール紹介|Mario Gil

10月15日(木)、東京・ハクジュホールの〈ヘナート・ブラス&フレンズ〉に出演するマリオ・ジル(Mario Gil)。1962年、ブラジルのミナスジェライス州生まれの歌手、作曲家、ギタリスト、音楽プロデューサーだ。クラシック・ギターを学び、1993年に初作『Luz do Cais』を自主制作。モニカ・サウマーゾの初レコード録音もこの作品だった。パウロ・セーザル・ピニェイロとの共作「Anabela」「Outro Quilombo」は、長年の盟友ヘナート・ブラスらに歌い継がれている。1998年の『Contos do Mar』でアリ・バホーゾ賞の作曲家部門を受賞し、2000年にはビザMPB賞で第3位に入賞。『Comunhão』『Mar Aberto』などの発表と並行し、編曲から録音、ミキシング、マスタリングまで幅広く担ってきた。制作に携わったナナ・カイミの『Nana, Tom, Vinicius』は、2021年のラテン・グラミー年間最優秀アルバム部門にノミネート。ドリ・カイミの楽譜集や記念アルバムにも貢献した。自ら歌を生み出し、仲間の表現を支え、ブラジル音楽を次代へとつなぐ、歩みを紹介する。

  • 2026-10-13
  • 2026-10-13

<ヘナート・ブラス & フレンズ>のフレッヂ・マルチンスって?|プロフィール紹介|Fred Martins

10月15日(木)、東京・ハクジュホールで開かれる〈ヘナート・ブラス&フレンズ〉に出演するフレッヂ・マルチンス(Fred Martins)。1970年、ブラジルのニテロイ生まれの歌手、作曲家、ギタリストだ。サンバやボサノヴァに根ざしながら、ジャズやブルース、ファドなどを取り込み、独自の歌の世界を築いてきた。1980年代半ばに創作を始め、約10年間、ブラジル音楽の巨匠たちのソングブック制作で採譜に従事。数々の名歌手に作品が取り上げられ、2001年に初のソロ作『Janelas』を発表した。2006年にはビザ・ブラジル音楽賞の作曲家部門で優勝。2010年の欧州移住後は、国や文化を越えた共演を重ねる。2021年の『Ultramarino』、2024年のマルコス・スザーノ(Marcos Suzano)との共演作『Barbarizando geral』を経て、2025年にはカーボ・ヴェルデの歌手ナンシー・ヴィエイラ(Nancy Vieira)とのデュオ作『エスペランサ〜希望〜』を日本先行発売し、来日公演も実施。豊かな旋律と繊細な演奏でブラジルの歌の豊かさを世界へとつなぐ、その歩みと魅力を紹介する。

  • 2026-10-11
  • 2026-10-08

ガヤトリ・クリシュナン。自然体のままインド古典音楽とR&B/ネオソウルを融合し表現する稀有な才能

米国カリフォルニア州ロサンゼルスを拠点とするシンガーソングライター、ガヤトリ・クリシュナン(Gayathri Krishnan)の3作目となるEP『Never Too Lost, Too Found』がとても良い。彼女は幼少期から南インド古典音楽やバラタナティヤム(インド古典舞踊)を学び、中学・高校では合唱やR&B、そしてバークリー音楽大学では音楽療法を学んだという経歴の持ち主で、その経歴がそのまま音になって表れる。サウンドの表現はR&Bやネオソウルが前面に出るが、時折ガチのカルナータカ音楽が顔を覗かせ、それがほかにはない彼女の独創性となっている。

  • 2026-10-10
  • 2026-10-04

南アフリカのピアニスト、ボカニ・ダイアーは新譜『Traditions』で国の歴史と世界を繋ぐ

南アフリカの現代ジャズシーンを代表するピアニスト/作曲家であるボカニ・ダイアー(Bokani Dyer)が、新作『Bokani Dyer Trio - Traditions』をリリースした。これまで自身のオリジナル曲を中心に作品を発表してきたダイアーが、初めてカバー曲を主体に制作したアルバムだ。南アフリカの伝統音楽やジャズ、父親であるサックス奏者スティーヴ・ダイアー(Steve Dyer)の楽曲、バッハのコラール、アメリカのスタンダードなどを取り上げ、ピアノ・トリオを軸とした編成で演奏している。全11曲を通して浮かび上がるのは、ダイアー自身がこれまでに接してきた多様な音楽の歴史だ。

  • 2026-10-09
  • 2026-10-10

「ときどき、両生類。」アンティア・ムイーニョが歌う、ガリシアの伝統とその先にある音楽

ガリシアの伝統音楽をルーツに持ち、ジャズやブラジル音楽、イベロアメリカの音楽へと関心を広げてきたシンガーソングライター/ギタリスト、アンティア・ムイーニョ(Antía Muíño)が、2022年のデビュー作『Carta Aberta』から約4年を経て第2作目となるアルバム『Anfibia Por Veces』をリリースした。

  • 2026-10-07
  • 2026-10-06

南アフリカから現れた驚異の新人ヴヨ・ヴィウェ『there are mirrors everywhere』が描く音楽の循環

とんでもない新人が現れた。ヴヨ・ヴィウェ(vuyo viwe, 本名:Vuyo Tshwele)、2026年時点で25歳の南アフリカのアーティストだ。西洋クラシックのフルートを学んだ作曲家/シンガーである彼女が、ジャズのラージアンサンブルを率いて録音したデビュー作『there are mirrors everywhere』には、ジャズに南アフリカの伝統音楽、西洋のクラシック音楽、スピリチュアルな要素、R&B、オルタナティヴ・フォークといった要素を単に組み合わせただけではない、“循環”をテーマに据えた彼女の深い哲学が感じられる。個人的には、カマシ・ワシントン(Kamasi Washington)の名盤『The Epic』(2015年)をも彷彿させる、大傑作だ。

  • 2026-10-06
  • 2026-10-05

異なる音楽文化を背景に集った意外なカルテット! ソプラノサックス奏者エミール・パリジャン新作『Floating』

フランスのソプラノサックス奏者/作曲家エミール・パリジャン(Émile Parisien)の新譜『Floating』は、多くのジャズファンが驚く作品だろう。カルテット編成だが、まず目を引くのはそのメンバー構成だ。ピアノにイスラエル出身の異色の経歴で知られるヤロン・ヘルマン、ベースには名実ともに現代ジャズ最高峰の女性ダブルベース奏者リンダ・メイ・ハン・オー、そしてタブラ/パーカッションにはインド系のプラブー・エドゥアールという、それぞれ実力は折紙付きながらなぜこの4人なのか?という謎めいた編成だ。

  • 2026-10-04
  • 2026-10-03

最高峰ベーシスト、ミシェル・ピポキーニャ新譜『Minha Pele』- SSWとしての進化、ベースヒーローたちとの夢の共演

10代前半からその驚異的な技巧と音楽性で注目された、ブラジル出身のベーシスト/作曲家ミシェル・ピポキーニャ(Michael Pipoquinha)。これまではベーシストとして自身のリーダー作だけでなく数多くの作品に参加し活躍してきた彼だが、30歳を迎える2026年の新譜『Minha Pele』は、ベーシストのみならず、シンガーソングライターとしての進化を存分に感じさせる明確な転換点だ。

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