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ドラムス

  • 2023-06-29
  • 2023-06-28

マイアミのジャムバンド Anemoia、ポップ&グルーヴィーな極上ジャズファンク『A Muser!』

米国フロリダ州マイアミを拠点に活動するプログレッシヴ・ジャズ・トリオのアネモイア(Anemoia)による3rdアルバム『A Muser!』がリリースされた。ジャムセッションでの即興演奏をベースに様々なアイディアを試し構築された全8曲は創造的でグルーヴィーで、基本的にインストゥルメンタルだがメロディは口ずさめるほどに適度にポップで聴きやすい。

  • 2023-06-24
  • 2023-06-24

旧友リオーネル・ルエケ全面参加!ヨセフ・ガトマン新譜は彼の優しさが滲み出る傑作

現代イスラエル・ジャズシーンを代表するベーシスト/作曲家、ヨセフ・ガトマン・レヴィット(Yosef Gutman Levitt)新譜 『Soul Song』は、これまでバンドを組んできたオムリ・モール(Omri Mor, p)とオフリ・ネヘミヤ(Ofri Nehemya, ds)に加え、バークリー時代の旧友であるギタリストのリオーネル・ルエケ(Lionel Loueke)を加えた超豪華カルテットでの作品となった。

  • 2023-06-12
  • 2023-06-11

現代の米国ジャズシーンで最も注目される女性奏者4人によるカルテット、Esthesis Quartet 新作

4人が4人とも異なるタイムゾーンに住んでいるから、アルバム名は『Time Zones』。米国中のフェスやセッションを通じて出会い、2022年にデビュー作『Esthesis Quartet』をリリースした女性奏者4人によるカルテット、エステシス・カルテット(Esthesis Quartet)の第二作目はそんな分かりやすいタイトルとは裏腹に、非常に洗練された“感覚的(= Esthesis)な”ジャズ・アルバムに仕上がっている。

  • 2023-05-27
  • 2023-05-26

フジロック出演の奇才、ルイス・コールが残した2022年の傑作『Quality Over Opinion』

この夏、二人の天才が来日する。それもBlue NoteやBillboardといった格式高いジャズ箱ではなく、フェスへの出演である。一人は本サイトでも取り上げたことのある「神童」ジェイコブ・コリアー(Jacob Collier) 。そしてもう一人が、そのMVも含めすべてにおいて独特なクリエイティビティを見せつけながらも、質の高さからそれすらもスタンダードに昇華されてしまう「奇才」と呼ぶべきマルチアーティスト、ルイス・コール(Louis Cole)だ。2022年のベストアルバムに入れそびれてしまった最新作『Quality Over Opinion』を今回は来日を記念してご紹介したい。

  • 2023-05-25
  • 2023-05-24

まるで樹氷のような、息を呑む美しさ。Mammal Hands 5thアルバム『Gift from the Trees』

サックス、ピアノ、ドラムスの3人から成るUKジャズ新世代トリオ、ママール・ハンズ(Mammal Hands)の通算5枚目となる新譜『Gift from the Trees』がリリースされた。今作は彼らとしては初めてレコーディングスタジオではなくウェールズの住宅で演奏・録音されたものとのことで、意識的にリラックスした環境の中で即興的なアイディアを試したり、より深く、より有機的な体験を求めて夜遅くまで過ごす機会を楽しみながら制作されたという。

  • 2023-05-19
  • 2023-05-14

エリック・クラズノーとスタントン・ムーアの新プロジェクト始動! オルガンジャズに浸る新譜

米国のジャムバンド・シーンの立役者の二人、ギタリストのエリック・クラズノー(Eric Krasno)とドラマーのスタントン・ムーア(Stanton Moore)が新たなプロジェクトを始動した。『Krasno/Moore Project: Book of Queens』と題された彼らの最初のアルバムで、卓越したグルーヴ・マスターの共演を楽しむことができる。

  • 2023-05-06
  • 2023-05-06

世界各地から名手が集う、圧巻のプログレ。エヴァン・マリエン新譜『Elysian』

呑み込まれそうになるほどの圧倒的な演奏だ。米国のベーシスト/作曲家エヴァン・マリエン(Evan Marien)のソロ名義の新譜『Elysian』。盟友ダナ・ホーキンスの超絶的なドラムスに加え、アルメニアの鬼才鍵盤奏者ティグラン・ハマシアンのシンセ、そしてスウェーデンのメタルバンド、メシュガーのギタリストのフレドリック・トーデンダルが参加したプログレッシヴ・メタル(1)「Caliber」から、早くも聴く者を興奮の渦に巻き込む。

  • 2023-04-29
  • 2023-04-29

自然体で紡ぐ“バンドの音の写真”。マーク・ジュリアナが新譜で魅せたジャズ・カルテットの現在地

米国を代表するドラマー、マーク・ジュリアナ(Mark Guiliana)の新譜『Mischief』。2022年10月にリリースされた前作『the sound of listening』と同じ2022年3月のブルックリンのバンカー・スタジオでのセッションで収録されたもので、つながりのあるジャケット・デザインも含め前作の兄弟アルバムという位置付けだが、前作がエレクトロニックの導入などこのカルテットでの新しい試みも取り入れられていたことと比較すると、こちらは全編アコースティックでオーバーダブもなく、よりリラックスした内容になっている。

  • 2023-03-25
  • 2024-09-23

国籍も世代も超えた欧州〜中東ジャズの名盤。Stephane Galland『Lobi』

ベルギーのドラマー、ステファン・ギャラン(Stephane Galland)が2012年にリリースした初リーダー作『Lobi』は、マジック・マリク、ティグラン・ハマシアン、カルレス・ベナベントら国籍も世代も超えた最高のミュージシャンたちが集い、最高に面白いジャズを奏でた欧州〜中東のジャズの名盤だ。

  • 2023-03-17
  • 2024-08-01

北欧随一のエモーショナルなピアノトリオ、Emil Brandqvist Trio 新譜『Layers of Life』

今もっとも“北欧的”で、底知れぬ叙情を感じさせてくれる高い音楽性を誇るピアノトリオといったら、彼らの右に出るものはほかになかなか居ないだろう。スウェーデン出身のドラマー、エミール・ブランドクヴィスト(Emil Brandqvist)が率いるEmil Brandqvist Trio。2013年に弦楽四重奏も加えたファースト・アルバム『Breathe Out』をリリースし、徐々にヨーロッパでの地位を築き上げていった彼らは、2023年の通算6枚目のアルバム『Layers of Life』でもその音楽に宿る見えない力を失わない。

  • 2023-03-14
  • 2023-03-13

豪を代表する歌手ジョー・ローリー 新譜はリンダ・オー、アリソン・ミラーとの創造性溢れるトリオ作

オーストラリア出身でNYで活動するシンガー、ジョー・ローリー(Jo Lawry)が、ベースにリンダ・メイ・ハン・オー(Linda May Han Oh)、ドラムスにアリソン・ミラー(Allison Miller)を迎えて制作した新作『Acrobats』。声とベースとドラムスという珍しい編成が3人の創造性を極限まで引き出した、素晴らしいジャズ・ヴォーカル・アルバムとなっている。

  • 2023-03-12
  • 2023-03-10

アフロ・ブラジルとミナス、そしてワールド・ミュージックを繋ぐ打楽器奏者ジャッキ・ウィル新作

ブラジルの打楽器奏者、ジャッキ・ウィル(Jack Will)の2022年新譜『Black Buddha』は、ミナス・ジェライス州の音楽の歴史を受け継ぎ、独自のエッセンスを加え、次世代に伝えようとする重要な作品だ。アルバムにはミナスを代表するギタリストのトニーニョ・オルタが1曲でゲスト参加しているほか、既に日本でも注目されている“ミナス新世代”の面々も参加している。

  • 2023-03-08
  • 2023-03-08

8人組ジャズ・コレクティヴ「The Unity Band」、多様性豊かな南アフリカ現代ジャズを象徴する新譜

ケープタウンで最も危険な街といわれるニャンガ生まれのドラマー Lumanyano Unity Mzi を中心に結成されたジャズ・オクテット、ユニティ・バンド(The Unity Band)の2ndアルバム『Breaking Bread』がリリースされた。さまざまなリズムを取り入れた現代的で洗練されたサウンドに、女性ヴォーカリスト Thandeka Dladlaの歌も適度にキャッチーで魅力溢れるアルバムに仕上がっており、注目される南アフリカのジャズ・シーンの最先端と呼んでも過言ではない。