ロンドンの注目の新星女性ギタリスト、エミリー・ジェーン・ロバーツがEPでデビュー!

Emily Jane Roberts - The Persistence of Memory

女性ギタリスト、エミリー・ジェーン・ロバーツのデビュー作

注目の若手作曲家/ギタリスト、エミリー・ジェーン・ロバーツ(Emily Jane Roberts)がEP『The Persistence of Memory』でデビューした。イングランドのチェシャー州で生まれ育ち、現在はロンドンを拠点に活動する彼女の音楽は伝統的なジャズや西アフリカの音楽、そして彼女を取り巻くロンドンの音楽シーンにインスパイアされている。

作品を聴いてみると、(1)「I’ll Tell You How the Sun Rose」ではギターのソロパートは登場せずコード弾きでのバッキングに専念しているように、ギタリストとしてよりは作曲家やプロデューサーとしての表現に重きを置いている様が伺える。統制のとれたアンサンブルの中ではサルタン・スティーヴィンソン(Sultan Stevenson)のキーボードのソロが際立つ。

(1)「I’ll Tell You How the Sun Rose」

アリス・マッカーシー(Alice McCarthy)をヴォーカルに迎えた(2)「The Persistence of Memory」は現代的で洗練されたトラックで、中間部ではようやくエミリー・ジェーン・ロバーツのギターソロが聴くことができるが、ここでも彼女は控え目で、ソロ終盤で絡むホーン・アレンジなど緻密な構成で派手なソロではなく音楽としての完成度を追求する。

ハリー・トウルソン(Harry Toulson)のテナーサックスを大きくフィーチュアし、ブルージーなフィーリングで仕上げた(3)「Mean Time」、ギターが主導するジャズ・バラード(4)「Welcome to a Prayer」、ほかの楽曲と比較するとより実験的なソングライティングやギターの音選び、さらにはティム・デイヴィース(Tim Davies)によるシンセサイザーも効果的な(5)「Relaxing at the Underbelly」。

作曲家/アレンジャー/ギタリストとしての新しい才能を短い中にも濃密に詰め込んだ、現在のロンドンのジャズシーンの充実ぶりが伺える一枚だ。

Alice McCarthy – vocals
Georgie Proctor – flute
Harry Toulson – tenor saxophone
Emily Roberts – guitar
Sultan Stevenson – keyboards
Tim Davies – syhths
Rory Hudson – double bass
Dave Adsett – drums

Emily Jane Roberts - The Persistence of Memory
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